冷凍と解凍の基本〜食材を上手に冷凍保存するコツと、解凍方法の使い分け〜
おいしく冷凍保存するには、新鮮なうちに「小分け」して「急速冷凍」するのがルールです。その際、余分な水分を取り、空気を抜くのが鮮度を保つコツ。また、冷凍庫にしまう際は、「冷凍した日を明記」しておくと便利です。解凍する際は食材に合わせ、「冷蔵庫解凍」「流水解凍」「電子レンジ解凍」など適した方法を選んで。
いつもの「冷凍」「解凍」を見直す
食材をまとめ買いしたとき、使いきれずに余ってしまったときなど、食材の保存に欠かせない「冷凍と解凍」には、ちょっとしたルールや、おいしく冷凍するためのポイント、食材に適した解凍方法があることをご存知ですか? おいしく食べるための「冷凍」「解凍」の基本をご紹介します。
「冷凍保存」のメリットを知る!
普段、皆さんが何気なく行っている「冷凍保存」には、様々なメリットがあります。まずは、冷凍保存の良いところを見直して、有効活用しましょう。
メリット1. 食材をムダなく使いきれる
生のままでは保存期間が短い食品(特に肉や魚など)を冷凍保存することによって、保存期間を延長でき、食材をムダなく使いきることができます。
メリット2. 調理時間を短縮できる
下ごしらえをして冷凍保存しておけば、調理の手間を大幅に減らせます。また、調理したおかずを冷凍しておくと、忙しい時に温めるだけで食べられます。
メリット3. 経済的
安い時にまとめ買いをして冷凍しておけば、節約になり経済的です。
冷凍保存の基本「6つのルール」を確認!
上手に冷凍保存するための「6つのルール」を、しっかりおさえておきましょう。
ルール1. 新鮮なうちに冷凍する
「残ったから」「そろそろ傷みそうだから」という理由で冷凍しがちですが、新鮮なものを冷凍した方がおいしく食べられます。冷凍する分をあらかじめ取り分けておくなど、おいしさのために「ポジティブな冷凍保存」をしましょう。
ルール2. 小分けにして冷凍する
使う時のことを考えて、1回に使う分量に分けて冷凍しましょう。冷凍時間も解凍時間も短くすることができます。
ルール3. 余分な水分を取る
冷凍した時に「霜」がついてしまうのは、余分な水分がついているためです。「霜」がついていると解凍する時に、味が落ちる原因にもなります。クッキングペーパーなどでしっかり水分を取りましょう。
ルール4. 空気を抜いて冷凍する
食材は空気に触れると酸化し、傷みやすくなるので、できるだけ密閉することが大切です。ラップやジッパー付き保存バッグを使い、密閉して保存しましょう。その際、空気をしっかり抜いておくと冷気が早く伝わり、冷凍時間が短縮できます。
ルール5. 冷凍した日を明記する
冷凍することで保存期間が延びても、おいしく食べられる期間には限度があります。冷凍した日を明記して、いつ冷凍したかわかるようにしておきましょう。
ルール6. 急速冷凍する
冷凍に時間がかかると細胞が壊れて傷みやすくなり、解凍時にドリップ(解凍時に出る水分で、うまみや栄養分も含んでいる)が出やすく、おいしさが損なわれます。冷凍の温度設定を下げ、冷凍室に入れる時に金属製のトレイなどにのせると、温度の伝わり方が早くなりすばやく冷凍できます。
おいしく保存するための「冷凍前のひと手間」
ちょっとした「冷凍前のひと手間」で、食材の保存状態が良くなります。
1.「下処理」をしてから冷凍する…魚
「丸ごとの魚」は「内臓(わた)」や「えら」から傷みが進むといわれています。内臓やえらを取る「下処理」をして、よく洗い、クッキングペーパーで水気をふき取ってから保存しましょう。また、イカやエビも「下処理」をしてから冷凍します。
2.「切ってから」冷凍する…魚、肉、野菜
解凍時の調理方法に合わせて「切ってから」冷凍すると、すぐ使えるので時短にもなります。
3. 冷凍する前に「火を通す」…肉、野菜
生のままでは冷凍保存できない野菜(ほうれん草など)も、茹でるなど「火を通す」ことによって、冷凍できるようになります。また、じゃがいもはそのまま冷凍すると食感が変わってしまいますが、茹でてつぶしておけば冷凍保存ができます。ひき肉は、そぼろにしてから冷凍すれば、保存期間が長くなります。
基本の「解凍」方法
冷凍した食材の味や栄養を損なわず、衛生的に「解凍」するにはいくつかの方法があります。食材の種類によって、適切な解凍方法を選びましょう。
1. 室温解凍…「そのまま食べたいものに」
キッチンの風通しの良いところに置くだけの、簡単な解凍方法です。「加熱した食材」「ソース」「タレ」「野菜」などに適しています。但し、暑い時期は食材が傷んでしまうため、冷蔵庫解凍にしましょう。
2. 冷蔵庫解凍…「鮮度や風味を落としたくないものに」
冷蔵庫内で時間をかけて解凍する方法で、「肉」「魚介類」の解凍に適しています。低温でゆっくり解凍することで、うまみや栄養分が含まれている「ドリップ」の出る量を少なくし、風味が落ちるのを防ぎます。
3. 流水解凍…「急いでいる時、大量に解凍したい時に」
ジッパー付き保存バッグのまま流水にさらし、解凍する方法です。食材に直接水が触れると、風味や栄養を損なうことがあるので、注意しましょう。
4. 電子レンジ解凍…「急いでいる時、温めまでしたい時に」
「ご飯」「スープ」など調理済みのものに適しています。生ものの場合は、加熱ムラができないように、解凍機能を使って短めに時間を設定し、様子を見ながら解凍しましょう。
5. 凍ったまま調理する…「すぐに使いたい時に」
料理によっては、凍ったままで調理をすることができます。特に、「野菜」を汁ものや炒めものなどの加熱調理に使う時におすすめです。また、貝類や干物も凍ったまま調理ができます。
この記事を作成・監修した
マイスター
リビングケアマイスター
杉本 美穂
すぎもと みほ
家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。
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