【保存版】意外と知らない「手洗い洗濯」の基本~8種類の洗い方をマスター~
「手洗い洗濯」は、衣類や汚れの状態を自分の目で確認しながら洗うため、洗濯機よりも細かい作業をすることができ、丁寧に洗えます。手洗い洗濯が可能かどうかは衣類の洗濯表示で確認を。押し洗い、振り洗いなど様々な方法があるので、衣類の素材や汚れ具合などにより使い分けるのがコツです。
普段のお洗濯や、大切な衣類のお手入れに「手洗い洗濯」を取り入れてみませんか。
少し手間はかかりますが、自分の目で確認しながら1着ずつ丁寧に洗うことができますよ。
「手洗い洗濯」のメリットや様々な方法などを、わかりやすくご説明します。
「手洗い洗濯」はなぜ必要?
洗濯機は、一度にたくさんの洗濯物を、ボタンを押せば自動的に洗ってくれてとても便利です。
その反面、衣類の素材や汚れの度合いごとに細かく洗い分けることに不向きで、結果として、衣類にダメージを与えてしまったり、汚れを充分に落とせないことがあります。
「手洗い洗濯」は、洗濯機よりも優しく丁寧に洗いたいときや、自分の目で確認しながら、ガンコな汚れを集中的に落としたいときの洗濯方法です。
【準備編】「手洗い洗濯」する前に準備すること
□自分の衣類が洗えるかどうか確認
手洗い洗濯が可能かどうかを見分けるには、衣類のタグやパッケージにかかれている「洗濯表示」を確認します。
手洗い洗濯ができる衣類
以下のマークがついていたら、自宅でお洗濯できます。特に下段の「手洗いできる」マークがある衣類は、手洗い洗濯をおすすめします。
洗濯表示 | 旧絵表示 | |
---|---|---|
洗濯機で洗える | ||
手洗いできる |
- 正式には、上記マークの中心に「40」などの洗濯液の上限温度を示す数字が記載されている場合がほとんどです。ここではわかりやすくするために数字は省略しています。
- 2016年12月から洗濯表示が新しくなりました。
「手洗いできる」マークだけでなく、表上段の「洗濯機で洗える」マークがついた衣類も、手洗い洗濯はできます。
手洗い洗濯ができない衣類
衣類のタグや商品のパッケージの「洗濯表示」を確認して以下のマークがついていたら、家庭洗濯ができない衣類です。自宅では洗えませんので、クリーニング店に洗濯を依頼することをおすすめします。
洗濯表示 | 旧絵表示 |
---|---|
□前処理(必要な場合のみ)
皮脂がついているエリ、そで、食べこぼしのシミなど、部分的な汚れが気になる場合は、洗剤を直接塗布する「前処理」をしてください。
ニットなど洗剤が染み込みにくい衣類は、塗布後にキャップの底で軽くたたいて洗剤をなじませます。
【洗い方編】8種類の手洗い洗濯
準備が整ったらいよいよ洗剤で洗いますが、手洗い洗濯には様々な洗い方の種類(方法)があります。
下の表に、それぞれの洗い方の特徴と適した衣類をまとめました。目的に合わせて、使い分けてください。
自分がどの洗い方をしたいのかわからない方は下記一覧表のあとにあるフローチャートを確認してください。
手洗い洗濯の種類一覧
全体洗い(衣類全体を洗う方法) | |
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洗濯方法と特徴 | 適した衣類 |
押し洗い 型くずれを防ぐ、基本の洗い方。おしゃれ着用洗剤の使用がおすすめ。 →詳しくはこちら |
多くの衣類が対象 ・ニット ・セーター ・シャツ ・パンツ ・コート など |
アコーディオン洗い 型くずれを防ぐ洗い方。おしゃれ着用洗剤の使用がおすすめ。 →詳しくはこちら |
薄手の、シワになりにくい衣類 ・ブラウス ・ストール ・レインコート など
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振り洗い 型くずれを防ぐ洗い方。おしゃれ着用洗剤の使用がおすすめ。 →詳しくはこちら |
