ウレタンマスクの洗い方は?「洗えるマスク」のお洗濯の基本

ウレタンマスクの洗い方は?「洗えるマスク」のお洗濯の基本

「洗えるマスク」の洗い方の基本は、「押し洗い」「振り洗い」ですが、ウレタンマスクはやさしく「つかみ洗い」がポイント。汚れが気になる時は、色物・柄物では色落ちしないよう酸素系漂白剤を使います。

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いろいろな「洗えるマスク」のお洗濯方法を紹介します!

洗って繰り返し使える、いろいろな種類のマスクが販売されるようになりました。
伸縮性や速乾性、冷感効果や保温効果を備えた高機能マスクも登場し、すでに購入した方も多いのではないでしょうか。

ここでは、様々な素材のマスクの特徴や、汚れやニオイをしっかり落とすための上手なお洗濯方法をご紹介します。

色物・柄物の布マスクのお洗濯

毎日使うマスク。使い捨てマスクだけでなく、お家で洗える色物や柄物のマスクを購入した方も多いと思います。おしゃれなマスクを、ファッションの一部として楽しむ方も増えていますね。
色物・柄物のマスクには、以下のようなものがあります。

●綿素材のガーゼを使ったマスク

●水着やスポーツウェア、機能性肌着の素材で作られているマスク
ポリエステルなどの化学繊維を使用しているものもあり、薄くて伸縮性が高く、速乾性に優れているものが多く、夏でも快適に使用できるのが特徴です。

●保温・保湿効果、静電気防止に優れたマスク
寒さや肌の乾燥が気になる季節の対策として、ウール素材などの保温性・保湿性に優れたものや、静電気の発生を抑えてくれるものもあります。

いずれの色物・柄物の布マスクも、白い布マスクと同様に、洗って繰り返し使うことができます。

基本の洗い方

お洗濯する前に、マスクのパッケージをチェックしてください。「家庭で洗える」という表示があれば、衣料用洗剤を使って洗うことができます。マスクのパッケージに洗濯方法が記載されている場合は、その方法に従って洗ってください。

基本の洗い方は、白い布マスクの場合と同じです。
型くずれが気になる方は、手洗いがおすすめです。
普段のお洗濯で使っている衣料用洗剤を水に溶かし、マスクを10分浸してやさしく押し洗いします。洗剤液を捨て、水をためてすすいでから、水気をきって陰干しします。
洗濯機で洗う場合は、耳掛けゴムの部分がとても傷みやすいため、洗濯ネットに入れて洗いましょう。

汚れが気になる時の洗い方

色物・柄物のマスクは、「塩素系漂白剤」では色落ちする可能性があるため、色物・柄物にも使える「酸素系漂白剤」を使用してください。
「抗菌」「UVカット」「吸汗速乾」「温感」などの高機能マスクの場合は、漂白剤は使用不可の場合もあります。必ずパッケージや説明書、洗濯表示を確認してください。

ここでは、液体タイプの酸素系漂白剤を併用した洗い方をご紹介します。
酸素系漂白剤(液体タイプ)は、洗剤と合わせて使うことで、効果を発揮します。そのため、洗剤と酸素系漂白剤(液体タイプ)は、水に一緒に入れて使うのがポイントです。

1.洗剤と酸素系漂白剤、ゴム手袋を準備

衣料用洗剤、酸素系漂白剤(液体タイプ)、洗面器(ない場合は洗面ボウルを使ってもOK)を準備してください。肌が弱い方は炊事・掃除用ゴム手袋を着用してください。

衣料用洗剤、酸素系漂白剤(液体タイプ)、洗面器、炊事・掃除用ゴム手袋

2.洗面器に水と洗剤、酸素系漂白剤(液体タイプ)を入れる

衣料用洗剤は、水2ℓに対し、超コンパクト液体洗剤0.7が目安。
高濃度液体洗剤なら0.7g(小さいスプーン半分程度)、レギュラータイプ液体洗剤なら1.7g(小さいスプーン1杯程度)、おしゃれ着用洗剤(アクロン)なら5ml(製品のキャップでの計量がおすすめ)です。

