「落し蓋」の意味や効果は?落し蓋がない時はクッキングペーパーで代用!
「落とし蓋」は、鍋より一回り小さい蓋のことで、材料の上に直接置いて使うもの。落とし蓋をすると、材料にしっかり味がしみこむ、具材が煮崩れしにくい、時短になるなどのメリットがあります。落し蓋には木製やステンレス製、シリコン製などがありますが、クッキングペーパーやアルミホイルでも代用できて便利です。
煮物料理で大活躍の「落し蓋」ってどんなもの?
煮物や煮魚などをおいしく見た目もよく仕上げるのに欠かせないのが落し蓋です。落し蓋は、鍋よりも一回り小さい蓋のことで、鍋に入っている材料の上に直接置いて使います。
なぜ落し蓋をするとおいしくきれいに仕上がるのか、その秘密についてご紹介します。
メリットしかない?落し蓋はこんなにすごい!
材料にしっかりと味が染み込む
落し蓋をすると、沸騰した煮汁が蓋に当たって落ちることで、少ない煮汁でも全体に行き渡りやすくなるため味のムラができにくくなります。
こんな風にお鍋の中で煮汁がまわっているんです。
実際に大根を煮て比較してみると、こんなに違います。
同じ量の煮汁(大根の高さの6分目まで)で同じ時間煮た大根です。
左が鍋に蓋をしないで煮たもの、真ん中が普通に鍋蓋をして煮たもの、右が落し蓋をして煮たものです。落し蓋をすると、少ない煮汁でも上まで煮汁が回っているのが一目瞭然ですね。
具材が煮崩れしにくい
ジャガイモなどを使った煮物を作っていると、せっかくやわらかく仕上がってもボロボロと崩れてしまったという経験もあるかと思います。しかし、落し蓋をすると、沸騰しても鍋の中で具材が踊らないため煮崩れを防いでくれます。また、煮汁が全体に行き渡るので具材をかきまわす回数が少なくなり、これも煮崩れ防止につながるのです。
生臭いニオイがつかない
通常の蓋はぴったりと閉まるので、魚などの生臭いニオイが鍋の中にこもってしまいがちです。しかし、落し蓋はお鍋よりもひと回り小さいので、ニオイが鍋にこもらず料理も美味しく仕上がります。
時短にもなって省エネ
落し蓋は材料の上に直接置くため熱が逃げにくく、蓋をしないときより短い時間で調理することができるのも、忙しい主婦にとっては嬉しいですよね。
こんなもので代用可能?色々な落し蓋
昔ながらの木製の落し蓋
木製の落し蓋は、適度な重さで沸騰によりふたが浮くこともなく、かといって食材を潰すこともないため昔から多くの家庭で使われています。蓋に煮汁が染み込まないように、使う前に一度水でぬらしてから使います。
サイズも自由自在なステンレス製の落し蓋
お鍋の直径に合わせて蓋のサイズを変えることができるので、いろいろな鍋に使えます。丈夫で長持ちします。
樹脂製の落し蓋
シリコンなどの樹脂製の落し蓋は、ステンレス製の落し蓋より軽く、重さの悩みを解決。デザインが豊富なのもいいですね。
アルミホイルで即席落し蓋
アルミホイルを、落し蓋として代用することもできます。アルミホイルをクシャッとさせ2〜3箇所に穴を開けてお鍋に入れるだけ。使い終わったらそのまま捨てられるので、後片付けもラクですね。
超万能なクッキングペーパーの落し蓋
アルミホイルと同様に後片づけもラクで手軽に使えるのが、厚手のクッキングペーパー。ペーパーなのに落し蓋として使えます。やわらかく具材に沿うようにフィットするので、まんべんなく煮汁がまわり、味も染み込みやすくなります。
また、具材から出るアクもクッキングペーパーが吸い取ってくれるので、アク取りの手間も要らず、一石二鳥の優れものです。
キッチンペーパーには、水のふき取りなどに便利な「エンボスタイプ」と、油切りやアク取り、落し蓋など調理道具としても使える厚手の「フェルトタイプ」があります。このフェルトタイプのものを「クッキングペーパー」と呼びます。
クッキングペーパーの落し蓋で、ホクホクの「肉じゃが」に挑戦!
<材料>(2~3人分)
じゃがいも 350g(2~3個)
にんじん 40g(約3cm分)
たまねぎ 100g(中玉1/2個)
豚バラ肉 100g
絹さや 2枚
だし 270cc
砂糖 25ml(大さじ1・小さじ2)
みりん 5ml(小さじ1)
しょうゆ 30ml(大さじ2)
サラダ油 10ml(小さじ2)
<作り方>
1.具材を準備する。
じゃがいもは皮をむき、4ツ切りにして面取りをする。さっと水にさらしクッキングぺーパーで水気を拭く。
にんじんは皮をむき乱切りにする。
たまねぎは1cmの厚さに切る。
豚バラ肉は3cmの長さに切る。
絹さやはさっとゆでて半分に切る。
2.鍋を熱し、サラダ油を入れ、豚肉を炒める。豚肉の表面が白くなったら、じゃがいも、にんじん、玉ねぎを入れ、さらに炒める。
3.全体に油がまわったら、一旦火を止めてだしを入れ、クッキングペーパーをのせる。
4.再び中火にして沸騰したら、火を少し弱めて(中弱火)5分煮る。
5.クッキングペーパーをめくり、砂糖・みりんを入れペーパーをかぶせて5分煮た後、しょうゆを入れじゃがいもに串が通るまでさらに5分ほど煮る。
6.煮汁が減り、煮汁が全体に回らなくなってきたらクッキングペーパーを外し、鍋を回し煮汁を全体に行き渡らせるようにしながら2分ほど煮る。
7.皿に盛り付け、絹さやをのせる。
いかがでしたか?落し蓋を使いこなせば、和食の腕をぐんとアップさせることができそうですよね。身近なもので代用することもできますので、是非トライしてみてくださいね。
TEACH ME, MEISTER!
教えてマイスター!
~さまざまな落し蓋に違いはあるの?~
クッキングペーパー、アルミホイル、木製、ステンレス製の落し蓋の使い勝手の違いをまとめてみました。
クッキングペーパーでの落し蓋は、手間もかからず仕上がりもバッチリ。使い捨てできるので、衛生的です。是非いろいろな煮物料理で試してみてくださいね。
この記事を作成・監修した
マイスター
リビングケアマイスター
杉本 美穂
すぎもと みほ
家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。
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