むし歯(虫歯)予防に効果的な「ハミガキ」の使い方 ~初期むし歯と再石灰化~

むし歯(虫歯)予防に効果的な「ハミガキ」の使い方 ~初期むし歯と再石灰化~

穴の開いたむし歯になる一歩手前の「初期むし歯」であれば、元の健康な状態に戻すことが可能です。フッ素にはその修復を助ける働きがあるので、フッ素入りハミガキの使用がおすすめです。フッ素の効果を十分に発揮させるため、大人の場合、1回の使用量は約1~2cmが目安です。すすぎは少量の水で1回程度が良いでしょう。

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ほとんどの人が大人になるまでにむし歯(虫歯)になっている

皆さんは、日本人のむし歯罹患率をご存じですか?厚生労働省の調査※1によると、子どものむし歯は減っているものの、成人のむし歯罹患率はほぼ100%と、ほとんどの人が大人になるまでにむし歯になっています。そこで今回は、むし歯予防に効果的な「ハミガキ」の使い方についてご紹介します。

  • ※1 平成23年歯科疾患実態調査

初期むし歯と再石灰化

初期むし歯とは穴の開いたむし歯になる一歩手前の状態です。「初期むし歯」の状態なら毎日の歯磨きで健康な状態の歯に戻すことができます。フッ素には再石灰化といって「初期むし歯」の修復を助ける働きがあります。また、再石灰化された歯は酸に強くなります。むし歯予防にはフッ素入りハミガキの使用がおすすめです。

動画でフッ素の再石灰化促進作用を見てみましょう。

フッ素の働き

フッ素配合ハミガキの上手な使い方

フッ素の効果を十分に発揮させるために、フッ素配合ハミガキの使用量やすすぎ方にも気を配りましょう。1回の使用量は大人の場合で約1~2センチが目安です。すすぎの回数は少量の水(10~15ml位)で1回程度がおすすめです。

年齢別のハミガキの使用量とすすぎの目安

年齢別のハミガキの使用量とすすぎの目安

「う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤応用マニュアル2006」を一部改変

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〜脱灰と再石灰化ってなんですか~

むし歯菌の出す酸によって、歯から歯の成分であるカルシウムやリンといったミネラルが溶け出します。これを脱灰といいます。しかし、唾液の作用などによりpHがもとの中性の状態に戻ると、溶け出したミネラルが再び歯に沈着します。これを再石灰化といいます。お口の中では脱灰と再石灰化が常に起こっていて、脱灰が再石灰化を上回るとむし歯になります。

脱灰と再石灰化ってなんですか

この記事を作成・監修した
マイスター

平野 正徳

オーラルケアマイスター

平野 正徳

ひらの まさのり

オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。

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