自分の口が臭い?口臭セルフチェック5つの方法と口臭の種類、原因
口臭は自分ではわかりにくいですが、気になるもの。次の5つの方法でセルフチェックできます。「コップのニオイをかぐ」「舌を見る」「舌のニオイをかぐ」「デンタルフロスのニオイをかぐ」「唾液のニオイをかぐ」。気になる場合、歯みがきにマウスウォッシュをプラスしたり、舌をみがいて舌苔を取り除くのがおすすめです。
「口臭」が気になるのはなぜ?
「口臭」を気にしている方はとても多いと思いますが、なぜでしょうか?
「嗅覚」というのは視覚や聴覚と異なり、「順応反応」が起こりやすいことが知られています。つまり、同じ音をずっと聴いていてもその音がわからなくなることはありませんが、同じニオイをずっと嗅いでいると次第になれてしまい、そのニオイを感じなくなってしまいます。
口と鼻はのどの奥で繋がっているので、口の中のニオイ(口臭)は、常に嗅いでいることになります。そのため嗅覚が口のニオイに順応してしまい、自分では自分の口臭が分かりにくくなるのです。
そのため、他人の口臭を感じたり、まわりの人のちょっとしたしぐさで「もしかして、自分にも口臭がある?」と気になってしまうのではないでしょうか?
ライオンの調査※1によると、約8割の人が「自分の口臭は自分では気づきにくい」と感じていることがわかりました。「口臭ケアができているか不安」という人も多く、40~60代では約6割、20~30代では7割を超える人が「不安」と回答しています。「自分は口臭の心配はないし、口臭ケアもバッチリ!」という人は、むしろ少数派のようです。
<口臭についての生活者意識>
- 1:ライオン調べ、20~60代男女、n=14991、2016年
また、SNS上での口臭や口臭チェックに関する不満を調査※2したところ、「自分で口臭チェックをしたい」という声よりも「接する相手に口臭チェックをしてほしい」という声が2倍以上も多く聞かれました。自分の口臭への不安よりも相手の口臭に対する不満のほうが強く、「でも、言えない……」ともやもやしている人も多いようです。裏を返せば、自分も周りの人に「口臭チェックをしてほしい!」と思われているかも。そう考えるとドキッ!としますね。
- 2:ライオン調べ、10~70代男女、n=280、2017年、口臭チェックに関する不満をSNS情報から収集し解析。
そこで今回は、そんな気になる口臭のセルフチェックの方法をご紹介します。
口臭セルフチェック 5つの方法
口臭とは、「他人が嗅いで不快に思うニオイ」ですから、自分に口臭があるかどうかを知るには、親しい人に嗅いでもらうのが一番です。でも、なかなかそうはいかないので、以下の5つの方法で自分の口臭をチェックしてみましょう。
1.コップのニオイをかぐ
コップの中に自分の息をはいて、吐いた息のニオイをチェックする方法です。
コップに息を吐いてからいったん蓋をし、深呼吸をした後にコップの中の息のニオイを嗅いでみます。少しでもニオイがすれば、口臭がある可能性があります。コップの代わりにビニール袋などでも代用できますが、その際は袋自体にニオイのない物を選ぶ必要があります。
2.舌を見る
自分の舌を鏡で見てみましょう。
健康な人の舌はピンク色をしていますが、舌に白い苔のような物がつくことがあります。これを「舌苔」(ぜったい)といいます。舌苔がついている人は、口臭がある可能性があります。
3.舌のニオイをかぐ
舌苔がついていた人はさらに舌のニオイも嗅いでみましょう。
コットンパフなどで舌苔を拭き取り、そのニオイを嗅いでみます。自分でニオイが強いと感じた場合は、口臭がある可能性があります。
4.デンタルフロスのニオイをかぐ
「デンタルフロス」を歯と歯の間に通したあと、そのフロスのニオイを嗅いでみましょう。フロスが臭いと感じるなら、口臭がある可能性があります。
5.唾液のニオイをかぐ
唾液のニオイでも口臭はチェックできます。唾液のニオイが臭いと感じたら口臭がある可能性があります。
口臭が気になったら。3つのセルフケア方法
口臭のセルフチェックで気になった方は、毎日のセルフケアを始めましょう
口臭は、口の中の「汚れ」が主な原因ですから、汚れをしっかりと落とし、いつも口の中を清潔に保つことがポイントです。
口臭を防ぐ3つのポイント
1. 毎日の歯みがきで「汚れ」をしっかり落とす
口臭を防ぐには、食べかすや歯垢などの汚れをしっかり取り除くことが大切です。
歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、奥歯の噛み合わせなどは、特に歯垢が残りやすい部分なので、丁寧にみがきましょう。また、歯と歯の間はハブラシの毛先が届きにくいので、デンタルフロスや歯間ブラシなどの歯間清掃用具を合わせて使い、食べかすや歯垢などの汚れを効率良く落とすようにします。
<歯のみがき方、歯間清掃用具の使い方についてはこちらから>
・「歯みがきの基本」を覚えて快適ケア!
