舌みがきで口臭予防!正しい舌苔の取り方7つのポイント

舌みがきで口臭予防!正しい舌苔の取り方7つのポイント

口臭(生理的口臭)は、舌についた汚れである舌苔(ぜったい)が主な原因といわれています。予防には、「舌みがき」で舌苔を除去するのが効果的。歯みがきの後、専用の舌ブラシやハブラシを、鏡を見ながら舌の「奥から手前」に軽い力で動かして掃除します。舌は思いっきり前に出すのがコツ。1日1回、朝がおすすめです。

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健康な人の口臭原因は舌にあり

自分の口臭が気になること、ありませんか? ライオンの調査※1よると、10代~60代男女の約8割が口臭を気にしているという結果が出ています。健康な人の口臭(生理的口臭)は、舌についた汚れである舌苔(ぜったい)が主な原因といわれています。口臭を防ぐためには、毎日の歯みがきで口の中を清潔に保つことがもちろん基本ですが、舌も掃除をして「舌苔」を取り除くことが大切です。

  • ※1 ライオン調べ、n=1600(女性) n=600(男性)、16~69歳、2014年

「舌苔」は細菌のかたまり

舌苔は、細菌や食べかす、はがれた粘膜などが舌の表面に付着してできた白い苔状のかたまりです。舌の表面には舌乳頭(ぜつにゅうとう)という細かい突起がたくさんあり、この中に食べかすや口の中ではがれた粘膜がたまり、細菌のすみ家になっています。

舌苔のつき方は人によって様々です。舌の一部だけにつく人、舌全体に広がってつく人、奥の方だけに厚くつく人など、舌苔の付着する範囲や量は人によって異なります。また、同じ人でもその時の体調などによって、舌苔が多くつく時と、あまりつかない時があるようです。

舌苔ができる主な原因

舌苔ができる原因はいろいろありますが、主なものは以下の3つです。

1.口の中がキレイに清掃できていない

舌苔は、食べかすや口の中ではがれた粘膜、細菌が舌の表面についたものなので、口の中がキレイに清掃できていないと舌苔がつきやすくなります。

2.唾液の分泌の減少

唾液には汚れや細菌を洗い流したり、細菌が増殖するのを抑える働きがあります。そのため唾液の分泌が減少すると舌苔がつきやすくなります。唾液分泌が減少する要因は、薬の服用や病気、嚙む筋肉の衰え、ストレス、食生活習慣などいろいろあります。こちらの記事も参考にして下さい。

あなたの健康を守る!「唾液」の重要な働き

3.口呼吸をしている

鼻で呼吸をせずに口でばかり呼吸をしていると、口の中が乾いて唾液の循環が滞り、舌苔がつきやすくなります。

「舌苔の除去」は口臭予防に効果的!

では、なぜ口臭予防のために舌をキレイにすることが重要なのでしょうか。口の中には細菌がいて、食べかすやはがれた粘膜に含まれるたんぱく質を分解して口臭(揮発性硫黄化合物)をつくります。ですから、そのニオイの元になる舌苔を取り除くことが口臭予防には効果的なのです。

日中は唾液によって細菌の増殖が抑えられていますが、寝ている間は、唾液の分泌が減少し自浄作用が弱くなるので、細菌のかたまりである舌苔の付着量は朝が一番多いと言われています。舌苔が口臭の原因であるということは、寝起きの口臭が気になることからもおわかりでしょう。

しかし、ライオンの調査※2では、口臭が気になると答えた方でも約6割の人は舌の掃除をしていないという結果が出ています。舌苔は「うがい」だけでは取れません。口臭が気になる人は、正しい方法で舌苔を除去することが大切です。

  • ※2 ライオン調べ、n=61、口臭が気になると回答した20~70代男女、2014年

<舌の掃除をしている人の割合>

歯みがき時に行いたい「舌みがき」。ポイントはこちら

口臭が気になる人は歯みがき時に舌みがきも行いましょう。ここでは舌苔の取り方のポイントと注意点をご紹介します。

POINT

舌苔の取り方 7つのポイント

1.舌みがきは1日1回が目安。朝がおすすめ

1日に何度も舌をこすると舌の粘膜を傷つけてしまうこともあるので、舌みがきは1日1回を目安に、舌の汚れが気になるときに行って下さい。朝は舌苔の付着量が多いので、舌みがきは朝の歯みがき時に行うのがおすすめです。

2.舌ブラシやハブラシを使う

舌みがきに使うブラシは、専用の舌ブラシや普段、歯みがきで使っているハブラシを使いましょう。舌専用のクリーニングジェルを合わせて使うと良いでしょう。

※1 ここから先は外部サイトへ移動します。価格やサービス内容については、各サイトに記載されている内容をよくお読みになり、ご自身の責任でご利用ください。

※2 通販限定販売品は、「取扱店舗を探す」ではご案内しておりませんのでご了承ください。

3.鏡を見ながら行う

舌苔がついている部分にブラシがきちんとあたるよう、舌みがきは鏡を見ながら行いましょう。舌苔のついていないところは掃除をする必要はありません。

4.ブラシを動かす方向は「舌の奥から手前」

ブラシを舌の「奥から手前」に動かします。ブラシを手前から奥に動かしたり、前後に往復させたりするのはやめましょう。舌苔中の細菌をのどの奥へ送り込んでしまう危険があります。

5.強い力でみがかない

舌はとてもデリケートな組織です。舌の粘膜や味を感じる味蕾(みらい)を傷つけないよう、軽い力で行いましょう。

6.嘔吐反射を防ぐには舌は思いっきり前に出す

ブラシなどを口の奥に入れると「おえっ」となることがあります。これを「嘔吐反射(おうとはんしゃ)」と言いますが、この嘔吐反射を防ぐには、舌を思いっきり前に出すのがコツです。

7.無理にキレイにしない

これまであまり舌みがきをする習慣がなかった場合は、舌苔が厚くたまっていて、1回の掃除では舌苔がなかなか落ちないこともあります。毎日舌みがきをすることで、だんだん落ちやすくなっていきます。舌を傷つけないためにも無理は禁物です。

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舌苔と味覚って関係あるの?

舌苔が多くついていると味覚が低下する場合があります

「味覚」とは五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)のひとつで、口の中で食べ物の化学的特性に応じて認識される感覚です。味を感じるのは、舌の表面に多く存在する「味蕾(みらい)」という組織です。この味蕾を舌苔が覆っていると味を感じにくくなり、食べ物がおいしく食べられなくなる場合があります。舌苔を除去することは口臭予防につながるだけでなく、食べ物をおいしく味わえることにもつながるのです。

  • 出典:川口陽子監修、息さわやかの科学、明治書院、2009年

この記事を作成・監修した
マイスター

平野 正徳

オーラルケアマイスター

平野 正徳

ひらの まさのり

オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。

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