薄手の小さめの衣類 ・スカーフ ・ブラジャー ・ブラキャミソール など
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つけおき洗い 漂白剤単独や、洗剤と漂白剤を併用することでガンコ汚れやニオイ汚れの除去する方法。洗剤は一般衣料用洗剤がおすすめ。 →詳しくはこちら |
汗や皮脂による黄ばみやニオイがある衣類、除菌やウイルス除去したい衣類 ・Yシャツ、制服のシャツ ・スポーツウエア ・肌着 ・赤ちゃん用スタイ ・マスク など
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部分洗い(衣類の一部分を洗う方法) | |
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洗濯方法と特徴 | 適した衣類 |
つかみ洗い 袖口、裾など、部分的な汚れを落とす洗い方。おしゃれ着用洗剤の使用がおすすめ。 →詳しくはこちら |
袖口や裾に汚れがついていて、引っ張ると伸びてしまうような衣類 ・ニット ・セーター ・ソックスの履き口(ゴム部分)など |
たたき洗い しっかりとした生地の衣類のガンコな汚れやシミを落とす、型くずれを防ぐ洗い方。おしゃれ着用洗剤の使用がおすすめ。 →詳しくはこちら |
ひどくシミになっている部分や、こするとダメージを与えてしまう衣類 ・ダウンジャケット、コート、ジャケットのエリ、袖口 ・スラックスの裾 など
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もみ洗い 丈夫な衣類についたガンコ汚れを落とす洗い方。一般衣料用洗剤の使用がおすすめ。 →詳しくはこちら |
ガンコ汚れがついた丈夫な衣類 ・シャツのエリ、袖口 ・ユニフォーム ・靴下 など
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つまみ洗い 範囲の狭い汚れを落とす洗い方。一般衣料用洗剤の使用がおすすめ。 →詳しくはこちら |
食べこぼし、シミ、泥汚れなどがついた衣類 ・シャツ ・パンツ ・スカート など
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【洗い方編】あなたにあった「手洗い洗濯」はどれ?
最初に、衣類全体を洗う「全体洗い」と、衣類の一部分を洗う「部分洗い」で分かれ、次におしゃれ着か一般衣類かで分かれます。
その後は汚れの状態やアイテムによって適切な手洗い洗濯方法が異なります。
【洗い方編】手洗い洗濯の手順~種類別の具体的な洗い方~
<全体洗い>
押し洗い
●洗い方
1.洗濯桶に30℃以下の水を入れる
水温は「30℃以下」が適切です。温度が高すぎると、衣類にダメージを与える可能性があるためご注意ください。シルクは高温だと色落ちしやすいため、20℃以下の低い温度で洗います。
2.洗剤を入れて混ぜる
洗剤の量は、パッケージ裏面の使用量の表示に従ってください。洗剤はおしゃれ着用洗剤がおすすめです。
3.たたんだ衣類を洗濯桶に浸す
衣類を洗濯桶のサイズに合わせて適度な大きさにたたみ、洗濯桶に浸します。ニットの場合は「袖だたみ」すると効率的です。
たたんだ衣類を洗濯ネットに入れて押し洗いしても問題ありません。洗濯ネットに入れると、洗っている最中に畳んだ形が崩れにくくなるため扱いやすくなります。なお、洗濯ネットを使用する場合は、洗濯ネットの大きさに合わせてたたんでください。
<袖だたみの方法>
衣類のアイテム別のたたみ方は、こちらをご覧ください。
4.やさしく「押し洗い」する
