おいしいだし(出汁)の種類と取り方、だしを使った料理のレシピをご紹介

おいしいだし(出汁)の種類と取り方、だしを使った料理のレシピをご紹介

かつおぶしは沸いてから、昆布は水から入れるなど、「だし(出汁)」は材料によって取り方が違います。基本の「かつお昆布だし(一番だし)」をおいしく取る、時短の「即席だしパック」、だし取り・アク取り・落し蓋の一石三鳥の「かつおぶた」など、和食には欠かせないだし取りには厚手のクッキングペーパーが重宝します。

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だし(出汁)を使うと使わないでは大違い

初めて自分でお味噌汁を作ったときに、「あれ? 今まで食べていたお味噌汁と味が違う、何か足りない…」と感じた経験はありませんか。これは、だしを入れずに作ったお味噌汁。だしがあるとないとでは、味が全然違うのです。

和食の味付けがビシッと決まるかどうかは、おいしい「だし」にかかっていると言っても過言ではありません。

とはいえ、「だしが大切だということは知っているけど、どのだしがどんな料理に合うのかはわからない」という人や、「自分でだしを取っているけど、やり方が合っているかどうか不安」という人も多いはず。

そこで今回は、和食を作るなら知っておきたい「だしの基本」をご紹介します。

だしのうまみ成分とは

代表的なうまみ成分は3種類あります。これらのうまみ成分が合わさると、相乗効果でさらにうまみが強くなります。

・イノシン酸…かつお節、煮干し、肉などに含まれるうまみ成分。

・グルタミン酸…昆布やチーズ、干し貝柱、たまねぎ、トマトなどに含まれるうまみ成分。

・グアニル酸…主に干し椎茸に含まれるうまみ成分。

だしの種類

だしは、材料によって味わいも、向いている料理も異なります。

だしの種類 材料 特徴 向いている料理
かつおだし かつおぶし かつおぶしを多く使った贅沢なだしで、香り高くすっきりとした味わい。 吸い物など
昆布だし

昆布
真昆布、利尻昆布、羅臼昆布、日高昆布など

「精進だし」といわれるもの。上品なうまみがあり、素材の味(野菜や豆腐、白身魚など)を活かす。 湯豆腐、ふろふき大根、鍋物、白身魚の吸い物など
煮干しだし 煮干し
タクチイワシ、マイワシ、ウルメイワシ、トビウオ(アゴ)、サバなど
こくのあるうまみがある。 最近話題のアゴのだしは、煮干しの中でもすっきりとした味わいがある。 味噌汁など
かつお昆布だし(一番だし二番だし) かつおぶし、昆布 もっとも一般的なだし。香りと深いうまみのあるだし。
一番だし:うまみと香りだけを抽出した贅沢なだし。
二番だし:一番だしの材料をさらに煮出して取っただし。

吸い物、煮物など幅広く使える
二番だしは、味噌汁などにも

煮干し昆布だし 煮干し、昆布 こくと甘み、うまみがある。 味噌汁、煮物など
干し椎茸だし 干し椎茸 精進だしのひとつ。干し椎茸を水で戻したときの汁。風味が強いので、他のだしと合せて使うことが多い。 煮物(茶色く色がつくので)

<その他>

だしの種類 材料 特徴 向いている料理
魚のだし 魚の頭や骨などのあら 魚のあらから取ったうまみの強いだし。骨などから生臭みがでるので、事前に熱湯をかけるなど臭みをとる下処理が必要。 鯛などの白身魚をつかった吸い物、つみれ汁、ぶり大根などの煮物に
鶏だし 鶏のガラ、昆布 鶏ガラと昆布を入れて取るだし。やや淡白だが、こくと風味がある。 鍋ものや煮物にほかのだしと合せておでんに

基本のだしの取り方(かつお昆布だし、煮干し昆布だし)

材料によって、だしの取り方が異なります。
例えば、「かつおぶし」は沸いたところにさっと入れて短時間で、「煮干し」や「昆布」は水から入れてゆっくりと煮出す、「昆布」は沸騰する直前に取り出すなど、よりおいしいだしを取るにはコツがあります。
ここでは、一般的によく使われる「かつお昆布だし」「煮干し昆布だし」の取り方をご紹介します。

かつお昆布だし(一番だし)

