登山用品の上手な洗い方〜登山靴やダウンジャケット等のお手入れはお家で〜
お手入れが難しそうな「登山用品」も、「素材に合わせた適切な洗い方」をすれば家庭で簡単にきれいにできちゃいます。例えばゴアテックス®素材やはっ水加工の「レインウェア」は、水に濡れにくいので大きめの洗濯桶などに沈めて「押し洗い」を。洗濯機で脱水せず、陰干し前にタオルドライし、水気を取るのがポイントです。
「登山用品」は家庭にあるものでお手入れできます!
近頃、おしゃれなデザインの装備が増え、ファッションをきっかけに登山をはじめる女性が増えていますよね。お気に入りの登山用具をそろえたのは良いけど、そのお手入れは専門的な知識や用具がないとできないと思っていませんか?今回は、家庭にあるものでできる登山用品のお手入れについてご紹介します。
登山に必要な必須アイテム6
今回は、登山女子・山ガールが必ずと言っていいほど持っている、必須アイテム6つのお手入れについてです。
1.ダウンジャケット
2.レインウエア
3.トレッキングシューズ
4.バックパック
5.ニット帽
6.インナー、スパッツ
まずは、すべての登山用品に共通して、下記のことに気をつけてお手入れしましょう。
登山用品のお手入れのポイント
・「取扱い絵表示」を確認する
・目立つ汚れがあれば適切な手順で「前処理」をする
・素材に応じて「適切な洗い方や手入れ」をする
・色あせや劣化を防ぐため「陰干し」する
「ダウンジャケット」のお手入れ
冬場はもちろん、夏でも肌寒い山頂。出番の多い「ダウンジャケット」は、洗濯機や手洗いマークがついていれば、普段街中で着用しているダウンジャケットと同じ方法でお手入れできます。
1.洗濯槽を使って押し洗いする
ダウンジャケットは水に浮きやすいので、洗濯槽を使って、その中で押し洗いしましょう。
2.洗剤は中性のおしゃれ着用洗剤(アクロン)を使用する
衣類に合った洗剤を使用しましょう。
3.ハンガーなどに吊るして陰干しする
表面が乾いてきたら固まった羽毛を指でほぐしたり、手で挟むようにパンパンと叩き上げると、ふんわり仕上がります。
4.ハンガーに吊るして保管する
収納袋(スタッフバック)に入れて保管すると、コンパクトで場所をとらないので良いと思うかもしれませんが羽毛が折れ曲がったり、折りじわがついたりすることがあります。ハンガーに吊るして保管しましょう。
「レインウエア」のお手入れ
山は天候が変わりやすいため、登山の際「レインウエア」は必須アイテム。また防寒着がわりにもなりますが、たとえ雨などで濡れなくても土埃なので汚れています。下山したら、できるだけ早く下記の方法でお手入れしましょう。
1.ゴアテックス®素材やはっ水加工の有無をチェック
「ゴアテックス®素材」や「はっ水加工」のウェアは水に濡れにくいので、大きめの洗濯桶や洗濯槽を使って、その中でしっかり沈めて押し洗いしましょう。
2.洗剤は中性のおしゃれ着用洗剤(アクロン)を使用する
衣類に合った洗剤を使用しましょう。
3.洗濯機での脱水は避ける
ゴアテックス®素材は水を通しにくく、洗濯機では上手に脱水できないので、「タオルドライ」するようにしましょう。
要注意!
