目指せ1日350g!カゴメ社員に聞く、野菜を手軽においしく食べるコツ
野菜をおいしく食べて、栄養素も効率よく摂るコツをカゴメの管理栄養士さんに取材!野菜の調理は大変と思っている人も、電子レンジで蒸す方法や、野菜ジュースやソースを活用することで摂取量は手軽に増やせます。カゴメ×ライオンのコラボで開発したレシピもご紹介します!
野菜を手軽においしく食べて、1日350gを目指そう!
野菜は健康のためにたくさん食べたほうがいい。そう思っていても、野菜の調理は面倒だったり、ワンパターンで飽きてしまったりして、野菜の摂取量の目安※1「1日350g」は食べられていない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、カゴメ株式会社の管理栄養士である安東芳理さんに、リビングケアの杉本マイスターがインタビュー。野菜の栄養を逃さない調理のコツや、手軽においしく食べるヒントを伺いました。野菜をおいしく、たっぷり食べられるレシピもご紹介します!
- 1 厚生労働省「健康日本21」が推奨する1日の野菜摂取目標量
カゴメ株式会社
東京本社 マーケティング本部
食品企画部 家庭用グループ
フードプランナー 管理栄養士
安東芳理(あんどう かおり)さん
ライオン杉本マイスター(以下ライオン杉本) 野菜摂取量の目安は「1日350g」といわれていますが、意外に多くてきちんと摂るのはむずかしいですよね。
カゴメ安東さん(以下カゴメ安東) 実際、多くの人が1日350gに対して約70~80g到達していないといわれています※2。カゴメは野菜の力を活かして、人々の健康で豊かな食生活を支えることで、健康寿命の延伸につなげていきたいという想いがあります。また、子どもたちと一緒に、野菜を栽培する、収穫する、収穫した野菜を調理するといった一連の体験から、自然や食への関心や感謝の気持ちを育もうと“植育から始まる食育”活動も推進しています。
- 2 出典:「令和元年国民健康・栄養調査」(厚生労働省)
ライオン杉本 とても素敵な取り組みですね!野菜を知りつくしている安東さんならではの、おすすめの食べ方はありますか?
カゴメ安東 ビタミンには、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンがあって、それぞれを効率良く摂ることが健康につながると考えています。生野菜のみで食べるなど1つの食べ方に偏ると、摂れない栄養素が出てきてしまうので、生で食べるほか、油で炒める、煮るなど加熱したものも食べて、バランスよく摂取するのがおすすめです。
ビタミンCなどの水溶性ビタミンはゆでると水に溶けてしまうので、スープにして汁ごと食べれば効率良く栄養摂取ができます。β-カロテンなどの脂溶性ビタミンは、油と一緒に摂ると吸収率が良くなります。調理油だけでなく、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳脂肪と合わせるのもお手軽です。
ライオン杉本 ライオンでも、ゆでる代わりに水で濡らしたクッキングペーパーで野菜を包んで、電子レンジで加熱する方法を提案しています。
カゴメ安東 カゴメの検証では、ブロッコリーのビタミンC残存量は、蒸した場合は94%、塩ゆでにした場合は44%となりました。電子レンジでも同様にビタミンCが残るという実験結果もあります。「お湯をたくさん沸かすのが面倒」という声もあるので、時短しながら栄養素も逃げない電子レンジ調理は、今のトレンドに合っていますね!
野菜を効率よく摂るには、加工品も活用してみよう
カゴメ安東 野菜をすべて生から調理するのは大変という方は、ジュースや缶詰など、加工した野菜も上手に活用していただけたらと思います。加工品は製造工程で野菜の細胞壁を壊しているので、リコピンなど、吸収率がよくなる栄養素もあります。
ライオン杉本 トマトジュースやトマトソースなど、カゴメさんのトマト加工品には様々な商品がありますが、どのように使い分ければ良いのでしょう?
カゴメ安東 トマトジュースはドリンクとしてはもちろん、「水のかわりに」というイメージで調理に使うこともできます。例えば、カレーに入れる水を少しトマトジュースにかえるだけで野菜摂取につながりますし、トマトに含まれるグルタミン酸により他の素材の旨みを引き立てることができますよ。
カゴメ基本のトマトソースは、トマトと炒めた玉ねぎをじっくり煮込んだコク旨トマトソース。トマトソースパスタを「10分で作りたい!」が叶う、時短料理の味方です。鶏肉のトマト煮やラタトゥイユなども、トマトソースを使えば簡単です。
また、カゴメがおすすめしているのが「焼きケチャップ」。トマトケチャップを油と一緒に炒めることで、酸味がおさえられて濃厚でコク深い味になるのでおすすめです。
サラダだけじゃない!トマトのおいしい食べ方
ライオン杉本 ところでカゴメさんは、加工品だけでなく生鮮トマトの栽培にも力を入れていらっしゃいますね。売り場でおいしいトマトを見分けるコツはあるのでしょうか。
カゴメ安東 おいしいトマトの見分け方は、主に「おしりの部分にスターマークがある」「実にツヤがある」「へたが濃い緑色でピンとしている」の3つです。スターマークは、おしりの部分から放射状の白い筋が出ていて星のように見えるもの。この星がきれいに出ているものがおいしいトマトといわれています。
ライオン杉本 トマトは生で食べられるので、簡単なサラダなどにすることが多いと思いますが、加熱調理でおすすめはありますか?
