ハブラシの種類と特長を知って、自分にぴったりの1本を選ぼう!
ハブラシは、ヘッドのサイズや毛先の形状など商品ごとに特長があり、それを知っておくと、店頭に並ぶ種類豊富な商品の中から「自分に合うハブラシ」を探すヒントになります。「隅々までみがけるように、小さくて薄いヘッドのものを」「歯ぐきが気になるからドーム型のハブラシにしよう」など、自分にぴったりのハブラシを選んでくださいね。
もう迷わない!自分に合った「ハブラシの選び方」
皆さんは「ハブラシ選び」で迷ったことはありませんか?
お店に行くと、例えば「歯周病ケアのハブラシ」ひとつとっても、ヘッドの幅が広いもの、狭いもの、毛先が細いもの、分岐しているもの……と、本当にたくさんのハブラシが並んでいます。
そこで今回は、「自分に合ったハブラシの選び方」をご紹介します。
ハブラシには、ヘッドのサイズや毛先の形状に加え、ハンドルやネックなどもそれぞれ特長があり、みがき心地も違います。
一方で、みがく人のほうも、口の大きさや歯並び、歯や歯ぐきの状態が一人ひとり異なる上に、みがき方やみがき方のクセ、みがいている時の心地よさの感じ方も違います。
ですので、自分に適したハブラシは人それぞれです。いろいろな商品の中から、自分に合ったハブラシを自分で選べるように、その特長を見ていきましょう。
「ハブラシの形」の種類は?どんな特長があるの?
ハブラシの形は、ハブラシの使いやすさや清掃性に大きく影響します。
まず、ハブラシのヘッド、ハンドル、ネックについて、それぞれの特長をご説明していきます。
ヘッド
ハブラシの毛が植えてある部分を「ヘッド」といいます。幅が広いタイプ(ワイド)、狭いタイプ(スリム)、縦に短いコンパクトサイズなどいろいろあります。
●ヘッドの長さ
大きなヘッドのハブラシは、一度に広い範囲がみがけるので効率的です。ただ、奥歯の奥や歯並びの悪いところなどはハブラシを当てにくく、みがき残しが増えてしまう場合があります。
一方、小さいヘッドのハブラシは、隅々までみがくことができますが、大きなヘッドのハブラシと比較すると、一度にみがける範囲が狭いため、よりていねいにみがく必要があります。
●ヘッドの幅
ヘッドの幅が広いハブラシは、歯面に対して安定しやすいので、人によっては使いやすい場合があります。また、ワイドならではの歯を包み込むようなみがき心地を好む人もいます。
一方、ヘッドの幅が狭いハブラシは、特に歯と歯ぐきの境目に毛を当てやすいという特長があります。
●ヘッドの厚さ
ヘッドの厚さも、操作性や使用感、歯垢除去効果に影響します。一般的にヘッドの薄いハブラシのほうが、奥歯の奥にも毛先を当てやすく、口の中すみずみのみがきやすさにも優れます。
ハンドル
ハブラシを手で持つ部分を「ハンドル」といいます。
ハンドルの形態は、細いもの、太いもの、すべりにくいようにラバー(軟質樹脂)がついているものなど、さまざまです。
一般的に、ハブラシをパームグリップで持つ(手のひらで握るように持つ)人は、ハンドルが太めで握りやすいものが適しています。
一方、ペングリップで持つ(鉛筆を持つように持つ)人は、細いハンドルのものが適しています。
ただ、ハンドルの太さは手の大きさや握力にも関係するので、自分の持ちやすいものを選ぶのが良いでしょう。
また、特殊な機能を持つハンドルとして、力が入りすぎるとハンドルがしなって音で知らせてくれるハブラシもあります。歯医者さんで「強くみがきすぎです」と言われた人や、歯ぐき下がりが気になる人などは試してみると良いでしょう。
ネック
ヘッドとハンドルをつなぐ部分を「ネック」といいます。
ネックの形もまっすぐなもの、傾斜しているもの、カーブしているものなど多種多様ですが、大きく分けるとストレートタイプ、アングルタイプ、オフセットタイプがあります。
ストレートタイプは、基本となる形です。力を入れる方向とヘッドの動く方向が一致するので、全ての歯を狙い通りにまんべんなくみがくことができます。
アングルタイプは、ストレートタイプと比べてみがく力が少し強く伝わります。奥歯にアプローチしやすい形状なので、特に奥歯をしっかりみがきたい人に適しています。
オフセットタイプは、ストレートタイプと比べてみがく力が少し弱く伝わります。やさしくみがきたい人に適しています。
「ハブラシの毛」の種類は?どんな特長があるの?
