冷凍した食品を電子レンジで上手に「解凍」する方法

冷凍した食品を電子レンジで上手に「解凍」する方法

冷凍した肉や魚をすぐ調理したいとき、「電子レンジ解凍」はとても便利。ただし、解凍ムラを起こしやすいので気をつけて。肉や魚はカチカチに凍った状態で、ラップを外したらクッキングペーパーを敷いた器にのせて「解凍ボタン」を押すのがコツ。お刺身は、中心が凍った「半解凍」のほうがサクッと切れるのでおすすめです。

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こんな時に便利な電子レンジでの解凍

電子レンジ解凍は、特に肉や魚、また、調理済の食材を解凍するのに向いています。
冷蔵庫解凍や室温解凍は時間がかかりますが、電子レンジ解凍ならあっと言う間にできます。

急いでいる時に便利!

電子レンジ解凍は、とにかく時間のない時に便利。冷蔵庫解凍なら半日ぐらいかかる食品もあっと言う間に解凍できます。

調理済食材はあたためまでできる

調理済の食品であれば、解凍からあたためまで一気にできます。鍋も使わず、洗いものも少なくてすみます。

食材をおいしく解凍するために

電子レンジの解凍には4つのポイントがあります。食材をおいしくいただくために下記のことに気をつけましょう。

POINT

電子レンジ解凍のポイント

ポイント1 冷凍庫から出してすぐに「カチカチ」に凍った状態で解凍する

電子レンジは、食品の水分子を振動させその摩擦熱で加熱するので、食品のまわりが少しでも溶け始めているとその水分に反応し、解凍ムラを起こしてしまいます。「カチカチ」に凍った状態で、電子レンジ解凍します。

ポイント2 「解凍ボタン」「手動ボタン(レンジ弱加熱)」を使い分ける

肉や魚を調理するために全解凍する場合は「解凍ボタン」を使います。
調理済の食品や、分量が少ないものの解凍、溶けかけている食品、または、切りやすいように半解凍する場合は、100W~200Wのレンジ弱加熱で、短めの時間に設定し加熱すると上手に解凍できます。

ポイント3 肉や魚はラップを外してクッキングペーパーを活用しよう

肉や魚を解凍する時は、発泡スチロール製トレイにのったものは、ラップを外しそのまま解凍します。
ラップで包んで冷凍したものは、ラップを外し、クッキングペーパーを敷いた器にのせ解凍します。
電子レンジは、食品の水分子を振動させその摩擦熱で加熱するので、解凍時にでた余分なドリップを吸いとることで、溶け出したドリップの加熱による加熱ムラがなくなり、おいしく仕上がります。

ポイント4 お刺身や切ってから調理したいものは「半解凍」が便利

「半解凍」とは、完全に解凍するのではなく、中心部分だけ凍っているような状態です。
「半解凍」状態で切るとサクッと切れるので、扱いやすくなります。また、肉や魚などは全解凍してしまうとうまみ成分がドリップとして外に出てしまいます。「半解凍ボタン」または、100W~200Wのレンジ弱加熱で、短めの時間に設定し加熱すると上手に半解凍できます。

〇肉や魚介類の冷凍と解凍の基本は、こちら

電子レンジでの「肉類」の解凍方法

全解凍にするか、半解凍にするかは、料理によって異なります。加熱をするものや、火が入りにくいものは全解凍、生の状態で包丁を入れる場合は、半解凍にしてください。

1.かたまりの肉、厚切りの肉

クッキングペーパーにのせ、解凍します。解凍の途中で、上下を返すと解凍ムラができにくくなります。

<加熱時間の目安>
100gで約2分(レンジ弱150W)または、解凍ボタンを使用します。

2.薄切り肉

クッキングペーパーにのせて、そのまま半解凍にします。

<加熱時間の目安>
100gで約1分(レンジ弱150W)または、解凍ボタンを使用します。

〇肉類の冷凍保存の方法は、こちら

電子レンジでの「魚介類」の解凍方法

全解凍にするか、半解凍にするかは、料理によって異なります。加熱をするものは全解凍、生の状態で包丁を入れる場合は、半解凍にしてください。

1.刺し身(さく)

クッキングペーパーで刺し身を包んで加熱し、半解凍にします。わずかに凍っている状態で切りましょう。食卓で食べごろになります。

<加熱時間の目安>
100gで約1分(レンジ弱150W)、または解凍ボタンを使用します。

2.切り身魚

クッキングペーパーで切り身魚を包んで加熱し、解凍にします。
身割れしやすいやわらかい魚は、半解凍で調理すれば身が締まり身割れを防ぐことができます。

<加熱時間の目安>
100gで約1分(レンジ弱150W)、または解凍ボタンを使用します。

3.エビ

ペーパータオルの上に重ならないように並べて、そのまま加熱し半解凍にします。

<加熱時間の目安>
100gで1分(レンジ弱150W)、または解凍ボタンを使用します。

〇魚介類の冷凍保存の方法はこちら

電子レンジでの「野菜」の解凍方法

「野菜」の場合は、基本的にはゆでるなどの下ごしらえをしてから冷凍するものがほとんどです。解凍のしかたは、野菜の種類や下ごしらえのしかたによって、電子レンジで半解凍する、凍ったまま調理するなど様々です。

〇野菜の冷蔵・冷凍保存の方法は、こちら

電子レンジでの「冷凍ご飯」の解凍方法

ラップをしたままの状態で加熱し、あたためます。

<加熱時間の目安>
1膳分(約150g)で2分~2分30秒(500W)、または1分50秒~2分(600W)

電子レンジでの「煮物、カレー・シチュー」の解凍方法

冷凍保存バッグなどを使って冷凍保存したものは、耐熱ボウルなどに移し替え、加熱時間を短めにし、様子を見ながら少しずつ解凍してください。調理済食材を解凍する時は、解凍ムラができやすいので、途中でかき混ぜるなどすると均一に解凍することができます。

解凍上手は冷凍上手!小分けが便利!

上手な解凍のためには、冷凍する時にひと工夫しましょう。「ラップ」や「クッキングシート」「ジッパー付き保存バック」などを使い、小分けにしたり、薄く広げて解凍しやすくしたりします。また、食材の間にクッキングシートをはさめば、解凍の時に必要な分だけ1枚ずつはがせます。

また、「ご飯の冷凍」は、1膳ずつ小分けにしてラップで薄く平らに包んで冷凍すると、あたためる時に熱が通りやすく便利です。

一度解凍したものは傷みやすくなるので、使い切れる量に分けて、冷凍・解凍しましょう。

食材別「冷凍・解凍」の方法

肉や魚介類の冷凍と解凍の基本は、こちら
肉類の冷凍保存の方法は、こちら
魚介類の冷凍保存の方法はこちら
野菜の冷蔵&冷凍保存の方法は、こちら

この記事を作成・監修した
マイスター

杉本 美穂

リビングケアマイスター

杉本 美穂

すぎもと みほ

家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。

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