カゴメ安東 トマトには、昆布と同じ成分のグルタミン酸が断トツに多く含まれていて、うまみが豊かです。うまみのモトとして、和洋中の料理に合いますよ。また、発酵調味料と相性が良いので、味噌、チーズ、キムチなどと組み合わせるのもおすすめ。味噌汁に入れても、トマトの酸味でさっぱりしておいしいという方もいます。
ライオン杉本 トマトをまとめ買いして、サラダ、スープ、煮物や炒め物に、いろいろな食べ方ができたら飽きずに楽しめますね。
カゴメ安東 ちなみにトマトは冷凍すると、日持ちが長くなるだけでなく、水にさらすだけで皮がつるんとむけます。湯むきよりラク!
甘みの強いミニトマトは、皮をむいてコンポート液に浸けると、おいしいデザートにもなりますよ。
おいしいトマトの選び方
トマトを選ぶ時はスターマークをチェック
白っぽい線が放射状に出ているものが、しっかり熟していて味の濃いトマトです。
トマトのうまみを活かす
トマトは発酵食品と相性◎
トマトとキムチをあえただけでも、簡単おつまみに。
トマト調理の裏ワザ
冷凍トマトは水にさらせば皮がむける
凍らせたトマトを水にさらすと、皮がめくれてつるんとはがれる!
レパートリーを広げよう!おすすめ野菜レシピ
安東さんが、野菜をおいしく、たっぷり食べられるレシピを紹介してくださいました。日々の野菜料理がマンネリ化しているという方は、ぜひ試してレパートリーを増やしてみてくださいね。
朝食にぴったり!トマたま炒め
ごま油の風味が食欲をそそる、10分で完成のスピードレシピです。ラウンドレッドは、しっかり果肉感があるトマトなので炒め物にも最適。さっと炒めた温かいトマトとふわふわ卵がベストマッチです。
<材料(2人分)>
トマト(カゴメ ラウンドレッドなど) 3個
卵 3個
ごま油 大さじ2
A
カゴメトマトケチャップ 大さじ3
顆粒鶏がらだし 小さじ1
水 大さじ3
<作り方>
(1)トマトは3~5㎝の食べやすい大きさに切る。卵は溶きほぐす。
(2)フライパンにごま油大さじ1を熱し、溶き卵を入れる。中火で半熟状になるまで30秒ほど炒め、ボウルに取り出す。
(3)(2)のフライパンにごま油大さじ1を足し、トマトを炒める。Aを加えて軽く煮詰め、とろみがついたら、(2)の卵を戻し入れ、全体を軽く混ぜる。
「甘熟あらごしトマト」のミネストローネ
いろいろな野菜を蒸し焼きにしてうまみをギュっと凝縮し、スープにして飲むことで栄養素も余さず摂取することができます。糖度の高いカゴメの「甘熟あらごしトマト」を使うと、ワンランク上のおいしさに!
<材料(4人分)>
玉ねぎ 1/2個
にんじん 1/2本
セロリ 2/3本
キャベツ 2枚
じゃがいも 1個
ベーコン 2枚
オリーブ油 大さじ1・1/2
カゴメ甘熟あらごしトマト 1袋(150g)
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
水 1・1/2カップ
パセリ(みじん切り) 少々
<作り方>
(1)野菜は1㎝角、ベーコンは1㎝幅に切る。
(2)鍋にオリーブ油大さじ1を熱し、ベーコン、玉ねぎ、にんじん、セロリ、キャベツ、じゃがいもの順に炒め、弱火にし、蓋をして蒸し焼きにする。
(3)水1カップを加え、野菜がやわらかくなるまで15分ほど煮込み、トマト、水1/2カップを加えひと煮立ちさせる。
(4)塩、こしょうで味をととのえ、仕上げにオリーブ油大さじ1/2を加える。器に盛り、パセリを散らす。
カゴメ×ライオンのコラボ!野菜のうまみ活用レシピ
カゴメの安東さんに考案いただいた、野菜をギュっと凝縮したカゴメの加工品を使って、電子レンジで手軽に作れるレシピをご紹介します。ライオンの「リード クッキングペーパー」を落し蓋として使うことで、味のしみ込みもバッチリです。
巻かない!食べたらロールキャベツ
巻かずにキャベツ、肉だね、キャベツの順に重ねてチン!するだけ。キャベツはあらかじめ電子レンジを使って加熱すれば、下ゆでする手間もカットできます。
トマトソースたっぷりの映えるひと皿が、カジュアルに作れるのがうれしい!