衣類の角に手をハの字の形にして当て、一つの角を10回ずつやさしく押して洗います。ほかの3つの角も同様に洗います。最後に中心を10回、押し洗いします。すすぎにうつる前には、洗濯桶の上で衣類を丸め(もしくはしわにならない程度にたたんで)、軽く押し絞って水をきってください。
<押し洗いの方法>
次のステップ:手洗い洗濯のすすぎ方はこちら
アコーディオン洗い
●洗い方
1.洗濯桶に30℃以下の水を入れる
水温は「30℃以下」が適切です。30℃を超えると、衣類にダメージを与える可能性があるためご注意ください。シルクは高温だと色落ちしやすいため、20℃以下の低い温度で洗います。
2.洗剤を入れて混ぜる
洗剤の量は、パッケージ裏面の使用量の表示に従ってください。洗剤はおしゃれ着用洗剤がおすすめです。
3.やさしく「アコーディオン洗い」をする
衣類を洗剤液に浸し、両端を持って、洗剤液の中でアコーディオンを弾くように、両手を寄せたり広げたりして40回ほど洗います。すすぎにうつる前には、洗濯桶の上で衣類を手の中で丸めて、軽く絞って水をきってください。
次のステップ:手洗い洗濯のすすぎ方はこちら
振り洗い
●洗い方
1.洗濯桶に30℃以下の水を入れる
水温は「30℃以下」が適切です。30℃を超えると、衣類を傷める可能性があるためご注意ください。シルクは高温だと色落ちしやすいため、20℃以下の低い温度で洗います。
2.洗剤を入れて混ぜる
洗剤の量は、パッケージ裏面の使用量の表示に従ってください。洗剤はおしゃれ着用洗剤がおすすめです。
3.やさしく「ふり洗い」をする
衣類を洗剤液に浸し、両端または中心を持って、洗剤液の中で前後に素早く振るように洗います。
型崩れしないように、ある程度強度のある部分を持つと良いでしょう。
すすぎにうつる前には、洗濯桶の上で衣類を丸め(もしくはしわにならない程度にたたんで)、軽く押し絞って水をきってください。スカーフの場合は、手の中で丸めて、軽く絞って水をきってください。
次のステップ:手洗い洗濯のすすぎ方はこちら
つけおき洗い
●洗い方
1.洗濯桶に濃い目の洗剤液をつくる
洗濯桶に衣類が浸る程度(5L程度)のぬるま湯(40℃)を入れ、洗剤は「使用量の目安」に書いてある水量30Lの時の洗剤量を入れます。洗剤は一般衣料用洗剤を使用してください。
2.液体タイプの酸素系漂白剤を入れる
洗濯表示を確認し、漂白剤が使用できる衣類の場合は、商品の使用量の目安に従い漂白剤を加えると更に汚れ落ちがよくなります。濃縮タイプの液体酸素系漂白剤の場合は、50mlが目安です。手荒れが気になる方は、洗剤や漂白剤を入れるときはゴム手袋を使いましょう。
3.「つけおき洗い」をする
衣類を洗剤液に浸し、汚れやニオイの程度に応じて30分から2時間、つけおきします。すすぎにうつる前には、洗濯桶の上で衣類を丸めたり、しわにならない程度にたたんで、軽く押し絞って水をきってください。薄手の衣類の場合は、手の中で丸めて、軽く絞って水をきってください。
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<部分洗い>
つかみ洗い
●洗い方
1.洗濯桶に30℃以下の水を入れる
水温は「30℃以下」が適切です。30℃を超えると、衣類を傷める可能性があるためご注意ください。但し、靴下の場合は、40℃でも問題ありません。シルクは高温だと色落ちしやすいため、20℃以下の低い温度で洗います。
2.洗剤を入れて混ぜる
洗剤の量は、パッケージ裏面の使用量の表示に従ってください。洗剤はおしゃれ着用洗剤がおすすめです。
3.「つかみ洗い」をする
衣類の汚れた部分を洗剤液に浸しながら、手のひらで握ったり離したりを10回程度繰り返して、汚れを落とします。例えば、ニット全体を「押し洗い」した後、部分洗いとして袖の部分のみ「つかみ洗い」するといった洗濯方法ができます。すすぎにうつる前には、洗濯桶の上で衣類を丸め(もしくはしわにならない程度にたたんで)、軽く押し絞って水をきってください。
