みがきにくい「奥歯」の上手なみがき方 みがき残しのないきれいな奥歯に
みがきにくい奥歯は、むし歯や歯周病のリスクが高い場所。奥歯をみがく時も「歯みがきの基本」は同じ。ただし、奥歯の頬側をみがく時には口を閉じ気味に、舌側をみがく時には歯の並びと平行になるようにハブラシを入れるなど、毛先をキチンと歯にあてる工夫が必要です。ハブラシはヘッドが小さく薄いタイプがおすすめです。
奥歯は「みがき残し」が多く、むし歯や歯周病のリスクも高い
皆さんは「奥歯」をうまくみがけていますか?
奥歯はなかなか見えにくいこともあり、きちんとみがけているかどうか不安な箇所です。実際に奥歯は前歯より、むし歯となる割合が高い※1、歯周ポケットの深さが深いというデータ※2もあり、むし歯や歯周病リスクも高いのです。
- ※1 厚生労働省 平成23年歯科疾患実態調査、 ※2 Yoneyamaら J. Clin. Periodontol. 1988
奥歯を上手にみがくには、毛先を歯面にきちんとあてる工夫が必要
奥歯をみがく時も「歯みがきの基本」は同じ。毛先を歯面にきちんとあて、軽い力で小刻みに動かしてみがきます。ただし、奥歯はハブラシが届きにくいので、毛先を歯面にきちんとあてるための工夫が必要です。奥歯は部位ごとに、みがき方を変えると上手にみがけます。以下に、奥歯を「上手にみがくポイント」をご紹介します。
奥歯を「上手にみがくポイント」
1. 奥歯の頬側をみがく時
奥歯の頬側をみがく時は、口を閉じ気味にするとよくみがけます。口を大きく開けると頬が引っ張られてしまい、ハブラシが奥まで届きにくくなってしまうためです。唇の角をハブラシの柄で軽く引っ張るようにすると、ハブラシがより奥歯に届きやすくなります。
2. 奥歯の舌側をみがく時
奥歯の舌側をみがく時は、前歯の中央付近から、歯の並びと平行になるようにハブラシを入れると奥歯の舌側にハブラシがきちんとあたってみがきやすくなります。
3. 奥歯の奥をみがく時
奥歯の奥をみがく時は、ハブラシのつま先(ブラシの先端部分の毛先)を使ってみがきます。噛みあわせの面からハブラシのつま先をあてるようにしましょう。
奥歯にはヘッドの薄いハブラシがおすすめ
奥歯はハブラシが届きにくいので、ブラシの部分が小さい「コンパクトタイプ」や「超コンパクトタイプ」のハブラシが適しています。さらにヘッドが小さいだけでなく、口に入る部分の体積全体が小さいことが重要なので、ヘッドが薄いハブラシがおすすめです。ヘッドが薄いことにより、毛も含めたハブラシのヘッド全体の体積が小さくなり、奥歯の奥や頬側にも毛先が届きやすくなります。
歯はしっかりと「ケア」すれば、一生使える大切な体の一部です。
むし歯や歯周病から大切な歯を守るために、奥歯を意識した歯みがきの習慣をつけましょう。
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奥歯の役割って?
4つの大切な役割があります
以下に、奥歯と関係があるといわれている4点をご紹介します。
1. 発音
歯を失うとそこから息が漏れてしまうので「発音」が不明瞭になります。特に奥歯を失うと「ラ行」の発音が悪くなるといわれています。
2. 歯並びや顔の輪郭形成
失った奥歯をそのままにしておくと、噛みあわせが悪くなり、やがて「歯並びや顔の輪郭形成」にも影響が出てきます。
3. 瞬発力
奥歯でしっかりと噛みしめることができないと、「瞬発力」が出ず、十分な力が発揮できないことが知られています。重たいものを持つ時やスポーツをする時、奥歯は特に重要となります。
4. 記憶力
「記憶力」とも関係があるといわれており、奥歯がないと記憶にも影響が出る可能性を示す研究もあります。
この記事を作成・監修した
マイスター
オーラルケアマイスター
平野 正徳
ひらの まさのり
オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。
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