手洗いの回数が増えた人必見!「ハンドケア」と「手荒れを防ぐ手の洗い方」
新型コロナウイルス感染症の流行で手を洗う回数が増え、「手荒れ」が気になっている人も多いようです。適切なタイミングで手を洗う、保湿成分配合のハンドソープを選ぶ、すすぎを十分行うなど、「手荒れ」を防ぐ手洗い方法を実践してみませんか。手指が荒れてしまった時は市販の乾燥肌治療薬を使うのも1つのケア方法です。
感染症の流行で、手洗いの回数は増加傾向!
新型コロナウイルス感染症の流行で、手を洗う回数が増えたという人は多いのではないでしょうか。
ライオンの調査では、新型コロナウイルス感染症が流行する前(2019年12月~2020年1月)より、「手洗いの回数が増えた」人は6割でした。
- ライオン調べ、ハンドソープ自選択,自購入(半年以内購入),自使用 20~60代 男女 1000名、2019年12月~2020年1月と2020年2~3月の手洗い回数を比較、2020年3月
「手は洗えば洗うほど良い」と思っている人もいるようですが、「手荒れ」の原因になることもあるので注意が必要です。
手洗いの回数が増えると「手荒れ」の原因になることも
人間のからだには、外部から侵入する細菌などから、からだを守る機能が備わっています。
手のひらなど皮膚の表面には「常在菌」と呼ばれる菌が存在していて、それらの働きによってバイ菌の増殖や侵入を防いでいます。その「常在菌の働き」を、ライオンでは皮膚の「バイ菌バリア」と呼んでいます。この「バイ菌バリア」はとてもデリケートなので、過剰に手洗いをしてしまうと、その機能を低下させてしまい、手荒れや乾燥、感染の原因になってしまうこともあるのです。
手荒れによる洗い残しに注意
さらに、手荒れによって、汚れを洗い残してしまうこともあります。
手荒れしている状態で、手を洗った時の洗い残しの様子を実験で見てみました。
その結果、ささくれなどの手荒れ部分に汚れが入り込んで残っていることがわかりました。正しい手洗いはもちろんのこと、普段から手荒れがない良好な状態に保つことも大切です。
- 実験方法:手荒れした手に、汚れに見立てた蛍光剤入りのローションを塗り、しっかり手洗いを行った後、ブラックライトを照らして汚れ残りを確認。 上記の実験より、手荒れの部分が白く光っていて、汚れが残っていることがわかる。
手荒れを防ぐセルフケア
手荒れが気になっても、感染症や食中毒の予防のために手洗いは欠かせません。衛生を保ちながらも、手荒れがひどくならないようにケアすることが大切です。
そこで、「手洗いのタイミング」「手の洗い方のポイント」「手洗い後のハンドケア」など具体的な対処法をご紹介します。
1.手洗いのタイミング
心配し過ぎて1日中手を洗っていると手荒れにつながります。「適切なタイミング」で手を洗うことを心がけましょう。
<ここだけは外さない! 手洗いのタイミング>
●外出先から帰った時
●咳やくしゃみをしたあと、鼻をかんだあと
●食事やおやつの前後
●調理の前後
●病気の人のケアをした時
●外にある遊具などに触った時
●トイレに行ったあと
●動物に触れたあと
2.手の洗い方のポイント
手荒れを防ぐには「手の洗い方」自体にもポイントがあります。肌のうるおいを守って、バイ菌バリアを壊さない、手洗い方法をご紹介します。
①水の温度に気を付ける
水に比べて温水は手の皮脂が流れやすくなり、手荒れにつながる可能性がありますので、温水ではなく水で洗うことをおすすめします。ただし、寒い時期に冷たい水で洗うと、手洗い時間やすすぎ時間が短くなってしまい、汚れや洗浄成分が手に残ってしまうこともあります。寒い時期は、ぬるま湯で洗うと良いでしょう。
②保湿成分が配合されたハンドソープを使用する
手洗い回数が多くなり手肌の乾燥が気になる人は、保湿成分の配合されたハンドソープがおすすめです。「しっかり殺菌しながらも、手洗い後うるおいがとどまる」ものもあるので、自分に合った商品を選びましょう。
