鎮痛薬の服用を我慢していませんか?正しい服用法と選び方、副作用まで解説

鎮痛薬の服用を我慢していませんか?正しい服用法と選び方、副作用まで解説

頭痛や生理痛を感じた時、「すぐに薬に頼るのはからだによくない気がする」と鎮痛薬を飲むのを我慢してしまった経験はありませんか?鎮痛薬は「痛みを感じたら我慢せずに早めに飲む」ことをおすすめします。鎮痛薬の種類や副作用、正しい飲み方を理解して、上手に活用しましょう。

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鎮痛薬は頭痛や生理痛の強い味方!

頭痛、生理痛でつらい時、頼りになる存在といえば「鎮痛薬」です。
ライオンが「1年以内に服用したことのある市販薬」をアンケート調査したところ、最も多くの人が挙げたのが「解熱鎮痛薬」でした。

過去1年以内に服用したことがある市販薬は?

過去1年以内に服用したことがある市販薬は? 解熱鎮痛薬

  • ライオン調べ、18〜69歳男女、10,000名、2020年

ほかの市販薬に比べ、解熱鎮痛薬を服用したことがある割合は男女差が大きいことも特徴的です。男性が17.8%だったのに対して、女性は約2倍の38.6%の方が「1年以内に服用した」と回答しました。
女性は生理痛対策に服用している人も多いのでしょう。

本記事では、「痛みをおさえる」ことについて、詳しく解説していきます。「発熱時の解熱」については、この記事をご覧ください。

このように、身近な鎮痛薬ですが、疑問や不安を持ちながら使っている人も少なくないようです。
頭痛や生理痛の悩みがある人へのアンケート*1では、痛みを感じても「なるべく鎮痛薬を服用せずに我慢する」という人が48%にも上りました。
「耐性ができて、薬が効きにくくなりそう」「薬の服用はからだに悪そうだから」といった不安感や、「鎮痛薬を飲んだら胃が痛くなったことがある」「眠くなると困る」といった困りごとから、服用をためらってしまう人が多いようです。
でも、実は「痛みが強くなってから飲む」のでは、鎮痛薬によっては本来の効果が得られない場合も…。身近な薬だからこそ、正しい知識を持って選び、正しく使うことが大切!ここから鎮痛薬の「誤解」について解説していきます。

  • 1:ライオン調べ、頭痛または生理痛有訴者 1,200名、2016年

鎮痛薬は「痛みが強くなる前に」飲むのが大切

頭痛や生理痛に襲われると、「痛みなんかなければいいのに!」と思いますよね。でも、実は「痛み」とは、からだに起きた炎症を脳に伝えるための大切なサインなのです。このサインを無視して痛みに耐え続けてしまうと、鎮痛薬が効きにくくなってしまったり、からだに負担がかかってしまったりすることもあります。ですから、鎮痛薬を服用するタイミングは重要です。
では、鎮痛薬は、どのタイミングで飲むのがよいのでしょうか。

鎮痛薬は「痛みが強くなる前に」飲む

炎症が起こると、痛みの元となる「ブラジキニン」と、痛みを強める「プロスタグランジン」という物質が増えていきます。鎮痛薬は、痛みを強める「プロスタグランジン」の発生をおさえてくれます。
ところが、痛くなった初期の段階で痛みを我慢してしまうと、「プロスタグランジン」が大量発生!その後に鎮痛薬を飲んでも、痛みをおさえる効果が出づらくなるおそれがあるのです。からだのために!という我慢が、からだに負担をかけることにもなりますので、「痛みを感じたら早めに」鎮痛薬を服用することが大切です。

また、服用する時は、なるべく空腹時を避けて、用法・用量や服用間隔を守り、正しく服用してください。

自分に合った鎮痛成分を見つけよう

痛みを鎮める働きをする成分には、いくつかの種類があります。そのうち、どの成分が合うかは、人それぞれ。
ドラッグストアに行くと、様々な鎮痛薬が並んでいますね。実は同じブランドであっても、配合されている鎮痛成分は「アスピリン(アセチルサリチル酸)」「アセトアミノフェン」「イブプロフェン」「ロキソプロフェン」など、商品によって異なることもあります。さらに「胃を守る成分を配合している」「眠くなる成分を含まない」など、商品ごとに特徴も異なります。

鎮痛薬 パッケージを見て鎮痛薬の成分をチェックしてみましょう

今、常備している鎮痛薬があれば、パッケージを見て鎮痛薬の成分をチェックしてみましょう。しっかり痛みのケアができているならいいですが、もし「効いていないかも」と感じたら、まずは次のポイントを確認してみるといいでしょう。

POINT

1 用法・用量は守っている?

からだの中に入った薬は、胃や腸から吸収されて、その後血液中に入ります。薬は、ある一定の血中濃度の状態にある時に、効果を発揮するようにできています。そのため、決められた量より少ないと効き目が感じられず、多すぎると副作用が出たりして危険な場合があります。用法・用量は必ず守って服用してください。

2 服用するタイミングは遅くなかった?

