就寝前の簡単「フッ素ケア」でむし歯のリスクを減らそう!
就寝中は唾液が減少するので「むし歯のリスク」が高まります。しかし、「フッ素」が唾液で流されにくく、口の中に残りやすくなるので、再石灰化を促進させるためには良い条件です。むし歯になりやすいと感じている方、特に初期むし歯がある方は、普段の歯みがき習慣に就寝前の「フッ素ケア」をプラスしてみませんか?
歯磨きに自信がある人のうち、半数以上の人に「むし歯」や「初期むし歯」が!
皆さんは普段の歯磨きに自信がありますか?ライオンが行った臨床研究では、歯磨きに自信がある100名の口の中を調べたところ、「むし歯」がある人は26%、「初期むし歯(経過観察を必要とする歯)」がある人は30%と、半数以上もの人に「むし歯」や「初期むし歯」がありました。
このことから、歯磨きに自信があっても、“自己流”の磨き方ではむし歯の原因である歯垢がきちんと落とせず、「むし歯」や「初期むし歯」が出来てしまったと考えられます。
「初期むし歯」ならまだ間に合う!?「むし歯」へ進行させないために
むし歯は、むし歯の原因菌(ミュータンス菌など)が出す酸により歯の成分であるカルシウムやリンが溶け出し、穴があいた状態を指します。しかし、歯の表面に穴があく一歩手前である「初期むし歯」であれば「再石灰化※」により、元の健康な歯を取り戻すことができます。フッ素には唾液の「再石灰化」を促進する働きがあるため、積極的な使用をおすすめします。
「初期むし歯」を「むし歯」に進行させないためには、丁寧な歯磨きや歯間清掃で歯垢をきちんと落とすことに加え、「フッ素配合ハミガキ」を使用することが重要です。ハミガキに含まれる「フッ素」は歯磨き後、口の中(歯、粘膜の表面など)にとどまることにより「再石灰化」を促進するため、フッ素を「口の中に長く残す」使い方が大切なのです。
- ※再石灰化…唾液中に含まれるカルシウムやリンが、溶けてしまった歯の内側に取り込まれ、歯を修復する働き
就寝中を「歯質強化タイム」に!
「就寝中に唾液が減少する」ということをご存知ですか?唾液の分泌量は1日のなかでも変化が見られ、就寝中は昼間に比べて減少します。唾液が減少することで、口の中を洗い流す「自浄作用」が少なくなるため、就寝中は細菌が増殖しやすく、磨き残しの歯垢が多いとむし歯のリスクが高くなってしまいます。
一方、「就寝中に唾液が減少する」ということは、「フッ素」が唾液により流されにくくなり、口の中に残りやすくなるので、再石灰化を促進させるために良い条件とも言えます。このことから、就寝中に「歯質を強化」するため、特に就寝前に歯垢を残さないことや、フッ素を口の中に残すことがとても重要なのです。
就寝前の「フッ素ケア」でむし歯を防ぐ!
これまでにむし歯になったことがある方やなりやすいと感じている方、特に初期むし歯がある方へ、普段の歯磨き習慣に加え、就寝前の「フッ素ケア」をおすすめします。その際、ジェル状のフッ素配合ハミガキがおすすめです。歯の表面をくまなくコーティングし、泡立ちにくく、使用後は1回のすすぎでもすっきりさせることができます。
<就寝前の簡単「フッ素ケア」の仕方>
1.歯ブラシにジェルを適量(1cm程度)つける
2.歯の表面に広げ、いたわるように軽くブラッシングする
3.「フッ素」が口の中に残るよう、すすぎは少量の水で1回行う
就寝前の簡単「フッ素ケア」について、以下の動画でチェックしましょう。
日曜の夜からはじめよう
毎晩行ってほしい「就寝前のフッ素ケア」ですが、毎晩となると少し大変と思う方もいるかもしれません。
Lideaの閲覧時間帯を調べてみると、「歯とお口の健康」情報の中のデンタルフロス、歯間ブラシ、デンタルリンスなどのプラスワンアイテムに関連する情報は、日曜の夜が平日と比較して多いことから、日曜の夜は、歯とお口のケアを行うために適した時間なのではないかと思われます。
そんな時間を利用して、サンデーナイトケアを始めてみませんか。
TEACH ME, MEISTER!
教えてマイスター!
ハミガキに含まれるフッ素を口の中に長く残すには?
フッ素を口の中に長く残す
ハミガキに含まれるフッ素による再石灰化を促進させるため、フッ素を口の中に長く残すことが大切です。日々心掛けておく基本的なポイントをご紹介します。
1.フッ素配合ハミガキは年齢に応じた使用量を目安に使用する
再石灰化に効果的なフッ素を口の中に取り込むため、6か月(歯の生え始め)~2歳は「切った爪程度」、3~5歳は「5mm以下」、6~14歳は「1cm程度」、大人(15歳以上)は「1〜2cm」が目安の使用量です。
2.歯磨き後のすすぎは少量の水で1回
すすぎをしすぎてしまうと、口の中からフッ素が減少してしまうため、少量の水で1回すすぐようにしましょう。
3.歯磨き直後の飲食をなるべく控えるようにする
4.フッ素を「口の中にとどめやすい処方」のハミガキを使用する
この記事を作成・監修した
マイスター
オーラルケアマイスター
平野 正徳
ひらの まさのり
オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。
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