③石けんやハンドソープはしっかり洗い流す
洗浄成分が残っていると肌の刺激になる場合があります。泡が残らないように洗い流しましょう。しっかりすすぐことは、感染症や食中毒の予防にも有効です。
④手洗い後はこすらずに、しっかり水をふき取る
肌に水分が残っていると、乾燥の原因になることもあります。また、手洗い後の手肌は普段よりデリケートな状態なので、タオルに水分を吸わせるようにやさしく押し当て、しっかり水分をふき取りましょう。ゴシゴシこするのはNGです。
3.手洗い後のハンドケア
手を洗ったあとは、その都度ハンドクリームなどを塗って保湿することが理想的です。特に手洗い回数が多く、手荒れが気になる時は、できるだけこまめにケアできるといいですね。
ここでハンドクリームの正しい使い方をご紹介するので、参考にしてください。
ハンドクリームの上手な塗り方
「たくさん使うともったいない!」と、ついつい少量ですませていませんか?量を減らすとうるおい効果が弱くなってしまうため、適量を使うことをおすすめします。使用前に商品説明をよく読んでください。
また、手のひらと手の甲を塗って終わりという人が多いかもしれませんが、手の隅々まで塗り込むことが大切です。忘れがちな「指と指の間」「指先、爪まわり」「手首」もしっかり塗るようにすると良いでしょう。
1.手のひらにハンドクリームを取り、両手でこすりながらクリームを温めるように塗る
2.手の甲をやさしく押さえ、クリームをなじませる
3.指のつけ根から指先まで、両手の指を使って伸ばしていく
4.指先、爪まわりなどは、円を描くように塗る
5.手首に塗る
4.手洗い以外の「水仕事」の工夫
手荒れが気になる時は、手洗いのほかに「水仕事」をする際も気を付ける必要があります。
特に食器洗いは毎日の家事なので手が水に触れる時間をなるべく短くすることが重要です。そこで、炊事用ゴム手袋の使用や、食器用洗剤入りの水に食器をつけておく「ほったらかし洗い」などがおすすめです。
「ほったらかし洗い」とは、食器を水につけて、食器用洗剤を入れて放置するという方法です。すすぐ時も、洗い桶を活用して「ため水すすぎ」にすると、水を効率よく使って時短&節水ができ、手荒れ予防につながりますよ。
手指が荒れてしまった時は市販薬を使用する
手指が荒れてしまった時は、有効成分が配合された市販の乾燥肌治療薬を使用するのも1つのケア方法です。手荒れと言っても症状は様々なので、ご自身の症状に合った市販の乾燥肌治療薬を選ぶと良いでしょう。また、使用する時は、用法・用量を守りましょう。
ハンドクリームは日常的に、手全体に使うものですが、市販の乾燥肌治療薬は症状のある時に、患部にのみ使用します。
手荒れを放置して水仕事などを続けると、症状がさらに悪化することがありますので、乾燥肌治療薬で早めにケアすることをおすすめします。
生活様式が変わった今、以前より手荒れしやすい環境に変化していますが、手指の衛生を保ちながらも「手荒れを起こさない工夫」も取り入れて、手肌をいたわってくださいね。
この記事を作成・監修した
マイスター
衛生マイスター
浅野 ほたか
あさの ほたか
界面活性剤の基礎研究14年、身体洗浄・消毒(手、身体、毛髪)や台所用洗剤、調理分野の製品開発17年と、およそ30年間研究に携わってきました。
これまでの経験を活かし、生活における様々なシーンでの衛生に関わる情報をわかりやすく発信していきます。
ヘルスケアマイスター
芳賀 理佳
はが りか
くらしを彩る製品の香りの研究・開発、および身体洗浄剤・制汗剤の開発に約25年携わってきました。
快適な毎日が過ごせるよう、からだの健康・美容に役立つ情報をご紹介していきます。
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