<材料>
・水 1,000ml
・かつおぶし(花けずり) 25g
・昆布 10g

<作り方>

(1)昆布は水洗いせずに汚れを軽くふき取ってから、分量の水に入れて、30分くらいつけておく。

(2)弱めの中火でゆっくりと時間をかけて沸かし、沸騰直前で昆布を取り出す。
昆布のアクが浮いている場合は取り除く。

(3)沸騰したら少量の水(分量外)を加えて沸騰を抑えてから、かつおぶしを入れる。

(4)再び沸騰したら火をとめ、3分ほどおく。その後、厚手のクッキングペーパーを使って静かに手早くこす。最後はしぼり切らない。
厚手のフェルトタイプのクッキングペーパーを使えば、細かいカスが入らず澄んだだしが取れ、ざるを洗うのも簡単。

かつお昆布だし(二番だし)

<材料>
・水 500ml
・一番だしを取ったあとのかつおぶしと昆布
・かつおぶし 5g(香りをつけるための追いがつお)

<作り方>

(1)一番だしを取ったあとのかつおぶしと昆布に水を加え火にかけ、沸騰したら弱火にして、3/4~2/3くらいの量になるまで煮詰める。

(2)かつおぶし(追いがつお)を加え、火を止める。
かつおぶしが沈み始めたら、アクを取り除く。厚手のフェルトタイプのクッキングペーパーを使ってこし、しぼり切ってだしを取る。

煮干し昆布だし

<材料>
・水 1,000ml
・煮干し 30g
・昆布 5g

<作り方>

(1)苦味が出てしまうので、煮干しの頭と腹は手でちぎっておく。

(2)鍋に水、煮干し、昆布を入れ30分ほどおく。

(3)鍋を中火にかけ、沸騰したら弱火にして、アクを取りながら5~6分煮出す。

(4)厚手のフェルトタイプのクッキングペーパーを使って静かに手早くこす。

クッキングペーパーを使った「お手軽・時短だし取り方法」

少量でもおいしく、クッキングペーパーを使った「お手軽だしパック」

一人分だと「だし取り」なんて面倒に感じてしまいますよね。

厚手のフェルトタイプのクッキングペーパーでかつおぶしを包んで折りたたみ、端を折り込みます。フェルトタイプのクッキングペーパーならば水に入れてもずれないので、中身が飛び出しません。沸騰したお鍋に入れて1分ほど煮出したあと、火を止め約3分間おき、この即席のだしパックを取り出したら、かつおだしの出来上がり!

もっと時短をしたいなら、このだしパックを具材と一緒に煮込んで約3~5分したら取り出すというお手軽な方法も使えます。

このとき、だしパックを箸で突きすぎると、クッキングペーパーが破れてしまうので注意してください。

だしを取ったあとのかつおぶしは、しょうゆ・砂糖で味付けすれば、おかかおにぎりの具材にも活用できます。
詳しくはこちら「おにぎりプレート」をご覧ください。

「粉だし」を料理の隠し味に、ブレンドして「お好みだしパック」に

かつおぶし、昆布、煮干し、干し桜えび、緑茶など、お好みの材料をミルサーなどで細かい粉末にしておくと、いろいろな料理に重宝します。かつお粉だしや桜えび粉だしをお好み焼きの生地に混ぜると、味が格段にアップします。また、スープやパスタなどいろいろな料理の隠し味としても使えます。

色とりどりの粉だし。右上から時計回りに「煮干し」「干し椎茸」「昆布」「干し桜えび」中央が「かつおぶし」

お好みの粉だしをブレンドしてフェルトタイプのクッキングペーパーで包めば、即席の「お好みだしパック」としてだし取りに使えます。例えば、5:2の割合の「かつお粉だし」と「昆布粉だし」をクッキングペーパーで包み、煮物料理に。具材と一緒に入れて煮込み、3~5分ほどしたら取り出します。具材をやわらかく煮込む間に、だしの風味も出ます。

かつおぶしの粉だし2.5gと昆布粉だし1gをフェルトタイプのクッキングペーパーで包んで、「即席かつお昆布だしパック」に。

煮物には一石三鳥の「かつおぶた」

煮物をおいしく作るのに欠かせないのが、「だし取り」「落し蓋」「アク取り」。その3つの役割をいっぺんにこなすスゴ技が「かつおぶた」です。だしに使うかつおぶしを2枚の厚手のフェルトタイプのクッキングペーパーで挟んで、具材の上に置くだけ。
かつおぶしの量は、煮物2人分(水約300g)につき8gくらいが目安です。落し蓋にもなっていますので、煮汁が回ってしっかりと味をしみこませながら、だしの風味もプラス。調理中に出るアクはクッキングペーパーが吸い取ります。

具材にかぶせたフェルトタイプのクッキングペーパーの上にかつおぶしをのせ、その上からもう1枚をかぶせてそのまま煮込みます。ペーパーとかつおぶしが水分を吸いやすいので、煮汁は普段より少し多め(1割強)に入れて。

