入居前、引っ越し後の新居のお掃除!汚れを防止してキレイに保つ
新居へ引っ越しが決まったら、入居前に水ぶきや掃除機がけ、害虫対策をしておくのがおすすめ!入居後は、頑固な汚れになりやすい浴室・キッチン・トイレの水まわりを中心に、カビや汚れの予防対策になるお手入れ方法を紹介します。
新居のキレイを保ちたい!引っ越しをきっかけに掃除習慣を変えてみよう
新築の家を購入したり、結婚や就職などで新しい土地や家で新生活をスタートしたり。引っ越しは夢が膨らむシーンが多いですね。新しい住まいは気持ちがいいものです。
でも、油断していると、いつの間にか汚れが目立ってきて、「こうなる前にこまめに掃除しておけばよかった…」と後悔することになるかもしれません。
ここでは、新居への「入居前」と「入居後」のお掃除のポイントをご紹介します。
今までサボり気味だったという人も、引っ越しをきっかけに掃除習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
- INDEX
- 入居前の掃除
入居後の掃除
入居する前に、なぜ掃除が必要なの?
家の新築やリフォームが完成した方、または賃貸物件が見つかった方、新居へ引っ越しする日は決まったでしょうか。
荷物の整理に忙しい時期ではありますが、可能であれば、入居の数日前までに新居へ掃除に行くことをおすすめします。
引っ越し後、家具や荷物を入れてしまうと、その場所は掃除ができなくなってしまいます。入居前のガラ~ンとした何もない状態の部屋は、お掃除する絶好のチャンス!
また、中古物件の場合には、掃除することで「自分の住居」としてリセットして、気持ちよく生活をスタートできますね。
入居前の掃除のポイント
リビングまわりの掃除機がけと、ふき掃除
まずは窓を開けて換気をしながら、床の隅々まで掃除機がけをしましょう。新居に掃除機を持参するのがむずかしければ、ほうきとちり取りでホコリを取り除きます。
見落としがちなのは、幅木の上の掃除。
床には掃除機をかけても、ここはついつい忘れがちなところ。家具を置くと、掃除できなくなってしまうので、引っ越し前にキレイにしておくのがおすすめ。掃除機にブラシ状のアタッチメントをつけてホコリを吸い取ります。掃除機がない場合は、ほうきで掃きます。
次に、ふき掃除をします。
新築であっても、床には建築作業中などに出た細かなチリが落ちているもの。掃除機がけのあとには、固く絞った雑巾で水ぶきをすると、ザラつきがなくなり、スッキリします。
ただし、荷物が入る前に数日おいてきちんと乾かすこと。乾かす時間がない場合には、乾ぶきにしましょう。
くん煙タイプの殺虫剤で害虫対策
見える場所の掃除だけでは、対処できないのが害虫対策。駆除するためには、家全体の細かい所まで効く「くん煙タイプの殺虫剤」がおすすめ。入居前なら、家具や荷物がないので、隅々まで煙が行き渡りやすく、煙がかからないようにカバーをかける手間もありません。
また、引っ越し後のダンボールはゴキブリの隠れ家になりやすいため、早めに処分しましょう。
排水口の掃除&浴室のカビ対策
水まわりの掃除は、特に中古や賃貸住宅の場合は、前の入居者の状態からリセットする上でも、やっておきたいところ。入居後でも間に合いますが、時間があれば確認し、キレイにしておきましょう。
排水パイプにパイプクリーナーを注ぎ入れ、所定の時間放置したあと、水ですすぎ流します。ヘアキャッチャーなど、外せる部品は外して、スポンジなどでこすり洗いします。
また、住居の受け渡しから入居までに時間がかかる場合は、排水トラップの水が蒸発して少なくなってしまうことも。そうすると下水管から悪臭や害虫が入ってきてしまう危険があります。
キッチン、洗面所、浴室、洗濯機置き場、トイレの水まわりをチェックして、排水に水を流しておくと安心です。
また、浴室をチェックして黒カビが生えている場合には、塩素系のカビ取り剤でカビ取り掃除をしましょう。
さらに、黒カビが生えていなくても、防カビ対策をしておくのもおすすめです。人が住んでいなくても、見えない「カビの原因菌」はあちこちに潜んでいて、入居後に浴室を使い始めると活発に増殖して、黒カビとして目に見えるようになります。見えない原因菌のうちに除菌しておきましょう。
入居後の掃除のポイント
入居後は荷物の片付けに忙しくて、床の掃除機がけをするだけで手一杯ではないでしょうか。でも、特に水まわり(浴室・キッチン・トイレ)は、お掃除をしないでいると、いつの間にか落としにくい頑固な汚れになってしまうので要注意です。
ここでは、水まわりのキレイを保つお手入れのポイントをご紹介します。日々のちょっとした心がけが汚れ防止につながるので、実践してみてくださいね。
