口臭とドブの臭いに意外な共通点!?ニオイの成分とおうちでできる口臭対策
「口臭」と一緒によく検索されるワードに「ドブ臭い」があります。似た臭いと感じる人もいるのでしょう。実は口臭には、ドブや下水に含まれる悪臭と共通の成分も含まれています。嫌な口臭を発生させないよう、お口の中の舌苔や歯垢をきちんと落としましょう!口臭の原因と予防のためのケア法をチェック!
「口臭」を「ドブ臭い」と感じることってある?
顔をそむけたくなるような嫌な口臭。「ドブのようなニオイ」と思うことはありますか?実際、インターネットのYahoo検索で「口臭」と一緒に調べられるワードとして「ドブ臭い」は2021年の年間10位になっています(ヤフー・データソリューション DS.INSIGHTにて調査)。また、単に「ドブ臭い」の一語で検索しても口臭に関するサイトが上位に並ぶことからも、口臭とドブのニオイについて共通性を感じて調べる人が多いものと推察されます。一方で、いくらニオイがきついといっても、お口から出るニオイとドブのニオイを同列に並べるなんて大げさすぎる、と笑う人も多いのではないでしょうか。
でも、実はこの表現、あながち間違いとも言えません。実は、口臭を発生させる原因物質には、ドブや下水のニオイと共通する成分が含まれているのです。
こんな情報を耳にすると、「もしかしたら私の口からもドブのようなニオイが?」と不安になってしまった人もいるかもしれませんね。
「ふとした瞬間に、自分の口のニオイが気になることがある」「マスク越しでもわかる口臭に、思わずぎょっとしてしまった」など、マスク生活が続いたことによって、より一層お口のニオイへ関心を持つようになったという人も増えているのではないでしょうか。
さわやかな息で心地よい毎日を送るために、科学的な視点から口臭の原因と対策に迫りましょう!
口臭がドブ臭くなる原因とは
口臭の主な原因物質は、メチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイド(硫化メチル)などの揮発性の硫黄化合物で、いずれも何らかの腐敗臭にたとえられる悪臭がします。
こうした悪臭物質は、お口の中の嫌気性細菌が食べかすやはがれた粘膜、歯周ポケットから出る血液成分などに含まれる「たんぱく質」を分解することで発生します。
一方、下水のニオイにも、硫化水素やメチルメルカプタンなどが含まれることは、自治体のホームページなどにも記載されています。この場合も、酸素が少ない嫌気性の環境で有機物が分解されることが、ニオイの原因と考えられています。
また、口臭の原因にあげた3つの悪臭成分は、生活環境を損なう恐れがあるとされる22種の物質「特定悪臭物質」にも名を連ねています。この3つの口臭成分については、特定悪臭物質に関する環境省の資料で、主な発生源の事例として下水処理場もあげられていることからも、口臭とドブのニオイとの共通性がうかがえます。
口臭の原因成分とドブのニオイの成分の共通性、おわかりいただけたでしょうか。このようなニオイ物質を発生させないためにも、日々のお口のケアでしっかり予防していきましょう!
おうちでできる口臭ケア
口臭は、歯垢や、舌についた汚れ(舌苔)の中の細菌が発生源。口臭を予防するためには、歯垢や舌苔をしっかり除去することが大切です。殺菌力のある歯みがき剤や洗口剤の使用もおすすめです。
1.歯みがきの基本をマスター!
歯垢をきちんと落とすために、歯みがきの3つの基本を意識しましょう。
①ハブラシの毛先を歯面にきちんと当てる。
②毛先が広がらない程度の軽い力でみがく。
③ヘッドを小刻みに動かして、1〜2本ずつみがく。
詳しくは動画でチェック!
歯と歯ぐきの隙間「歯周ポケット」の歯垢をしっかり落とすのも忘れずに。ハブラシの毛先を、歯と歯ぐきの境目に45度の角度で当て、軽い力で小刻みに動かしてみがきましょう。
2.歯と歯の間の歯垢は「歯間清掃」できれいに!
歯と歯の間に付着した歯垢は、ハブラシではなかなか落とせません。デンタルフロスや歯間ブラシなどの歯間清掃具を使い、隙間に入り込んだ歯垢を取り除きましょう。めったに使わない場合、使い終わったデンタルフロスのニオイをかいでみると、イヤなニオイがしてびっくりするかもしれませんが、毎日続け、フロスのニオイがどう変化するかを試してみましょう。
3.「舌清掃」で口臭の原因「舌苔」を取り除く
舌の粘膜はデリケートなので、強い力でこすりすぎるのはNG。1日1回を目安に、軽い力で舌の奥から手前にこすりましょう。ハブラシでもできますが、舌にやさしい専用の舌ブラシがおすすめ。
舌専用のクリーニングジェルを合わせて使うとよいでしょう。
4.「洗口液」でフレッシュな息に
お口ケアの仕上げに、洗口液を使用するのもおすすめです。殺菌剤が配合された洗口液は、口の中を爽快にするだけでなく、口臭の原因菌を殺菌して口臭を予防します。
あなたの口臭は大丈夫?セルフチェックで確認!
自分の口臭に気づくのは難しいもの。親しい人に嗅いでチェックしてもらう手もありますが、なかなかそれも難しいですね。次の5つの方法で、自分の口臭をチェックしてみましょう。
1. コップのニオイをかぐ
空のコップに息を吐いてから蓋をし、深呼吸をしたあとにコップの中のニオイを嗅ぎます。少しでもニオイがすれば、口臭がある可能性があります。
2. 舌を見る
舌につく白い苔のようなものが「舌苔」。舌苔がついている人は、口臭がある可能性があります。
3. 舌のニオイをかぐ
コットンパフなどで舌苔をふきとり、そのニオイをチェック。ニオイが強いと感じた場合は、口臭がある可能性があります。
4. デンタルフロスのニオイをかぐ
「デンタルフロス」を歯と歯の間に通したあと、そのフロスのニオイを嗅いでみましょう。フロスが臭いと感じるなら、口臭がある可能性があります。
5. 唾液のニオイをかぐ
唾液のニオイでも、口臭チェックが可能。唾液が臭いと感じたら、口臭がある可能性があります。
しっかりチェックやケアをしていても、食事や飲み会のあと、仕事中でなかなか歯みがきができないときなどには、自分の息が臭くないか気になることもありますね。そんなときは、携帯用のマウススプレーを活用するのも手。お口の中がすっきりさわやかだと、気分もリフレッシュできます。
気になっても、人には指摘しづらい口臭。それは逆に、自分の口臭がきつくなっていたとしても、なかなか他人は教えてくれない…ということでもあります。普段から適切なお口のケアを意識し、自信の持てる息をキープしていきたいですね。
口臭予防のアイテムも上手に活用しながら、毎日のオーラルケアを続けていきましょう。
この記事を作成・監修した
マイスター
オーラルケアマイスター
深澤 哲
ふかさわ てつ
オーラルケアの技術開発ならびに製品開発に約25年間携わってきました。
これまでの経験を活かし、オーラルケアと健康生活に関わる有用な情報をお届けしていきます。
下記のコメントを削除します。
よろしいですか?
コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容