<材料(2人分)>
A
合いびき肉 150g
卵 1個
カゴメトマトケチャップ 大さじ1
塩 少々
こしょう 少々
キャベツ 1/8個(約150g)
カゴメ基本のトマトソース295g 1缶
コンソメスープの素(顆粒) 小さじ1
粉チーズ(お好みで)
パセリ(みじん切り)(お好みで)
<作り方>
(1)ポリ袋などにAを入れ、よく混ぜ合わせておく。
(2)キャベツは、固い芯の部分を落とし、耐熱皿にのせる。水で濡らし、軽く絞ったリード クッキングペーパーで包み、ラップをせずに、電子レンジ600Wで3分加熱したあと、粗熱をとっておく。
(3)やや深めの耐熱皿に(2)のキャベツの内側1/3程度を、やや大きめのこぶしくらいの大きさに置き、その上に(1)の肉だねを覆うように乗せ、残りのキャベツで全体を覆う。
(4)コンソメスープの素を全体に振り、基本のトマトソースを回しかける。
先程使ったクッキングペーパーをかぶせ、ラップをせずに電子レンジ600Wで7分加熱する(火が通るまで加熱時間を調整する)。お好みで粉チーズとパセリを振る。
<ワンポイントアドバイス>
*キャベツの太い軸の部分はみじん切りにし、肉だねに混ぜてもおいしく食べられます。
*電子レンジでの加熱が十分でない場合は、様子を見ながら追加加熱してください。
豚こまで簡単!レンジで酢豚
豚こま切れ肉を一口大にギュっと丸めて、揚げずに電子レンジでチンするだけのラクラクレシピ♪
濡らして広げたクッキングペーパーをかぶせてチンするから、甘酸っぱいトマトの味がよくしみて、野菜はしっとり、お肉はやわらかくジューシーに!
<材料(2人分)>
豚こま切れ肉 250g
片栗粉 小さじ2
塩 少々
こしょう 少々
玉ねぎ 1/2個(約100g)
ピーマン 2個(約60g)
A
カゴメトマトケチャップ 大さじ4
砂糖 小さじ1
酢 小さじ1
しょうゆ 小さじ1
<作り方>
(1)玉ねぎは6等分のくし切り、ピーマンは乱切りにする。Aの調味料をすべて混ぜ合わせておく。
(2)豚こま肉は塩・こしょうを振り、10等分にしてギュっと丸め、耐熱皿に並べる。片栗粉を振り、転がすようにして全体にまぶす。
(3)(2)の上に(1)の野菜を広げて並べ、Aを回しかける。
(4)水で濡らし、軽く絞ったリード クッキングペーパーを(3)の具材がはみ出ないよう全体にかぶせ、ラップをせずに電子レンジ600Wで9分加熱する。火が通り、全体を混ぜ合わせる。
<ワンポイントアドバイス>
*お好みで、しいたけやパプリカなどを入れてもおいしく作れます。
*電子レンジでの加熱が十分でない場合は、様子を見ながら追加加熱してください。
豚ばらブロックでもOK!ウスターソースでやわらかスペアリブ
ウスターソースも実は、果実・砂糖・お酢などと一緒に野菜が使われている調味料。切り込みを入れたお肉にもみ込んで30分ほど置くことで肉もやわらかくなり、おいしいスペアリブが簡単に作れます。
<材料(2人分)>
豚スペアリブ 400g
A
カゴメ醸熟ソースウスター 大さじ3
おろしにんにく(チューブ入り) 大さじ1
レタス・ミニトマト(お好みで)
<作り方>
(1)スペアリブは筋を切るように4~5カ所、包丁で切れ込みを入れておく。
(2)ポリ袋などにAと(1)を入れてよくもみ込み、冷蔵庫に入れ、30分程なじませておく。
(3)耐熱皿に袋から出した肉を重ならないように並べ、水で濡らし、軽く絞ったリード クッキングペーパーをかぶせ、ラップをせず電子レンジ600Wで5分加熱する。
(4)取り出して肉の上下を返し、同じクッキングペーパーをかぶせ、ラップをせずに、さらに5分加熱する。お好みでレタス、ミニトマトとともに皿に盛りつける。
<ワンポイントアドバイス>
*スペアリブに切り込みを入れることで、火が通りやすく、味がしみ込みやすくなります。
*豚ばら肉(ブロック)を使用する場合は、1cm幅に切ってから作ってください。
*電子レンジでの加熱が十分でない場合は、様子を見ながら追加加熱してください。
野菜をおいしく食べられるよう、日々情報発信している安東さん。日常の野菜摂取量を増やすことを目的に、野菜摂取レベルを測定する機器「ベジチェック®」※3も活用しています。
- 3 ベジチェックの表示値はあくまでも目安とお考えください。ベジチェックは医療機器ではありません。
野菜摂取は大変と思いがちですが、お話を伺って、「カレーの水をトマトジュースにする」「ドリンクの1本を野菜ジュースに」「おやつをミニトマトに」などのちょっとした工夫で、1日350gの目標に近づけそう!と思いました。「おいしく、楽しく」が続く秘訣ですね!
忙しい皆さんにも、真似できるヒントがあったらうれしいです。
この記事を作成・監修した
マイスター
リビングケアマイスター
杉本 美穂
すぎもと みほ
家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。
下記のコメントを削除します。
よろしいですか?
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