  • マスクのパッケージに「中性の洗剤で洗ってください」という表記がある場合は、中性の(液体)洗剤を使用してください。

酸素系漂白剤(液体タイプ)は、水2ℓに対し、20mlが目安。
スプーンでかき混ぜ、洗剤と酸素系漂白剤(液体タイプ)を溶かします。

3.マスクを入れて30分浸す

洗剤と漂白剤が入った液にマスクを浸し、そのまま30分間放置します。
この後、手洗いする場合は4へ。洗濯機で洗う場合はこちらをご覧ください。

4.押し洗いし、液を流す

30分後、手でやさしく10回ほど押し洗いします。ポリエステルなどの化学繊維でできたマスクなど薄いマスクの場合は、押し洗いができないので、水の中で振りながら洗います。その後、マスクを両手ではさんで押しながら水気をきり、洗面器の液をゆっくり静かに流します。この時、菌・ウイルスが混ざっている可能性のある液が飛び散らないように注意してください。
鼻の部分に針金が入っているものは、半分に折らないように注意しましょう。

5.洗面器に水をためて2回すすぐ

洗面器に水道水をためてマスクを入れ、漂白剤がしっかり取れるように、水の中で振りながら十分にすすぎます。これを2回繰り返してください。

6.マスクの水気をきる

マスクを両手ではさんで押しながら水気をきり、洗面器のすすぎ水をゆっくり静かに流します。
清潔なタオルではさみ、両手でそっとたたいて水気を取ります。タオルにのせる位置を2~3回ずらしながら行うと、タオルにしっかり水分が吸収され、乾きが早くなります。

POINT

洗濯機での洗い方

洗濯機で洗う場合は、つけおきしたマスクを洗濯ネットに入れます。マスク以外の洗濯物と一緒に入れて洗ってもかまいません。縦型洗濯機の場合は水量、ドラム式洗濯機の場合は洗濯物量に合わせた分量の洗剤を入れましょう。残った洗面器の液は、ゆっくり静かに流して捨てます。

7.陰干しする

洗い終わったら、乾燥機は使わずに、陰干しします。

マスクは洗濯をすると縮む場合があります。
干す前に縫い目方向にピッピッと引っ張り、さらに横方向にも同様に引っ張り、形を整えることで、縮み・しわ・ヨレなどの型くずれを防ぐことができます。

マスク本体を洗濯バサミで留めると、ゴムが伸びるのを防げます。ゴムの部分を留めると、伸びてしまうので気をつけてください。

ウイルスを除去したい時の洗い方

ウイルスが気になる場合は、ウイルス除去効果のある「粉末洗剤」または「酸素系漂白剤」を使用するという方法があります。

ウイルス除去効果のある酸素系漂白剤(粉末タイプ)の場合は、漂白剤を溶かした液に浸してから、手洗い、または洗濯機でお洗濯します。

ここでは、ウイルス除去効果のある粉末酸素系漂白剤を使った方法をご紹介します。

1.粉末酸素系漂白剤、ゴム手袋を準備

粉末酸素系漂白剤、洗面器(ない場合は洗面ボウルを使ってもOK)を準備してください。炊事・掃除用ゴム手袋を着用してください。

2.洗面器に水と酸素系漂白剤を入れる

酸素系漂白剤の使用量はパッケージの裏面でご確認ください。

3.マスクを入れて30分浸す

漂白剤を溶かした液にマスクを浸し、そのまま30分間放置し、洗面器に新しい水を入れすすいだ後、乾燥させます。

4.ウイルス以外の汚れも気になる場合は

ウイルス以外の汚れも気になる場合は、つけ置きした液に洗剤を入れ、手洗いすることをおすすめします。手洗いする場合はこちらをご覧ください。

手洗いできず洗濯機で洗う場合は、つけおきしたマスクを洗濯ネットに入れます。縦型洗濯機の場合は水量、ドラム式洗濯機の場合は洗濯物量に合わせた分量の洗剤を入れましょう。残った洗面器の液は、ゆっくり静かに流して捨てます。

5.陰干しする

洗い終わったら、乾燥機は使わずに、陰干しします。詳しい干し方については、こちらをご覧ください。

ウレタンマスクのお洗濯

ポリウレタンは、スポンジやクッションなどに使われている素材です。ウレタンマスク(ポリウレタン繊維のマスク)は、伸縮性が高く、通気性が良く、軽くてやわらかな着け心地が特徴です。

