「機能性インナー」のお手入れ方法とニオイや色あせをおさえる洗濯方法
吸汗・速乾性がうれしい「機能性インナー」。型くずれを防ぐには、洗濯ネットに入れて洗いましょう。汚れが繊維の奥まで入りやすいので、ニオイや黄ばみが気になったらつけおき洗いを。毛玉をおさえるには、柔軟剤の使用も効果的です。色あせ防止のためには、陰干しがおすすめです。化学繊維は熱に弱いため、乾燥機の使用は控えて。
一般化している「機能性インナー」
2013年6月にライオンが行った調査(N=4,407名)によると、春・夏用の「機能性インナー」を着用している人は約6割で、そのうちの半数の人が5~7枚持っていることから、ほぼ毎日着用していると考えられます。機能性インナーは、快適に過ごすための必需品になりつつあるようです。
機能性インナーの購入時に重要視する点は、価格やデザインもさることながら、やはり、吸汗・速乾性といった機能や、肌触り・着心地などがあげられています。
「機能性インナー」を長持ちさせるために
「機能性インナー」を廃棄するまでの期間は、3割以上の人が1シーズン以下で、思ったよりも早く着られなくなると感じているようです。廃棄する理由は、「型くずれ(伸び・縮み)」「生地が薄くなった」「黄ばみ」「色あせなどの色の変化」「汗ジミ」「黒ズミ」「嫌なニオイがする」など、機能以外の点があげられました。
これらの理由で機能性インナーを廃棄されるのであれば、少しでも長持ちさせることができるように洗濯行動を見直してみましょう。
機能性インナーの廃棄理由
機能性インナーの「お洗濯のポイント」
皆さんは、「機能性インナー」のお手入れ方法をご存じですか?今回は、機能性インナーを長持ちさせるための「お洗濯の方法」として、洗濯前の注意や洗濯方法、乾燥の仕方などをご紹介します。
「お洗濯前」にやっておくこと
「お洗濯前」には、絵表示の確認を忘れずに行いましょう。
なお、取扱い絵表示は2016年12月に変更されました。新「洗濯表示」についてはこちら。
1. 「取り扱い絵表示」を確認
機能性インナーにも「取り扱い絵表示」がついていますが、皆さんはきちんと確認したことがありますか?肌着でも「ネット使用」とか「弱」の文字が付記されていることがあるのです。しかし、調査によると、半数近くの人は「機能性インナー」を洗濯ネットに入れないで、そのまま洗濯していました。お洗濯前には、必ず取り扱い絵表示を確認しましょう。
2. 「洗濯ネット」に入れる
機能性インナーの多くは、伸縮性に優れているため、洗濯中にほかの衣類と絡むことがあります。その上、機械力が加わると、伸びて傷みやすいのです。洗濯ダメージを防ぐためにも、機能性インナーは「洗濯ネット」に入れたり、ドライコースや弱水流コースなど、通常コースよりもやさしいコースで洗ったりしましょう。
「洗濯する時」のポイント
機能性インナーを「洗濯する時」には、素材の特徴を知って、適切な洗い方をしましょう。
1. 「機能性インナー」は汚れが奥まで入りやすい
機能性インナーの素材である化学繊維は、皮脂汚れに含まれる液状の汚れ(オレイン酸)が付きやすく、さらに極細繊維のため、汚れが奥の奥まで入り込みやすいのが特徴です。その結果、綿肌着と比べて、汚れがつきやすく、落ちにくくなります(2013年6月 日本繊維製品消費科学会年次大会にて発表)。
2. 「つけおき洗い」をする
ニオイや黄ばみ、黒ズミが気になったら、「つけおき洗い」を試してみましょう。つけおき時には、洗剤に加えて液体の酸素系漂白剤を適量加えると、さらに効果が期待できます。月に1~2回の定期的な「つけおき洗い」をすることで、機能性インナーを長く快適に着用することができます。
3. 柔軟剤を使用する
最近は、香りを楽しむために柔軟剤を使用する人が多いようですが、柔軟剤には洗濯時の衣類同士の摩擦をおさえ、毛玉の発生をおさえる効果もあります。「毛玉」や「型くずれ(伸び・縮み)」などの、機能性インナーの廃棄理由にあがっているようなトラブルを減らすために、柔軟剤を使用することをおすすめします。
「乾燥させる時」の注意
「乾燥させる時」にも、注意が必要です。肌着は天日干ししたいと思われる方が多いと思いますが、多くの機能性インナーの絵表示には「陰干し」マークがついています。
1. 絵表示に従って「陰干し」
ライオンの調査では、所有している機能性インナーの色は、白が64%、黒が43%、ベージュが27%、グレーが19%(複数回答)と、色物が増加中という印象でした。色物の場合、写真のように直射日光に当てると色あせしてしまうことがあります。ここまで色あせすると、肌着とはいえ、着用するのをためらうのではないでしょうか。機能性インナー は、絵表示に従って、陽の当たらない屋外で「陰干し」するか、部屋干ししましょう。
2. 乾燥機の使用は控える
機能性インナーの素材である化学繊維は、「熱」に弱いため、乾燥機での乾燥は控えましょう。また、化学繊維は含水率が低く、綿素材の衣類よりも乾きやすいので、部屋干ししてもさほど乾燥に時間はかかりません。もし乾燥機を使用する場合は、温度を「低」に設定し、乾燥の途中で様子を見ながら行ないましょう。乾燥し過ぎると縮むこともあるので、要注意です。
この記事を作成・監修した
マイスター
お洗濯マイスター
片木 徹也
かたぎ てつや
洗濯用洗剤などの製品開発に約15年携わってきました。
日々のお洗濯を楽しく、快適に行っていただけるよう、技術に基づいたノウハウをわかりやすくお伝えしていきます。
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