唾液検査で何がわかるの?

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LION オーラルケアマイスター

平野 正徳ひらの まさのり

歯とお口の健康
唾液検査で何がわかるの?

最近話題の「唾液検査」って何?

歯と口の健康を守るには、歯科医院での定期的な健診を通じた「プロフェッショナルケア」と、歯科医師や歯科衛生士の指導に基づき自分自身で行う「セルフケア」の両方を合わせて実践していく、「予防歯科」がとても重要です。

しかしながら、きちんとセルフケアを行っているのに、むし歯や歯周病になってしまうという方もいるかと思います。そこで注目したいのが唾液の存在です。

唾液には口の中の食べ物の消化を助け、細菌を洗い流すなどの作用がありますが、健康状態を知るための優れた情報源にもなります。そんな唾液が持つ情報を、歯と口の健康維持に活かそうという検査が、「唾液検査」です。唾液に含まれる成分や菌の数を調べることで、歯と歯茎の健康や口内の清潔度まで調べることができます。歯とお口の健康を守るには、一人ひとりに合ったケアが大切です。唾液検査で口の中の状態を知ることから始めてみてはいかがでしょうか?

唾液検査には、唾液の緩衝能やむし歯原因菌の大まかな数をその場で(~20分程度)測定するものから、1週間程度の時間をかけ、歯周病原因菌の種類や数を詳細に測定するものなど、いろいろな種類があります。唾液検査は主に歯科医院で受けるのが一般的ですが、検査内容によっては、一部のドラッグストアや、ネットで販売されている郵送検査キットで受けることもできます。

唾液検査でわかること

ここでは、歯科医院のほか、一部のドラッグストアでも受けられる、ある検査システム※1を例にとって、唾液検査でわかることをご紹介します。この検査システムは、少量の水で洗口することで唾液を採取し、歯や口の健康に関係する6つの項目を5分間で測定することができます。

  • ※1 唾液検査システム『サリバリーマルチテスト(SMT)』 ライオン株式会社 http://www.asahi.com/articles/ASJBM4GG6JBMULFA00Y.html

 下の図は、この検査システムの結果シートです。このシートでは、歯の健康に関する項目、歯茎の健康に関する項目、口腔清潔度に関する項目の結果が図式化されていますので、自分の口の中の状態がひと目でわかります。さらに、それぞれの検査結果についての解説があり、総合コメント欄には歯科医師からのアドバイスが記載されます。

唾液検査の結果シートでわかること

それでは、各検査項目の意味について具体的にご説明します。

健康な口内環境のために知っておきたいポイント

1.歯の健康に関する項目

・むし歯菌

むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、歯の健康を損なうことが知られています。

・酸性度(口腔内のpH)

唾液の酸性度が高い(唾液のpHが低い)と、口腔内の環境は酸性になり、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。

※pHとは、酸・アルカリの度合いを示した数値です。

・緩衝能(かんしょうのう)

唾液にはむし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)がありますが、その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。

2. 歯茎の健康に関する項目

・白血球

歯と歯茎の境目(歯周ポケット)で細菌や異物が増加すると、生体の防御作用により唾液中の白血球が増加することが知られています。

・タンパク質

口腔内の細菌や、歯と歯茎の間にある歯垢(プラーク)の影響により、唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。

3. 口腔清潔度に関する項目

・アンモニア

口腔内の細菌数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、口臭等の原因になるといわれています。

唾液検査で最適なオーラルケアを

むし歯や歯周病のなりやすさは人によって違います。ですから、予防としての最適なオーラルケアの方法も、一人ひとりに合った方法を選ぶ必要があるのです。なお、今回ご紹介しました唾液検査は、「GRANTOKYO ORAL HEALTH CARE STATION」などにて受けることが可能です。
唾液検査の結果を基に、自分に合った方法を歯科医師からアドバイスを受け、毎日のセルフケアに生かして下さい。


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LION オーラルケアマイスター

平野 正徳

教えて マイスター

唾液によってわかること

唾液を使って、歯と歯茎の健康や口内の清潔度など、お口の中の状態を検査できることを紹介しましたが、唾液にはその他にも、私たちの健康に役に立つ情報が含まれています。そのような事例をいくつか紹介します。

唾液からわかるがんや生活習慣病のリスク

人の遺伝子には健康に関与する多くの情報が含まれていますが、唾液を採取し遺伝子を解析することで、その人のがんや糖尿病等の生活習慣病のリスクを知ることが出来るようになりました。また、唾液を使ってがんを発見する技術についても研究※2が報告されています。

唾液からわかるストレス

これまで心的ストレスの測定には血液が使われてきましたが、採血が新たなストレスとなり、正確な値が測定しにくいとされてきました。この解決方法として唾液を使ったストレス測定が着目されています。唾液中の消化酵素「アミラーゼ」や糖タンパクの「唾液クロモグラニン(CgA)」は、ストレスがかかると唾液中の濃度が上昇することが知られています。そこで、これらの濃度を測定することでストレスを数値化して定量的に知ることが出来ることが報告※3されています。

唾液からわかる疲労度合い

人のヘルペスウイルスは、ほとんどすべての人が感染暦を有するといわれていますが、このウイルスの遺伝子は感染増殖後、唾液腺等に生涯保持されます。そして、疲労などにより体の免疫力が低下するとウイルスが活性化するため、唾液に混ざって体外に排泄されるヘルペスウイルスを測定することで、その人の疲労の度合いを測ることが可能であるとの研究※4が報告されています。

  • ※2 http://www.iab.keio.ac.jp/research/highlight/papers/201012111528.html
  • ※3 山口昌樹 日薬理誌 2007
  • ※4 近藤一博 医学のあゆみ 2009

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