髪の毛を静電気や乾燥から守る対策〜美しさをキープするためのヘアケア〜

髪の毛を静電気や乾燥から守る対策〜美しさをキープするためのヘアケア〜

冬から春にかけては、髪も乾燥する季節です。そして、髪が乾燥すると、髪パサつきだけでなく、静電気も気になりますよね。静電気が起きると、髪が広がりやすくなり、花粉も吸い寄せてしまうことがわかりました。「パサつき」や「枝毛・切れ毛」などのダメージを与える乾燥や静電気から、髪を守るための3つのポイントをご紹介します。

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髪に静電気が起こると、花粉を吸い寄せてしまう⁉

「乾燥」が気になる季節は、髪のパサつきだけでなく、静電気も気になりますね。まずは、こちらの動画をごらんください。

<実験の様子>
以下の動画は、このように実験を行い撮影しました。

花粉を吸い寄せる髪の静電気
  • 実験方法:クリーンルームの中でポリエチレンブラシでとかした髪をつるし、約40cm離れた場所から擬似花粉(石松子)耳かき1杯分を少しずつ飛散させた。微粒子可視化システム(新日本空調㈱製)にて撮影。[測定条件:温度25℃、湿度35%RH]

この動画は、「乾燥している髪」「うるおっている髪」をそれぞれブラシでとかして、その近くで擬似花粉(石松子)を飛散させた様子を撮影したものです。

乾燥している髪をブラシでとかすと静電気が発生しやすく、かなり髪が広がりました。近くで擬似花粉を飛散させると、静電気により髪に吸い寄せられていきました。
一方、うるおっている髪の場合には静電気の発生が抑えられ、髪の広がりも少なく、擬似花粉を飛散させても髪への吸い寄せがほとんどありませんでした。

※ヒカゲノカズラの胞子:花粉の代替物として実験に用いられる

髪が乾燥していると、静電気が起きて広がりやすくなるだけでなく、花粉まで吸い寄せてしまうなんて、驚いてしまいますね。すでにダメージを抱えている髪なら、なおさら乾燥対策は重要。
「乾燥の季節だから仕方ない」とほうっておかないで、髪にうるおいを与えるケアを心がけましょう。

乾燥する季節は念入りな「ヘアケア」を!

髪が乾燥すると、パサついて広がったり、表面のキューティクルがはがれ、切れ毛や枝毛などのダメージにつながりやすくなります。今回は、髪を守り、美しさをキープするために効果的な「ヘアケア」をご紹介します。

POINT

髪を守るヘアケアの「3つのポイント」

以下の「3つのポイント」に気を付けて、念入りなヘアケアを心がけましょう。

1.髪に「うるおい」を与える

髪に「うるおい」を与える

外気の乾燥が気になってきたら、トリートメントの回数を増やしたり、髪に水分を補給するヘアウォーターを使用したりして、髪に「うるおい」を与えましょう。髪がすでにパサついているようであれば、洗い流さないタイプのトリートメントがおすすめです。

傷みやすい毛先には、よりていねいにつけておきましょう。日常の乾燥対策として、加湿器を活用するのも効果的です。

2.ブラッシング時の「静電気発生」を防ぐ

ブラッシング時の「静電気発生」を防ぐ

乾燥する季節はブラッシングによる静電気が起きやすいので、特に注意が必要です。静電気は髪をもつれさせ、キューティクルを傷めます。

ブラッシング時は、静電気が起こらないように、豚毛など天然毛のブラシや静電気防止加工を施したブラシを使い、あらかじめ、くし通りを滑らかにするヘアウォーターやヘアメイク剤を使いましょう。髪とブラシの摩擦を少なくし、静電気の発生を防ぎます。

3.雪山の「紫外線」にも注意

雪山でウィンタースポーツを楽しむ際は、「紫外線」にもご注意ください。強い紫外線は、髪の強度を保つ構造(シスチン結合)を切断し、その結果、キューティクルがはがれやすくなります。ゲレンデでは帽子をかぶり、思い切り遊んだあとは忘れずにトリートメントしましょう。

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「髪の静電気」はどうして起こるの?

髪が「帯電」すると静電気が発生

静電気はモノとモノがこすれる時に発生します。
髪と衣類のこすれやブラッシングによって、片方が+(プラス)、もう片方が-(マイナス)の電荷を帯びることがあります。これを「帯電」するといい、帯電した髪同士は互いに反発して広がりやすくなります。

こちらは「帯電列表」といって、モノの種類ごとにプラス、マイナスのどちらの電荷を帯びやすいかを順番に並べた表です。

<帯電列>

参考:日本化学繊維協会編、化学繊維の実際知識、東洋経済新報社(1986)   J.W.Ballou: Textile Reseach J .,24,146(1954)

静電気が特に発生しやすいのは、帯電列の位置が離れたもの同士がこすれたときです。

ポリエチレン製のブラシで髪をとかすと静電気で髪が広がったり、バチッと感じた経験がある方もいらっしゃるかもしれませんが、上記の表でわかるように、「ポリエチレン」と「人間の毛髪」は帯電列の位置が離れていて、静電気が発生しやすい組み合わせだからなんですね。

「うるおい」が静電気の発生をおさえる

静電気は水分(湿気)を通して逃げる性質があるので、湿度の高い夏や梅雨時には起こりにくいのですが、空気が乾燥し湿度が下がる冬には、静電気が逃げ場を失い、髪にたまってしまいます。
また、髪自体の乾燥が摩擦を発生しやすくするので、乾燥する季節には、髪にも「うるおい」を与えることが、静電気の発生をおさえるポイントです。

この記事を作成・監修した
マイスター

芳賀 理佳

ヘルスケアマイスター

芳賀 理佳

はが りか

くらしを彩る製品の香りの研究・開発、および身体洗浄剤・制汗剤の開発に約25年携わってきました。
快適な毎日が過ごせるよう、からだの健康・美容に役立つ情報をご紹介していきます。

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