通水性のないビニールやゴム引き製品、透湿防水性素材などは脱水時の水抜けが悪く、洗濯機の故障につながるおそれがあるので、洗濯機の使用は避け、バスタオルに挟んで上から押して水分を取り除くタオルドライをおすすめします
4.ハンガーなどに吊るして陰干しする
乾燥させる時には、色あせを防ぐため陰干ししましょう。
はっ水効果が低下したと感じたら
はっ水スプレーを使用しましょう。
はっ水スプレーや衣類のタグを確認した後、あらかじめ目立たないところでシミや変色の確認をしてからスプレーします。
はっ水スプレーの使い方はこちらをご覧ください。
「トレッキングシューズ(登山靴)」のお手入れ
「トレッキングシューズ」は泥を落とすだけで終わっていませんか?シューズの場合は、アッパー部分の素材に応じて適切にお手入れしましょう。
1.乾燥させる
シューレース(靴紐)やインソールを取って乾燥させ、泥や土をブラシなどで落としましょう。
2.タオルで汚れを拭き取る
布製やゴアテックス®素材の場合は、おしゃれ着用洗剤(アクロン)を薄めた洗剤液を作り、タオルに含ませてかたく絞り、汚れを拭き取ります。革製の靴や、「シリコーン含有の洗剤は使用しないで下さい」と記載がある場合は、洗剤(アクロン)は使用しないで、かたく絞ったタオルで水拭きします。
3.インソールは洗剤液で拭く
洗剤液を含んだタオルをかたく絞って拭いたあとは、水で固く絞ったタオルで拭きましょう。
4.ソール部分は洗剤液を使ってブラシで落とす
ブラシを使って細かな泥汚れなどを落としましょう。
5.シューレース(靴紐)を洗う
おしゃれ着用洗剤(アクロン)を薄めた液でやさしく揉み洗いしましょう。
6.日陰で乾かす
風通しの良い冷暗所に保管しましょう。
はっ水効果が低下したと感じたら
はっ水スプレーを使用しましょう。
はっ水スプレーの表示や、靴の取り扱い説明書を確認した後スプレーします。
人工皮革や本革に使用できないものもありますので注意しましょう。
「バックパック」のお手入れ
意外と知らない「バックパック」のお手入れ方法。登山用以外のデイリー使いしているバックパックにも応用できます。
1.ザックの中のゴミなどを出す
まず、中に入っているものをすべて出しておきます。
2.おしゃれ着用洗剤(アクロン)を薄めた洗剤液で拭く
おしゃれ着用洗剤(アクロン)を薄めた洗剤液を作り、タオルに含ませてかたく絞り、汚れを拭き取ります。特に背面パット部分は汗などが浸み込んでいる場合が多いので、念入りに行いましょう。
3.水で固く絞ったタオルで拭く
タオル拭きで落としにくいストラップのバックル部分は、ブラシを使って落としましょう。
4.背面パット部分に抗菌・消臭スプレーを噴霧する
スプレーで抗菌・消臭をしましょう。
6.ファスナーは開けたまま日陰で乾かす
乾かしたあとは風通しの良い、冷暗所に保管しましょう。
「ニット帽」のお手入れ
登山女子・山ガールのファッションに欠かせない「ニット帽」。こちらもデイリー使いしているニット帽にも使えるお洗濯方法です。
1.内側の部分の前処理をする
額のあたる内側の部分に、液体洗剤を直接塗布して前処理しましょう。
2.洗濯ネットに入れて洗う
洗濯機で洗う場合には、ドライコースか手洗いコースを選択。紐が絡んで伸びたり、型崩れを防ぐため、洗濯ネットに入れて洗います。手洗いする場合には、押し洗いしましょう。
3.平干しする
ニット帽を吊るして干すと伸びて型崩れするため、形を整えて、平干しネットやタオルの上に平干ししましょう。
「インナー」「スパッツ」のお手入れ
インナーやスパッツは「登山用」に限らず、デイリーに着用しているものとお手入れ方法はかわりません。
1.洗濯ネットを使用する
インナーやスパッツの多くは、伸縮性に優れているため、洗濯中にほかの衣類と絡んで、伸びて傷みやすい素材です。洗濯ダメージを防ぐためにも、「洗濯ネット」に入れたり、ドライコースや弱水流コースなど、通常コースよりもやさしいコースで洗いましょう。
2.保管前にニオイ汚れが気になる時は「つけおき洗い」
保管前する前にニオイ汚れが気になる時は「つけおき洗い」がおすすめです。
衣類のつかる程度(5L程度)のぬるま湯(40℃)に、洗濯機で洗濯する時の1回分の洗剤と液体酸素系漂白剤を加えて、濃い目の洗剤液を作ります。洗剤液に衣類を浸して、30分から2時間、つけおきします。
3.陰干しする
乾燥させる時には、色あせを防ぐため陰干ししましょう。
- ゴアテックス®は、W. L. Gore & Associates の商標です。
この記事を作成・監修した
マイスター
お洗濯マイスター
片木 徹也
かたぎ てつや
洗濯用洗剤などの製品開発に約15年携わってきました。
日々のお洗濯を楽しく、快適に行っていただけるよう、技術に基づいたノウハウをわかりやすくお伝えしていきます。
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