歯茎の衰えは20代から?!成人期のオーラルケアと歯周病予防のポイント
若いと思える20~30代ですが、実は歯ぐきの衰えが始まる時期です。しかし、日本歯科医師会の調査では、歯科健診や歯科医院でのチェックは若い世代で受診率が低いのが実情です。この時期は若さに任せてついつい無理をしてしまいがちですが、歯周病予防の3つのポイントを知って、20~30代から歯ぐきの健康を保ちましょう。
20~30代は「歯ぐきの衰え」が始まる時期
若いと思える20~30代ですが、実は「歯ぐきの衰え」が始まる時期だということをご存知でしょうか?この時期は仕事やプライベートに忙しく、若さに任せてついつい無理をしてしまいがち。それが、口の健康にも影響してしまいます。また、歯や歯ぐきに痛みや不快感がなければ自分の口の中の状態にあまり関心が向きづらい年代のため、自身の健康管理がおろそかになり、歯周病が進行しやすい時期でもあります。厚生労働省の調査※1によると、歯周病が進行した状態である歯周炎に罹患している人は、10代(15~19才)では全体の約6%にすぎませんが、20代では約21%、30代では約36%に増加しています。歯の喪失が増え始めるのは40代以降で、その原因の第一は歯周病ですが、20~30代でその兆候はすでに表れています。将来の歯の本数を左右するこの時期は、「歯ぐきの健康の曲がり角」と言えるでしょう。
- ※1厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査(4mm以上の歯周ポケットを有する者の割合)
自己判断は禁物!悪いところがないと思っても「定期健診」へ
この時期のオーラルケア行動として気になるのが、歯科の定期健診受診率の低さです。日本歯科医師会の調査では、この1年以内に「企業や自治体の歯科健診」や「歯科医院でのチェック」を受けた人は52%(20代~70代)で半数を超えています。しかし、年齢別に見てみると若い世代で受診率が低く、特に20代男性の受診率は33%に留まっています。また、同調査で現在歯科治療を受けていない人にその理由を聞いたところ、「悪いところがないから」との回答が一番多い結果になりました。
たとえ症状が顕在化していなくても、潜在的なリスクを抱えている場合があるので自己判断は禁物です。また、歯みがきの方法が今の自分の口の中の状態に合っているのかなど、常にその時にあったケア情報を知るためにも定期的に歯科医院を受診することが大切です。
「歯周病予防」のために心がけたいこと
「歯ぐきの衰え」が始まる20〜30代に行うべき、「歯周病予防」のポイントをご紹介します。
歯周病を予防する3つのポイント
1.歯みがきの工夫
歯周病の予防には、直接の原因となる歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に溜まった歯垢をしっかり取り除くことが大切です。歯肉炎の状態なら毎日のセルフケアで健康な歯ぐきを取り戻すことができます。
ポイントは、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当て、軽い力で小刻みに動かしてみがくことです。また、歯周病を予防する薬用成分を配合したハミガキや、毛先が細く加工されたハブラシの使用がおすすめ。デンタルフロスや歯間ブラシもあわせて活用しましょう。
2.生活習慣
歯周病は「生活習慣病」とも言われています。栄養バランスの取れた食生活を心がけ、よく嚙んで食事をしましょう。十分な睡眠で抵抗力をつけるなど、規則正しい生活も大切です。また喫煙は歯周病リスクを高めます。禁煙を心がけましょう。
3.歯科の定期健診
歯周病は、歯ぐきからの出血などの症状があっても、痛みなどの自覚症状が少ないため放置されがちです。1年に2~3回は歯科医院で定期健診を受け、歯ぐきの状態をチェックしてもらいましょう。
この記事を作成・監修した
マイスター
オーラルケアマイスター
平野 正徳
ひらの まさのり
オーラルケア関連の基礎研究ならびに開発研究に20年以上携わってきました。 これまで得た知識と経験を活かして、歯とお口の健康に関する情報をお伝えします。
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