60代の先輩たちに聞きました!歯を残す秘訣はやっぱり予防歯科

60代の先輩たちに聞きました!歯を残す秘訣はやっぱり予防歯科

8020運動の中間目標は「60歳で歯を24本以上残す」。これを達成できた人とできなかった人を比べると、健康状態に差があるだけでなく、達成できた人は毎日の生活が充実しており満足度が高いことがわかりました。歯を残す秘訣は「予防歯科」。先輩たちの声に学び、歯を守りましょう。

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80歳になっても、自分の歯を20本以上保とう」という8020運動」をご存知ですか?
大人は永久歯が28本(親知らず除く)ありますが、そのうち20本以上の歯があれば、フランスパンなどかたい物でも食べられ食生活にほぼ満足できるほか、健康寿命にも影響すると言われています。
国の調査では、80歳で自分の歯が20本以上ある「8020」達成者の割合は51.2%と半数を越えましたが、あなたは「8020」を達成できそうですか?

  • 1 厚生労働省、平成28年歯科疾患実態調査

8020運動」のなかには、60歳で自分の歯を24本以上残す」という中間目標「6024があり、これを達成できると、80歳で20本以上の歯を残せる可能性が高いと言われています。
今回は、「6024」を達成できた60代の方とできなかった60代の方の実態を調査し、毎日の生活や健康状態、歯のケアにどんな違いがあるかをご紹介します。先輩たちの声には、3040代が知っておきたい「歯を残すために今するべきこと」のヒントがいっぱい。歯の状態に自信がある人もない人も必見です!

歯があることは、日常生活や体の健康にも深く関わる

はなみさん、こんにちは!

…えっと~、どちらさまですか?

はなみです。未来からやってきた60歳のあなたよ。伝えたいことがあって、タイムマシンに乗ってきたの!

えええ~!びっくり!! 60歳の私って、こんな感じなんだ~!

40歳の私って、こんな感じだったんだ~(しみじみ)

…ところで、私に伝えたいことって何?

今から歯をしっかりケアして、大切にしなさいってこと!

えっ、歯…!?

あ、今、「そんなことで?」って思ったでしょ。でも、歯をあなどっちゃだめよ~。将来の日常生活や、健康寿命にも関係するんだから!

そうなの?

「食べる」「話す」「笑う」…ささやかだけど、とても大事な「日常の楽しみ」。これらはどれも、歯とお口が担う役割です。加えて、「口は全身の健康の入り口」とも言われています。歯の本数や咀嚼力など口腔機能がしっかりしていれば、高齢になってもきちんと食事を摂れて栄養が偏らず、全身の健康を保ちやすくなります。

60代の先輩たちに聞いた!歯がある人・歯が少ない人の健康状態と生活満足度

40歳のあなたに、ぜひ見て欲しい調査データ※2があるの

どんなデータ?

「60歳で自分の歯を24本以上残す」ことを「達成できた60代」と「達成できなかった60代」に、毎日の生活や健康状態を聞いて、どんな違いがあるかを調べたものよ

なんだかおもしろそう

見たら歯に対する意識がガラリと変わるはず!

早く見せて~!

ここから、ライオンが6024達成者(60歳で自分の歯を24本以上残せた人、以下:歯がある人)・6024未達成者(60歳で自分の歯が24本未満の人、以下:歯が少ない人)、各200名に実施した調査結果※2をご紹介しましょう。

  • 2 ライオン調べ、60~69歳男女、6024達成者200名(男女各100名)、6024未達成者200名(男女各100名)、2020

こちらは、現在の「口の健康状態」と「体の健康状態」、それから「生活満足度」を自己採点してもらった結果です。口の健康状態はもちろん、体の健康状態や生活満足度も、歯がある人の方が自己評価が高い傾向にあります。

<口、体の健康状態及び生活満足度の自己評価>

口の健康状態はもちろん、体の健康状態や生活満足度も、歯がある人の方が自己評価が高い傾向

歯が少ない人の方が、気になるお口の疾患・症状が多い

歯がある人・歯が少ない人の口の健康状態を細かく見てみましょう。
歯や口の健康状態では、歯が少ない人の方が、歯周病、口臭、ドライマウス、口のネバつき・不快感など、多くの項目で「気になる」と答えています。やはり、歯の少ない人の方が口腔内のトラブルを強く感じているようです。一方で歯の白さや知覚過敏は、歯がある人の方が「気になる」と答えていますが、これは「歯があるがゆえの悩み」と言えるでしょう。

<気になるお口の疾患・症状>

歯が少ない人の方が、歯周病、口臭、ドライマウス、口のネバつき・不快感など、多くの項目で「気になる」

体の疾患・症状も、歯が少ない人の方が気になっている

次に、体の健康状態を見てみましょう。60代ともなると、皆さん、体の不調が気になるようですが、「口は全身健康の入り口」と言われるように、体力低下、糖尿病、認知症、バランス感覚などすべての項目で、歯が少ない人の方が「気になっている」という傾向が浮かび上がりました。

<気になる体の疾患・症状>

体力低下、糖尿病、認知症、バランス感覚など,すべての項目で、歯が少ない人の方が「気になっている」という傾向

歯がある人の方が、日常生活の満足度が高い傾向に!