・「Y字型デンタルフロス」の使い方とポイント
・「歯間ブラシ」の上手な使い方
2. デンタルリンス・マウスウォッシュで口臭の原因を洗浄、除菌、マスキング
「デンタルリンス・マウスウォッシュ」は口の中を爽快にするだけでなく、口臭の原因を洗浄、除菌、マスキングして口臭を予防する効果があります。口臭が気になったとき、人と会う前などに使いましょう。
また、寝ているあいだは唾液の分泌が少なくなって口の中の自浄作用が低下し、細菌が増殖しやすい状態になるため、就寝前に使用しておくこともおすすめです。「殺菌剤」が配合されているデンタルリンス・マウスウォッシュならさらに効果的です。
<デンタルリンスの使い方はこちらから>
・デンタルリンス・マウスウォッシュの選び方・使い方
3. 舌を清掃して舌苔を除去
上記のセルフチェックで「舌苔」がついていた人は、舌を清掃して舌苔を除去しましょう。
舌ブラシやハブラシを舌苔が付着している部分に軽くあて、奥から手前に向かって、ゆっくり動かして清掃してください。ただし、舌は非常にデリケートな組織なので、力を入れすぎない、清掃しすぎないことも重要です。1日1回を目安に舌の汚れが気になるときに清掃してください。
舌専用のクリーニングジェルを合わせて使うのがおすすめです。
<舌苔除去についてはこちらから>
・舌みがきで口臭予防!正しい舌苔の取り方7つのポイント
「口臭」の種類と原因
多くの人が気にしている口臭とは、いったいどんなものでしょうか?
「口臭」とは、呼吸や会話をする時に口から出る「他人が不快に思うニオイ」ですが、発生原因によって大きく4つの種類に分けられます。
1. 生理的口臭
口腔内の不衛生や起床直後、空腹時など、口の中の細菌が増殖して発生する口臭です。生理的口臭は健康な人でも発生する口臭で、歯みがきや食事をすることにより減少します。
2. 病的口臭
歯周病、進行したむし歯など、口の中の病気が原因で発生する口腔由来の口臭と、糖尿病や肝臓病など、からだの病気が原因で発生する全身由来の口臭があります。
3. 外因的口臭
ニンニク、ネギなどのニオイのある食品、酒、タバコなどによる口臭で、多くは時間の経過とともに弱まります。
4. 心因性口臭
口臭検査でも口臭が認められず、本人だけが口臭があると思い込む口臭です。自臭症とも言われます。
特に口臭が気になる方は、専門家に相談しましょう
自分の口臭はとても気になるものですが、実は口臭は誰にでもあるもの。あまり気にしすぎるのはよくありません。なかには「自臭症」といって、実際には口臭はないのに、自分は口臭があって他人から臭いと思われている、と思い込んでしまう場合もあります。自分の口臭を正確に知りたいときは、専門の「口臭外来」を受診してみましょう。
この記事を作成・監修した
マイスター
オーラルケアマイスター
平野 正徳
ひらの まさのり
オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。
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