次のステップ:手洗い洗濯のすすぎ方はこちら
たたき洗い
●洗い方
1.スポンジなどに洗剤や洗剤液をしみ込ませる
洗濯桶に水を入れ、おしゃれ着用洗剤を適量(アクロンの場合、水4Lに対して10mlが目安)加えて洗剤液をつくります。やわらかいスポンジや洗濯用ブラシに洗剤液をしみ込ませます。
2.「たたき洗い」をする
スポンジや洗濯用ブラシで、衣類の汚れ部分を軽くたたきます。トントントンとやさしくたたいて、汚れを押し出しましょう。バシバシと力を入れてたたいたり、スポンジのかたい面でこすると、生地を傷めるのでご注意ください。例えば、ダウンジャケット全体を「押し洗い」する前に、部分洗いとしてエリの部分のみ「たたき洗い」するといった洗濯方法ができます。
すすぎにうつる前には、洗濯桶の上で衣類を丸め(もしくはしわにならない程度にたたんで)、軽く押し絞って水をきってください。
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もみ洗い
●洗い方
1.汚れ部分に洗剤を直接つける
汚れ部分に液体洗剤もしくは洗剤を希釈した洗剤液を直接つけます。使用する洗剤は、一般衣料用洗剤や、部分洗い用のプレケア剤を使用してください。
泥汚れの場合は、石けん成分の配合された一般衣料用洗剤や、泥汚れ用のプレケア剤、洗濯用の石けんがおすすめです。
2.「もみ洗い」をする
衣類をもみ合わせて機械力を加えます。両手でゴシゴシと強くもむようにして、汚れを落とすと良いでしょう。洗濯板を使用してもよいと思います。
すすぎにうつる前には、洗濯桶の上で衣類を丸め(もしくはしわにならない程度にたたんで)、押し絞って水をきってください。
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つまみ洗い
●洗い方
1.洗濯桶に濃い目の洗剤液をつくる
洗濯桶に衣類が浸る程度(5L程度)のぬるま湯(40℃)を入れ、洗剤は「使用量の目安」に書いてある水量30Lの時の洗剤量を入れます。洗剤は一般衣料用洗剤を使用してください。
2.「つまみ洗い」をする
洗剤液に汚れ部分を浸して指でつまみ、指先を小刻みに動かして洗います。
生地をこすり合わせると、汚れやシミが広がったり、生地のヨレが生じる原因となるので、ご注意ください。
次のステップ:手洗い洗濯のすすぎ方はこちら
【すすぎ方編】手洗い洗濯のすすぎ方
手洗い洗濯の種類によりすすぎ方が違うので、それぞれの場合に分けて、すすぎの方法をご紹介します。
●全体洗いの場合(押し洗い、アコーディオン洗い、振り洗い)
→洗濯桶の水をキレイな水に変えて、洗う時と同じ要領で「すすぎ」を2回おこないます。
●全体洗いの場合(つけおき洗い)
→洗濯桶の水をキレイな水に変えて、押し洗いまたはふり洗いの要領で「すすぎ」を2回行います。衣類に合わせて、すすぎやすい方を選ぶと良いでしょう。または洗濯機に入れて、他の洗濯物と一緒に洗っていただいても構いません。
●部分洗いの場合(つかみ洗い、たたき洗い、もみ洗い、つまみ洗い)
→洗濯桶の水をキレイな水に取り替えて、押し洗いまたはふり洗いの要領で「すすぎ」を2回行います。衣類に合わせて、すすぎやすい方を選ぶと良いでしょう。つまみ洗いのように、局所的であれば、洗った部分だけを水道水で流しながらすすいでも問題ありません。
- すすぎの前、1回目と2回目のすすぎの間など、工程が変わるたびに軽く脱水をします。この時の脱水方法については「手洗い洗濯の手順~種類別の具体的な洗い方~」の各洗濯方法の項目を参照してください。
- 手洗い洗濯の場合は水量が少ないので、すすぎ1回の洗剤を使用した場合も、すすぎを最低でも2回行うことをおすすめします。
- 手洗い洗濯時も、柔軟剤を使用できます。最後のすすぎ時の洗濯桶の水に柔軟剤を入れ、衣類をしずめたら約3分間軽く押してから軽く脱水します。