日常の生活については、「いくつになっても新しいことに挑戦したい」「毎日の生活に充実感がある」「趣味や楽しみ、好きでやることを持っている」などほとんどの項目で、歯がある人の方が「当てはまる」と答える傾向にあり、より行動的でポジティブな毎日を送っている様子が見えてきました。
一方、今回の調査で「歯が少ない人」の方が「当てはまる」と答えた人が多かったのは、「動画を視聴している」という質問だけでした。もしかすると、外出の機会が少ないことが一因かもしれません。
歯があることが、日常生活の満足度に大きく影響しているようですね。

<現在の生活意識・態度>

<現在の生活意識・態度>

60代の先輩たちに聞いた!歯を残せた理由・残せなかった理由

歯を大切にした方がいいってこと、よ~く理解できたよ
ところで60歳のはなみさんは、歯がある人?それとも歯が少ない人の方?(ドキドキ…)

「私は・・・ 歯が少ない人の方よ。実は本当の名前は「歯並美」なの。美しい歯が並んでる。
でも、実際は「歯無美」、完全に名前負けね・・・(泣)

そっか…

でも、今から歯のケアを見直せば、未来はきっと変えられる!「60代で歯を24本残せた理由・残せなかった理由」のデータには、そのヒントが満載よ!

よーし、先輩たちから歯を残す秘訣を学んで、歯があるはなみを目指すわ!

そうそう、その意気♪

歯がある人には「60代で歯を24本残せたのはなぜか」、歯が少ない人には「60代で歯を24本残せなかったのはなぜか」、それぞれ理由を聞いてみました。すると、その理由はいずれも「普段の歯みがき」「歯科医院の受診」「歯に対する思い」と、大きく3つの理由に分けられました。

理由1.普段の歯みがきをきちんとしていたから

歯がある人は、「食後に必ず歯みがきをすることを心がけている」「毎食後と、寝る前にも歯をみがいている」など、毎日の歯みがき習慣を理由に挙げる人が多くいました。
歯のみがき方についても、「鏡を見ながらブラッシングしている」「細かい動きで力を入れずにみがく」「デンタルフロスなどで歯間も掃除している」など、正しい方法でみがき残しがないように心がけることを重視しています。
一方で歯が少ない人は、「食後の歯みがきを怠ったから」「歯みがきがいい加減で、口内の汚れが落ちていなかった」と、ケア不足を理由に挙げる声が目立ちました。

理由2. 歯科医院を受診していたから

歯がある人は、歯科医院で定期的に歯科医師や歯科衛生士によるプロのケアを受けることも、理由として多く挙げていました。「歯の定期健診で歯垢などをキレイにしてもらっている」「歯のクリーニングの時に、歯や歯ぐきの状態もチェックしてもらう」など、セルフケアでは足りない部分をプロにカバーしてもらっています。
また、「歯に異常があれば、必ず歯科へ予約を入れて治療する」など、歯のトラブルを早めに対処する傾向がありました。
それとは対照的に、歯が少ない人は、「長い間むし歯を放置して、症状が出てから歯科医院で治療してもらったが、結局抜歯するはめになった」「50年間歯医者に行かず、歯槽膿漏で歯を失った」など、受診を先延ばしにして歯を失ったという理由が目立ちました。

理由3.歯に対する思いが強かったから

歯がある人は、歯に対する思いも強く、「歯を守れた理由」としても挙げていました。「もっと年を重ねても自分の歯で食べたいと思う」「歯が悪いといろんな病気にかかるので、自分の歯を健康に保ちたい」「歯は内臓と同じくらい大事なもの、と心から思っている」など、歯の重要性を理解している人が多いようです。
対して歯が少ない人は、「もともと歯の質が弱いから」「よくわからないが、すぐむし歯になるため」「年のせいだからしかたない。総入れ歯にしたい」など、あきらめモードの声が目立ちます。

「なるほど!」「マネしたい!」と思った声があれば、ぜひ参考になさってくださいね。
また、「普段の歯みがき」「歯科医院の受診」「歯に対する思い」について、ご自身も振り返ってみると何か気付くことがあるかもしれません。

過去の自分に送るアドバイス「歯を残すために今やるべきこと」

最後に、60代の先輩たちの「まだ歯があったころの40代の自分に送るアドバイス」を紹介するわね

いわば「未来の自分からのメッセージ」だね

そう!私も今40歳のあなたに対して、同じ気持ちよ

心して読みます!

歯を残す秘訣はやっぱり「予防歯科」

過去の自分へのアドバイスは、その多くが「毎日の歯みがき」と「歯科医院の受診」に関することでした。すなわち、歯を残す秘訣は「予防歯科」の実践にあり
「予防歯科」とは、むし歯などの病気になってから「治療」するのではなく、病気にならないための「予防」を大切にする考え方です。生涯を健康な歯とお口で過ごすためには、歯科医院での定期的な健診などを通じて「プロケア(プロフェッショナルケア)」を受けることと、歯科医師や歯科衛生士の指導に基づいて自分で行う「セルフケア」の両方で歯の健康を守ることが大切です。

先輩たちのアドバイス、どれも身にしみたよ~。「予防歯科」が大事なんだね

そうそう!わかってくれてうれしい

これからは食べたら必ず、しっかり歯をみがきます。それと、さっそく歯医者さんを予約して健診を受けに行こうっと!

頑張って適切なケアを続けてね。未来から応援してるわ!

この記事を作成・監修した
マイスター

平野 正徳

オーラルケアマイスター

平野 正徳

ひらの まさのり

オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。

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