色物・柄物のマスクと同様に、お洗濯する前に、マスクのパッケージをチェックし、「家庭で洗える」という表示があれば、衣料用洗剤を使って洗うことができます。マスクのパッケージに洗濯方法が記載されている場合は、その方法に従って洗ってください。

ウレタンマスクは「中性洗剤を使用してください」というものが多いです。やわらかい生地ではありますが、やさしく手洗いすると、繰り返し使うことができます。

お洗濯の際には、以下の点に気をつけましょう。

POINT

1. 塩素系漂白剤の使用はできません

ポリウレタン素材は、塩素系漂白剤を使用すると黄色く変色したり、強度が低下する性質があるので、塩素系漂白剤の使用はできません。酸素系漂白剤も使用できないものが多いので、必ずパッケージ等の注意表記を確認してください。

2.開封直後、ニオイが気になる場合は部屋干しする

開封直後は、素材のニオイを感じることがあります。ニオイが気になる場合は、室内で干しておくと良いですよ。それでも気になる場合は、洗剤を使って一度洗濯しましょう。

3.洗剤の香りが残りやすい

ガーゼ生地などの布マスクに比べて、洗剤の香りが残りやすい素材です。香りが気になる場合は、洗剤は「微香性」と記載してあるものを選ぶと良いでしょう。

基本の洗い方

手洗いの方法を紹介します。

1.洗面器に水と衣料用洗剤を入れる

衣料用の洗剤を使います。「中性洗剤を使用してください」と記載のあるものは中性洗剤を選びましょう。
2ℓに対し、高濃度液体洗剤0.7g、レギュラータイプ液体洗剤なら1.7g(小さいスプーン1杯程度)、おしゃれ着用洗剤(アクロン)なら5ml(製品のキャップでの計量がおすすめ)です。

スプーンでかき混ぜ、洗剤を溶かします。

2.洗剤液の中でつかみ洗いする

マスクを洗剤液に浸し、手で握ってやさしくグーパーしながら、つかみ洗いします。

口紅やファンデーションなどの気になる汚れは、洗剤液の中に浸した状態で、手やスポンジでやさしくたたき洗いしましょう。

マスクを洗剤液からそっと取り出し、両手で包み込むようにして水気をしぼります。洗剤液はゆっくり静かに流します。

3.洗面器に水をためてすすぐ

洗面器に水道水をため、マスクを入れ、手で握ってやさしくグーパーしながら、つかみ洗いするようにして、十分にすすぎます。
両手で包み込むようにして水気をしぼり、洗面器のすすぎ水をゆっくり静かに流します。

4.水気を取り、陰干しする

両手で包み込むようにして水気をしぼります。

もっとしっかり水気を取りたい場合は、清潔なタオルではさみ、そっとたたくと良いでしょう。

ポリウレタン素材は、直射日光に当たると劣化しやすいので、陰干ししましょう。
風が吹かない部屋干しの場合は、洗濯バサミの凹みに引っ掛けて干すと、留めた時の跡がつきません。

レースやシルク素材、生成りのマスクのお洗濯

表面にレースの加工が施されている、シルクを使用しているなど、デリケートな素材のマスクも増えています。
お洗濯する前に、マスクのパッケージをチェックし、「家庭で洗える」という表示があれば、衣料用洗剤を使って洗うことができます。マスクのパッケージに洗濯方法が記載されている場合は、その方法に従って洗ってください。

基本の洗い方

基本の洗い方は、色物・柄物の布マスクの場合と同じです。
衣料用洗剤は、おしゃれ着用洗剤(アクロン)がデリケートな素材に適しています。
特に、手洗いマークの多い生成りのマスクの場合は、蛍光増白剤入りの洗剤を使用すると、白くなってしまうことがあるので、蛍光増白剤の入っていない洗剤を使用しましょう。

(左)おしゃれ着用洗剤(アクロン)を使用 (右)蛍光増白剤入り洗剤を使用

    ※綿100%生成りのマスクを、洗剤を変えて手洗いを実施。

洗った後は、レースを整えてから干しましょう。

それぞれのマスクに合ったお洗濯方法をマスターして、お気に入りのマスクを気持ちよく使い続けられると良いですね。

この記事を作成・監修した
マイスター

大貫 和泉

お洗濯マイスター

大貫 和泉

おおぬき いずみ

洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。
母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。

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