【脱水編】手洗い洗濯の脱水方法
すすぎの後は脱水の方法をご紹介します。衣類の素材やアイテムによって脱水方法が異なりますので、適切な方法で行ってください。
1.水を軽くしぼる
すすぎの最後は、しぼってある程度脱水してください。脱水方法は「手洗い洗濯の手順~種類別の具体的な洗い方~」の各洗濯方法の項目を参照してください。
2.脱水する
●洗濯機で脱水する場合
シワを防ぎたい場合や伸縮しやすい衣類、デリケートな素材の衣類の場合は、洗濯機の脱水機能を選択し、時間を一番短い設定にします(15~30秒、最長でも1分程度)。脱水の強弱を設定できる場合は、1番弱い設定にします。
靴下など洗濯機で洗える丈夫な衣類なら、普段のお洗濯と同様に脱水時間を長めに設定すると、衣類に含まれる水分量がさらに減るため、早く乾かせます。
●タオルドライで脱水する場合
すすぎ後、手で軽く水を絞ったら、タオルの上に衣類をしわがよらないように広げ、タオルをかぶせてはさみ、上からポンポンとやさしく押して水分を取ります。
【干し方編】手洗い洗濯の干し方
手洗い洗濯した衣類も普段のお洗濯と同じように干してください。衣類に適した干し方で乾かすと、乾燥時の型くずれを予防できます。
アイテムごとの干し方は、以下の記事をご覧ください。
【その他】「予洗い」として手洗いを実施する場合
洗濯機で洗う前に、ガンコな汚れを落としやすくする目的で行う「予洗い」として手洗いする場合の方法をご紹介します。これまで紹介してきた手洗い洗濯の手順とは異なりますのでご注意ください。
□「つけおき洗い」を予洗いとして行った場合
洗剤と液体酸素系漂白剤を用いてつけおき洗いした後、衣類と洗剤液をそのまま洗濯機に入れ、ほかの衣類も加え、一緒に普段通りにお洗濯します。衣類が増え、洗濯水量が30Lよりも増えた場合、増えた分だけ洗剤を付け足してください。
□「つかみ洗い、たたき洗い、もみ洗い」を予洗いとして行った場合
それぞれの部分洗いを行った後、洗濯桶の上で衣類を丸めて(もしくはしわにならない程度にたたんで)軽く押し絞ったあと、洗濯機に入れてほかの衣類と一緒に洗濯します。洗剤はあらためて入れてください。
□つまみ洗いを予洗いとして行った場合
つまみ洗いした後、洗濯機に入れてほかの衣類と一緒に洗濯します。洗剤はあらためて入れてください。
【その他】「押し洗い」する時のたたみ方のコツ
洗濯桶で手洗いする時、衣類をそのまま洗剤液に浸しがちですが、たたんだ状態で洗うのがおすすめです。洗いやすい、型くずれしにくい、汚れ落ちが良いなど、様々なメリットがありますよ。ここでは、押し洗いをする際の上手なたたみ方を紹介します。
たたむ時のポイントは2つあります。
1.洗濯桶のサイズに合う大きさにたたむ
洗濯桶のサイズに合わせて衣類を適度な大きさにたたんでおくと、洗う時に扱いやすくなります。たたんだ状態を保つことで、伸びやヨレ、縮み、型くずれを予防できるのもメリットです。
押し洗いなどは、たたんだ後に洗濯ネットにいれると、洗っている最中に崩れなくなるため便利ですよ。洗濯桶や衣類のサイズに合った洗濯ネットを選んでください。
2.汚れ部分が表に出るようにたたむ
衣類の汚れている部分がなるべく表に出るようにたたむと、汚れ部分に手の力を加えやすくなり、汚れ落ちがよくなります。
アイテム別のたたみ方
アイテム別に、手洗い洗濯が上手にできるたたみ方を簡単にご紹介します。
●ニット、セーター、パーカー、カットソー
汚れやすいエリ、袖口、裾が表に出るようにたたみます。(袖だたみ)
●スーツ、ジャケット、ブレザー、学生服、セーラー服
前身頃と後身頃の大きさが異なる場合は、ボタンを開けます。袖を前身頃にのせて、内側に2つ折りにしてたたみます。
●シャツ