痛みの初期に我慢して「プロスタグランジン」が大量に発生してしまうと、鎮痛薬の効果が出にくくなる場合があります。痛みを感じたら早めに、鎮痛薬を服用すると良いでしょう。

この2つのポイントを守っているのに効き目が不十分な場合は、重大な病気が隠れている可能性や、鎮痛成分が体質に合っていない可能性もあります。早めに医師や薬剤師、登録販売者に相談するといいでしょう。

「バファリン」シリーズの様々な鎮痛薬についてはコチラ

鎮痛薬の副作用って?

薬には、「主作用」と「副作用」があります。「主作用」とは、薬本来の目的の働きのこと。「副作用」は、主作用以外の好ましくない作用のことを言います。
市販薬も主作用だけでなく、副作用を併せ持ちます。また、配合されている成分によって副作用の種類も異なります。どんな副作用が起こり得るかは、製品に入っている「添付文書」で確認しましょう。

鎮痛薬の主な副作用としては、「眠気」や「胃への負担」などがあると言われています。
実際に、鎮痛薬を自分で購入して2,3ヶ月に1回以上の頻度で服用した人に、「痛みを取る以外に感じた症状」を聞いてみたところ2、半数以上の人が「特に症状はなかった」と答えた一方、眠くなった(17.8%)、頭がぼーっとした(13.0%)、胃が痛くなった(10.8%)と答えた人もいました。

  • 2:ライオン調べ、解熱鎮痛薬を自分で購入し、かつ2~3ヵ月に1回以上の頻度で服用している18~69歳男女 1,200名、2020年

この「眠くなった」と答えた213名に、その眠気の困り度を聞いてみました。結果は、以下の通りです。

鎮痛剤の「眠気」のお困り度は?

鎮痛剤の「眠気」のお困り度は?

  • ライオン調べ、解熱鎮痛薬を自分で購入して、かつ2〜3か月に1回以上の頻度で服用している18〜69歳男女のうち、「痛みを取る以外に感じた症状」として「眠くなる」と答えた213名、2020年

この結果から、鎮痛薬服用後に眠くなった人の中で、77%もの人が困っている実態が明らかになりました。
鎮痛薬の中には、痛みをおさえる効果を助ける「アリルイソプロピルアセチル尿素」「ブロモバレリル尿素」などの鎮痛補助成分を含むものがあります。これらの成分は、副作用として眠気を催す場合があるので、眠くなっては困る時には要注意!しっかりパッケージを確認して、「眠くなる成分を配合していない」ものを選びましょう。

また、胃に負担をかけたくない方は、「胃を守る成分を配合した製品」を選んで飲むといいでしょう。胃への負担を軽減するには、空腹時を避けて飲むのもポイントです。

また、鎮痛薬を頻繁に服用しないと頭痛が治らない場合は、早めに医師に相談しましょう。

鎮痛薬についてのよくある「5つの疑問」

最後に、鎮痛薬についてのよくある5つの疑問にお答えします。鎮痛薬を服用する際に参考にしてください。

Q1 鎮痛薬を飲み続けると耐性ができるの?

市販の鎮痛薬は、用法・用量を守って服用すれば、耐性ができることはありません。ただし、月に10日以上服用すると、鎮痛薬がかえって痛みを誘発して薬剤の使用過多による頭痛を引き起こすおそれがあります。用法・用量を必ず守って服用してください。

Q2 水で飲まなければダメ?

鎮痛薬は、またはぬるま湯で服用しましょう。
お茶やコーヒーにはカフェインが含まれるため、薬の成分と重複して効果が強く出たり、副作用が出たりする可能性があります。また、お酒は、薬の吸収や代謝の速度を変えてしまうほか、中枢神経の働きをおさえたりすることから、薬の作用を増強したり、副作用を起こしやすくするおそれがあります。

Q3 様々な種類の鎮痛薬があるけど、どう選べばいいの?

同じブランドのシリーズでも、製品によって鎮痛成分の種類や配合されている有効成分の量が異なります。「速効性がほしい」「胃にやさしいものがいい」「眠くならないものがいい」「カフェインを含まない鎮痛薬がいい」など、用途やニーズに合わせて選びましょう

Q4 筋肉痛の時も、鎮痛薬を飲んでもいい?

筋肉痛の痛みがつらい時は、鎮痛薬を服用するのも1つの方法です。ただし、鎮痛薬は一時的に痛みをおさえてくれますが、筋肉痛の根本解決にはなりません。温める、ストレッチをするなど、血行をよくするケアも合わせて行いましょう。

Q5 鎮痛薬とかぜ薬は、いっしょに飲んでもいい?

鎮痛薬は、ほかの解熱鎮痛薬やかぜ薬、鎮静薬とは併用しないでください。薬の効き目が強まったり、副作用が重くなる可能性があります。

鎮痛薬のよくあるご質問についてはコチラ

この記事を作成・監修した
マイスター

芳賀 理佳

ヘルスケアマイスター

芳賀 理佳

はが りか

くらしを彩る製品の香りの研究・開発、および身体洗浄剤・制汗剤の開発に約25年携わってきました。
快適な毎日が過ごせるよう、からだの健康・美容に役立つ情報をご紹介していきます。

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