浴室のキレイを保つお手入れのポイント
「カビ」は目に見える前の防カビ対策を習慣化
引っ越ししたばかりの時は、カビひとつないキレイな浴室だったのに、数カ月後には「あれ、もうカビが生えている」とがっかりすることもあります。黒カビが生えてからカビ取り掃除するよりも、今のキレイな状態をキープするよう心がけるのがおすすめです。引っ越しの機会に、防カビ対策を習慣化してはいかがでしょうか。
防カビ対策の基本は、カビが生えにくい環境をつくること。カビ増殖の3条件(温度・湿度・汚れ)がそろわないよう、普段から以下の点に気を配りましょう。
●浴槽にフタをする
湯気によって浴室内の温度や湿度が上がらないように、入浴後は浴槽にフタをしましょう。
湯ぶねに浮いた汚れが、湯気とともに浴室内に飛散するのを防ぐこともできます。
●十分に換気する
入浴後は、換気扇をつけて充分に換気をして、こもった熱気や湿気を追い出しましょう。
新しい空気が入ってこないと換気ができないので、吸気口(換気口)※を確保してください。
吸気のため、ドアを少しだけ(5cmくらい)開けるのも効果的です。窓がある場合は、両サイドから開けて空気の流れをつくるようにしましょう。
- ※浴室のドアにはほとんどの場合、「換気口」がついています。ご自宅の換気口がどこにあるか取扱説明書で確認し、汚れやホコリで目詰まりしないよう定期的にお手入れしましょう。
●お風呂上りに、お湯のシャワーを浴室全体にかける
壁や床や小物など浴室全体にお湯のシャワーを十分にかけて、飛び散った汚れを洗い流しましょう。
<冷水シャワーをかけるのはNG!>
冷水シャワーをかけると浴室内に水滴が残りやすくなって、かえってカビが生えやすい環境になってしまう場合があるのです。冷水ではなくお湯のシャワーにしましょう!
●壁や床についている水滴をふき取る
ちょっとひと手間ですが、壁や床に残っている水滴は、スクイージーを使うと、とても簡単に水切りができます。
●浴室用洗剤を使って汚れを落とす
壁や床についた汚れはお湯のシャワーをかけただけでは全部は落としきれないので、週に1回は浴室用洗剤を使って汚れを落としましょう。
また、熱心に掃除をしていると、ついついブラシなどでゴシゴシこすってしまいがちです。ゴムパッキンなどのやわらかい材質は、ゴシゴシこすると材質に傷がついて、奥までカビが入り込みやすくなってしまいます。奥まで侵入したカビはとても落としにくいので、スポンジはやわらかいものを使い、傷をつけないように気をつけましょう。
●浴室用の防カビくん煙剤を定期的に使う
「浴室用の防カビくん煙剤」を使うと、除菌成分を含んだ煙が浴室の隅々まで行き渡って、黒カビの原因菌を浴室まるごと除菌することができます。2か月おきに使って、黒カビ知らずの浴室をキープしましょう。
「浴槽」のお湯張りラインの青い汚れにも要注意
下の写真のように、浴槽のお湯張りラインの周辺に青い汚れがついてしまう場合があります。
これは、給湯器や風呂釜などの配管に銅が使われている場合、わずかに溶け出てきた銅イオンが、浴槽についている石けんや皮脂などの汚れと反応して、青色の「銅石けん」となって付着したものです。配管が新しい、新築の家や給湯器を交換した場合に起こりやすく、なかなか落としにくい汚れなので要注意です。
銅イオンと石けんや皮脂などの汚れが反応することで青くなるので、浴槽に汚れが残らないように、湯を抜いたらそのつど、浴室用洗剤を使ってきちんとお掃除して青くなるのを防ぎましょう。
「鏡」は汚れの原因となる水滴を残さない
浴室の鏡は、お手入れしないといつのまにか白っぽくくすんでしまいがち。輝くべきものが輝かなくなると、何だか浴室全体がくすんだようにも感じてしまいます。
鏡のくすみの主な原因は、水滴が乾燥するときに水に含まれるカルシウムなどが白っぽく固まってしまう「水垢汚れ」です。ひどくなると鏡と一体化してしまい、簡単には落とせなくなってしまうので、キレイなうちからお手入れをして、つかないようにするのが一番です。
水が汚れの原因なので「水滴」を残さないことが大切。入浴後にはシャワーで汚れを流した後、スクイージーやタオルなどで水滴を取り除きます。
また、浴槽を掃除する時、ついでに鏡も洗いましょう。浴室用洗剤を鏡にかけ、やわらかいスポンジでこすり洗いし、よくすすいでから水滴を取り除いてください。
キッチンのキレイを保つお手入れのポイント
「シンクやキッチンカウンター」は、傷・染み・水滴に気を配る
新しいシンクはとてもキレイで気持ちがいいですよね。このキレイな状態をできるだけ長持ちさせるためのポイントをご紹介します。