洗濯ネットの大きさに合わせてたたみます。しわを防ぐために、中サイズ程度(30×33cm)の洗濯ネットがおすすめです。
●ブラウス、ポロシャツ
洗濯じわをつけないよう、洗濯ネットや洗濯桶のサイズに合わせてたたみます。ひっかかりを防ぐため、ボタンを閉じます。
●スラックス、スカート
ひっかかりを防ぐため、ファスナーやホック、ボタンを閉じます。
汚れやすい裾やヒップ、ウエストが表にでるよう、洗濯ネットの大きさに合わせて2~4つに折りたたみます。
●ワンピース、スプリングコート
ひっかかりを防ぐため、ファスナーやホック、ボタンを閉じます。袖を前身頃にのせて、内側に折りたたみます。
→各手洗い洗濯の方法に戻るのはこちら
【その他】こんな時に便利! その他の手洗い洗濯の方法
基本的な手洗い洗濯については以上となります。実は洗濯桶を使用する手洗い洗濯のほかにも、次のような洗濯方法があります。衣類に合わせて洗い方を選ぶと上手にお手入れできますよ。
●洗濯槽での手洗い洗濯
ダウンジャケットやコートなど、洗濯桶では入りきらない大き目の衣類に適しています。
●足踏み洗い
毛布やラグなど、洗濯桶や洗濯槽にも入りきらない衣類に適しています。
要注意!
足踏み洗いをする時は、必ず壁や手すりなどにつかまって、転んだり滑ったりしないように注意してください。
●洗濯板を用いたもみ洗い
もみ洗い時に洗濯板を使用すると効率的に洗濯できます。
TEACH ME, MEISTER!
教えてマイスター!
手洗い洗濯 4つのメリット
手洗い洗濯には、主に4つのメリットがあります。
●衣類や汚れに合わせて、洗い方を臨機応変に選ぶことができる
衣類の素材や汚れの種類やつき方によって、洗い方を細かく使い分けることができます。また、洗っている最中でも状況に応じて臨機応変に判断し、1着ずつ丁寧に洗えます。
●汚れに対して直接的に作用し、汚れを落としやすくすることができる
汚れに対し、手で直接的に機械力を加えることができるため、しっかり汚れを落とすことができます。その特性を生かし、ガンコな汚れやシミがついた衣類には、洗濯機で洗う前に「予洗い」として活用し、汚れ落ちをよくすることもできます。
●洗濯物がたまりにくくなる
例えば、衣替えの時に1枚だけ洗い忘れたシャツやマフラー、食後の赤ちゃんの衣類やスタイなど、洗濯機で洗うほどではないけど、早く片付けたい、そんな衣類に手洗い洗濯は最適です。また、洗濯機で普通の衣類を洗っている間に、別で洗いたい衣類をさっと手洗いするといった事もできます。手洗いを効率的に取り入れれば、洗濯物もたまりません。
●お金を節約できる
洗濯物が少ない時、手洗い洗濯は、洗濯機と比べて水の使用量が少なく、電気代もかかりません。「洗濯物が少ないから洗濯機で洗うのはもったいない」という時は、手洗い洗濯がおすすめです。例えば、入浴したついでに残り湯で手洗い…というのも1つの方法です(但し、すすぎは新しいきれいな水でおこなってください)。
また、災害時や旅行時にも、限られた水や道具を活用することで、手洗い洗濯ができる場合があります。防災という観点からも、普段から手洗い洗濯に慣れておくとよいかもしれません。
いかがでしたか。手洗い洗濯の方法やメリットなどがおわかりいただけましたでしょうか。
デリケートな衣類や汚れが気になる衣類など「洗濯機で洗って大丈夫?」と思った時は、まず洗濯表示をチェック。そして、手洗い洗濯のメリットを考慮しながら、適切な洗い方を選んでお手入れできたら理想的ですね。
この記事を作成・監修した
マイスター
お洗濯マイスター
片木 徹也
かたぎ てつや
洗濯用洗剤などの製品開発に約15年携わってきました。
日々のお洗濯を楽しく、快適に行っていただけるよう、技術に基づいたノウハウをわかりやすくお伝えしていきます。
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