だしが決め手の和食レシピ(絶品お椀、茶碗蒸し)

絶品お椀「鯛と菜の花のお吸い物」

かつおと昆布だしの一番だしを使い、「椀種(わんだね)」を鯛、「椀づま」を菜の花、「吸い口」をゆずにした、香り高く色鮮やかなお吸い物です。おもてなし料理に添えると、ちょっとおしゃれで品のある演出になります。

皮付きの鯛の切り身の代わりに鯛の刺身の柵を使って作ることもできます。菜の花は小松菜やほうれん草などの青物に、ゆずは三つ葉やわさびやのりに変えてもOK。とても簡単に作れます。

<材料(2人分)>
鯛の切り身 6切れ(約75g)
※お刺身用の柵でもOK
菜の花 60g
ゆずの皮 適量
片栗粉 適量
酒 少々(鯛の下処理用)
塩 少々(鯛の下処理用)
【吸い地】
かつお昆布だし 300ml
塩 小さじ1/4
しょうゆ 小さじ1/2

<作り方>
【下処理】
(1)鯛は2cm程度の厚さにそぎ切りにして、酒・塩をふり5分程度おく。クッキングペーパーで余分な水気をふき取ったあと、片栗粉を薄くまんべんなくまぶす。
(2)菜の花は茹でて、3cmくらいに切る。ゆずの皮は表側の黄色い部分だけを切り取り、千切りにする。

【仕上げ】
(1)だしが沸いたら塩・しょうゆで味をととのえ、火を弱め、片栗粉をまぶした鯛を入れて火を通す。
(2)お椀に鯛、菜の花を入れてから、再度だしを沸かしてお椀に注ぎ、上にゆずの皮をのせる。

電子レンジで簡単、だしが香る「茶碗蒸し」

だしを味わうのに最適な料理のひとつが「茶碗蒸し」。舌触りの良いなめらかな卵といっしょに、だしの香りとこくを味わえます。失敗しそう、難しそうと感じて茶碗蒸しづくりに挑戦したことがない方にもおすすめできる、電子レンジを使った作り方をご紹介します。

<材料(3人分)>
卵 2個(約100g)
かつお昆布だし 280ml
塩 小さじ1/3
しょうゆ 小さじ1/2
鶏むね肉 60g
酒・塩 少々
生しいたけ 1個
かまぼこ 3切れ
三つ葉 少々

<作り方>
【下処理】
(1)卵は白身をよく切るように割りほぐし、だしと塩・しょうゆを入れ混ぜる。
なめらかに仕上がるように、クッキングペーパーを敷いたざるでこして、茶碗蒸しの地となる卵液を作る。
(2)鶏肉は薄くそぎ切りにして、酒・塩少々をふっておく。
(3)かまぼこ・生しいたけは薄切りにする。三つ葉は1cmに切る。
(4)器に鶏肉、かまぼこ、しいたけを入れ、卵液を注ぎひと混ぜする。ラップをふんわりかける(このとき上がった泡は、爪楊枝でつぶしておく)。

【仕上げ】
(1)電子レンジの200Wで茶碗蒸し1個あたり6~7分を目安に加熱する(1個分の茶碗蒸しの卵液が110gの場合)。
※複数の茶碗蒸しを一度に作る場合の加熱時間は、個数倍となる。2個ならば12分程度。
※器の大きさ・卵液の量によって加熱時間は異なるので、少なめから始め、様子を見ながら1分ずつ増やしていくと良い。
※電子レンジに200W設定がない場合は、その前後のW数で時間を調整する。
※茶碗蒸しを爪楊枝で刺し、透明なだしが出てくるなら、火が通っている状態。だしが濁っている場合は、再度加熱する。
(2)蒸し上がったら三つ葉をのせて、ふたをして1分待つ。

だしを使うと、うまみ成分が味に深みやこくをプラスしてくれるので、日頃のお料理の味もアップするのは間違いなしです。さらに、自分で取った自家製のだしは、深い味わいだけでなく、香りが違います。特に、かつおぶしの品のある香りは、料理の味を一層引き立てます。
厚手のフェルトタイプのクッキングペーパーを使えば、きれいな澄んだだしが取れる上に、こしたあとの片付けも簡単。また、クッキングペーパーでだしを包めば、煮物をしながらだしの風味をつけられ、お手軽にだしの味と香りが堪能できます。だし取りは決して難しいことではありません。あなたも今日から「だし取り」をお料理に加えてみませんか。

この記事を作成・監修した
マイスター

杉本 美穂

リビングケアマイスター

杉本 美穂

すぎもと みほ

家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。

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