●傷をつけない
鍋や大皿など重いものを引きずってしまうと、底についたコゲや、野菜などから落ちた砂や泥で、シンクやキッチンカウンターに思わぬ傷がついてしまう場合があります。
引きずらないように注意し、砂や泥などの汚れが残らないよう、こまめにシンクを水ですすいだりキッチンカウンターをふいたりしましょう。
また、材質によっては、ナイロン製のスポンジやメラミンスポンジを使うと傷がついたりコーティングが剥がれたりする場合があります。せっかくのキレイな光沢がなくなってしまうと残念です。あらかじめご自宅のキッチンの取扱説明書で、お手入れ方法を確認しましょう。
●食材や調味料をこぼしたらすぐにふく
こぼしてそのままにしてしまうと、いつのまにかしみができて落としにくくなってしまう場合があります。手の届きやすいところに清潔なふきんやキッチンペーパーを用意して、こまめにふく習慣をつけましょう。
●水滴を残さない
シンクについた水滴をそのままにすると、水滴が乾燥する時に、水に含まれるカルシウムなどが固まって白っぽい「水垢汚れ」ができてしまいます。
はじめはそれほど目立ちませんが、だんだん写真のようにシンク全体が白っぽくくもった感じになってしまいます。
水垢汚れはシンクなどの材質と結合して一体化してしまうので、ガンコで落としにくい汚れの代表格です。つかないようにするのが一番です。
シンクを使い終わったら、そのつど、食器用洗剤をつけて泡立てたスポンジで、シンク全体をやさしくこすり洗いしましょう。
その後、清潔なふきんやキッチンペーパーで水滴をふき取ります。キッチンカウンターも一緒にふきましょう。
「コンロ周辺」は調理後にサッとふく!
コンロ周辺でいつのまにか気になってくる汚れといえば、油のベタベタ汚れとコゲでしょう。
油は、時間がたつにつれ変化し、だんだんベタベタして色も濃くなってきます。コゲは、調理の際のふきこぼれや飛び散りが、コンロの熱で変化しこびりついたものです。
どちらもついてすぐなら水ぶきするだけで簡単に落とせるので、ひどくなる前に、調理後にはコンロ周辺をふきんやキッチンペーパーで水ぶきすることを習慣にしましょう。
トイレのキレイを保つお手入れのポイント
「尿ハネ」はこまめに「ちょこっとふき掃除」を!
小用をするときのスタイルが、立つ場合でも座る場合でも、下の写真のように「尿ハネ」はいろいろなところに飛び散っていて、そのままにしておくとニオイの原因になってしまいます。
- ※蛍光を発する成分を混ぜた水を大きな注射器で300mL(成人男性が1回の小用で排泄する平均量)を7回繰り返し放出した後、ブラックライトで照らして撮影した。光って見えるのが飛び散った尿ハネを示します。
尿ハネには、こまめなふき掃除がおすすめです。トイレットペーパーを使ったふき掃除なら、気付いたときに、いつでも気軽に「ちょこっとふき掃除」できますし、家族で協力して取り組みやすいですよ。
ふき取り用のトイレクリーナーをトイレットペーパーにかけて「即席のお掃除シート」をつくり、サッとふけばOKです。汚れに直接スプレーして、ふき取ってもかまいません。
乾ぶきや水ぶきでは、汚れも菌も落としきれないので、ふき取り用のクリーナーを使いましょう。
ライオンが行った男性の小用のトイレスタイルに関する調査※では、「立つ派」45%に対し「座る派」49%。「座る派」のほうが多数をしめていました。
「座る派」のうち「以前は立っていたが今は座っている」という人は85%をしめ、「座る派」に変更したきっかけを聞いてみたところ、
・尿がはねて汚れるのが嫌だから
・結婚して家族に座るように言われたから
・引っ越しでトイレがキレイになったから
・一人暮らしなどを始め自分で掃除をするようになったから
という意見が多く挙げられました。引っ越しや結婚などの転機はトイレスタイルを変更するきっかけにもなるようですね。こういった機会に家族でトイレの使い方を話し合ってみてはいかがでしょうか。
キレイな住まいはできるだけ長持ちさせたいものです。引っ越しをきっかけにお手入れを習慣化して、気持ち良く毎日を過ごしましょう。
この記事を作成・監修した
マイスター
リビングケアマイスター
吉井 和美
よしい かずみ
掃除用洗剤の製品開発を約15年、技術者向けの情報発信を約5年経験してきました。
これまでの知識を活かし、掃除に前向きに取り組めるようなコツやノウハウをわかりやすくお伝えしていきます。
下記のコメントを削除します。
よろしいですか?
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