「国民皆歯科健診」に向けて。歯科健診の受診の実態を調査!
昨年から耳にする「国民皆(かい)歯科健診」。今後どのライフステージの方へも、生涯にわたって歯科健診を実施されることが期待されています。ライオンの調査では、歯科健診を受けている人は、お口の健康に対する満足度が高いことがわかりました。この記事では、詳しい調査結果をレポートします。
「国民皆歯科健診」に向けて
2022年6月に政府が発表した「骨太の方針※12022」に、「生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討」が盛り込まれました。これは、生涯を通じた歯科健診の充実を図るものです。これにより、現在行われている幼児歯科健診や学校歯科健診、中高年を対象とした歯周疾患検診に加えて、妊産婦、大学生など生涯にわたって切れ目のない歯科健診の制度の充実が期待できます。いつから実施されるのか、具体的な内容や制度のあり方などについては、まだ議論されている段階です。
- 1「骨太の方針」
政府の重要課題や政策などの基本方針を示した文書。正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」。
この記事では、歯科医院での歯科健診について、生活者の皆さんがどのようなイメージを持っているのか、また実際にどれぐらいの人が歯科健診を受けていて、受けた人は満足しているのかなど、アンケート調査から見えてきた実態についてご紹介します。
歯科健診に対するイメージは?
歯とお口の健康を守るためにも受けたい「歯科健診」ですが、そもそも世間ではどんなイメージを持たれているのでしょうか?ライオンが生活者の皆さんを対象に「歯科医院での歯科健診のイメージ」のアンケート調査を行ったところ、「むし歯や歯周病の早期発見ができそう」「むし歯や歯周病の予防に役立ちそう」「自分では気づいていない症状やリスクも発見してもらえそう」といった回答が多く、歯科健診に対してプラスのイメージを持つ人が多数いました。その一方で、「内容がよくわからない」「メリットがよくわからない」という回答をする人もいました。
- ライオン調べ、16~69歳男女1000名、2022年
- 歯科健診のイメージを5段階で評価。「とてもそう思う」「ややそう思う」(TOP2)回答者の割合
- 当調査での「歯科健診」とは、歯の「健康診査」や「メンテナンス」、「クリーニング」のために歯科医院へ通院することです。治療は含みません。
歯科健診を受けている人の割合は?
では実際、「歯科医院での歯科健診」を受けている人はどの程度いるのでしょうか?
調査の結果、1年に1回以上定期的に受けている人の割合は約44%でした。その一方で、全く受けていない人も4割弱見られました。
- ライオン調べ、16~69歳男女1000名、2022年
受診者に「歯科健診を受けるメリット」について聞きました!
実際に歯科健診を受けた人は、具体的にどんなメリットを感じているのか、寄せられた声を一部ご紹介します。
歯をすみずみまでしっかりクリーニングしてもらえるし、適度にほめてもらえて歯のケアに対するモチベーションがアップします!(20代 男性)
歯並びが悪い私。みがき残しなど対策やケア方法を教えてもらえるから安心です。(30代 女性)
歯科健診で自分が歯周病だとわかり、放置すると重大な病気になると教わりました。ひどくなる前に対処できて本当に良かったです。(60代 女性)
虫歯の治療をきっかけに2か月おきに受診していますが、その後一度もむし歯になっていません。歯ぐきの状態も良くなりました。(60代 男性)
歯科医院で歯科健診を受けることの主なメリットは、
1.検査で自分の口の中を知ることができる
2.検査の結果に基づいた対応(処置)で予防ができる
といわれております。具体的なメリットがわかると、前向きな気持ちで健診を受け続けられそうですね。
歯科健診に対する満足度はとても高い
歯科健診を受けている人に「歯科医院での歯科健診に対する満足度」を聞いてみると、7割超の人が「満足している」という結果に。さらに、歯科健診を定期的に1年に1回以上受けている人の8割弱が、「もっと早くから受診すれば良かった」と回答しています。歯科健診でご自身のお口の状態を知るだけでなく、検査の結果に基づき必要な対応や処置を行ってくれることが、健診に対する高い満足度につながったと考えられます。
- ライオン調べ、16~69歳男女1000名中で歯科健診を受けている630名、2022年
- ライオン調べ、16~69歳男女1000名中で歯科健診を定期的に1年に1回以上受診している438名、2022年
歯科健診の受診者は「お口の健康満足度」も高い
続いて「歯科医院での歯科健診と、歯やお口の健康満足度」についても調査しました。すると、歯科健診を1年に1回以上定期的に受けている人は、健診を受けてない人と比べてお口の健康満足度が高いこともわかりました。
- ライオン調べ、16~69歳男女1000名中で歯科健診を定期的に1年に1回以上受診している(定期受診者)438名、健診を受けていない(非受診者)370名、2022年
- 自身のお口の健康を5段階で評価。「満足」「やや満足」(TOP2)回答者の割合
しばらく歯科健診を受けていない、という方も、この機会にぜひ一度受診してみてはいかがでしょうか?
毎日のセルフケアをしっかりと行いながら、かかりつけの歯科医院も積極的に利用しましょう。定期的な歯科健診を習慣にすることが、生涯を通して健康な歯を保つ、第一歩となるでしょう。
この記事を作成・監修した
マイスター
オーラルケアマイスター
深澤 哲
ふかさわ てつ
オーラルケアの技術開発ならびに製品開発に約25年間携わってきました。
これまでの経験を活かし、オーラルケアと健康生活に関わる有用な情報をお届けしていきます。
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