ハブラシの毛は、清掃性や歯や歯ぐきへのあたり心地に大きく影響します。
ここでは、毛先の形、植毛部の形態、毛のかたさについてご説明します。
毛先の形
ハブラシの毛先にも、いろいろなタイプがあります。
ラウンド毛は、最も基本的な形状で毛先が平らで、端の部分は歯ぐきを傷つけないよう丸く加工されています。先端部分が太いため、歯の平らな面に付着した汚れを落とす力が高くなっています。刷掃感(さっそうかん)の高いあたり心地が特長です。
超極細毛は、毛先が細く加工されています。そのため歯と歯ぐきのすき間にある歯周ポケットまで届いて汚れをかき出します。やさしい当たり心地が特長です。
先端分岐毛は、毛先が細かく枝分かれしています。ハミガキに含まれる薬用成分などを保持して歯と歯ぐきの境目に届けやすくなっています。
植毛部の形態
ハブラシの毛は、カットの仕方や植毛の仕方によっても特長があります。
フラット型は、毛先が平らに揃っているため、歯の表面をしっかりみがくことができます。また歯医者さんがすすめる「つま先みがき」や「かかとみがき」がやりやすく、歯の隅々にも対応できる設計になっています。
山型は、山型の形状のため毛先が歯と歯の間にくまなく密着するので、歯と歯の間の清掃に適しています。
ドーム型は、中央部がドームのように盛り上がるよう毛が植えられています。歯と歯ぐきの境目にフィットすると同時に、サイドの毛が歯ぐきに当たって歯ぐきをマッサージできます。
毛のかたさ
ハブラシの毛のかたさには、家庭用品品質表示法に基づいて「ふつう」「やわらかめ」「かため」の3種類が表記されています。ハブラシの毛のかたさは「歯ぐきの状態」に合わせて選ぶと良いでしょう。
特徴 | おすすめする人 | |
---|---|---|
ふつう | 一般的なかたさで効率よく汚れを除去できる | 歯ぐきが健康な人 |
やわらかめ | 歯ぐきへのあたりがやさしい | 歯ぐきが敏感な人や歯ぐきから出血しやすい人 |
かため | 汚れを落とす力が高い | 歯ぐきが健康で、しっかりしたみがき心地を好む人 |
ふつうは、一般的なかたさで効率よく汚れを除去できます。歯ぐきの状態が健康なら、「ふつう」のハブラシを選ぶのが基本です。
やわらかめは、歯ぐきへのあたりがやさしいのが特長です。歯ぐきが敏感な人や歯ぐきから出血しやすい人におすすめです。歯ぐきの出血などが改善したら「ふつう」のかたさのハブラシに変えていきましょう。
かためは、汚れを落とす力が高いのが特長です。しっかりしたみがき心地を好む人におすすめです。
普通のハブラシとセットで使いたい「タフトブラシ」
普通のハブラシと合わせて使っていただきたいのがタフトブラシです。
タフトブラシとは、ヘッドが小さい部分みがき用のハブラシで、普通のハブラシでは毛先が届きにくい隅々まで、ピンポイントでみがくことができます。普通のハブラシで歯全体をみがいたあとに、みがき残しが気になるところやみがきにくい場所(下の写真参照)を、タフトブラシで集中ケアすることをおすすめします。
特に、歯並びが悪い人、奥歯の奥のみがき残しが気になる人、大きめのヘッドのハブラシを使っている人には使っていただきたいアイテムです。
オーラルケアの基本は毎日の歯みがき
オーラルケアの基本は、毎日の歯みがきで歯垢を残さず落とすこと。そのためにはハブラシ選びもとても大切です。この記事を参考にして、自分に合ったハブラシを選んでくださいね。
また、歯と歯の間などは、ハブラシだけでは汚れが十分に落とせません。歯と歯の間の清掃には、デンタルフロスや歯間ブラシもあわせてお使いください。
TEACH ME, MEISTER!
教えてマイスター!
「使用後のハブラシの保管方法」と「交換の目安」は?
使用後は、よく洗って風通しの良い場所で乾燥を
ハブラシをいつも気持ち良く使うための、ハブラシの「保管方法」についてご紹介します。
使用後は下記の「使用後の取り扱い」を参考にして、ハブラシの水気をよくきってからしっかり乾燥させてください。
毎日使ったハブラシは「1か月に一度」交換を
せっかく歯をみがくのだから、汚れはきちんと落としたいですよね。
ハブラシは長く使い続けると「汚れを落とす効果」が低下します。毎日使ったハブラシは、1か月に一度は交換しましょう。
使用期間にかかわらず、ハブラシを裏側から見た時に、ヘッドから毛先が少しでもはみ出していたらすぐに交換することも大切です。
この記事を作成・監修した
マイスター
オーラルケアマイスター
平野 正徳
ひらの まさのり
オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。
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