「肉」の冷凍保存・冷蔵保存のポイント!種類別の正しい保存方法

「肉」の冷凍保存・冷蔵保存のポイント!種類別の正しい保存方法

肉をまとめ買いをしたときは、冷蔵・冷凍保存が欠かせませんね。おいしさをキープするには、冷蔵庫に入れる前のひと手間が大切。新鮮なうちに空気に触れないよう密閉する、下味をつけるなどさまざまな工夫で鮮度を保ちやすくなります。また、小分けにして保存すると、解凍時間や調理時間の短縮にもつながりますよ。

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覚えておきたい肉の「冷蔵保存の期間」

まとめ買いをした時や、調理時間の短縮のために覚えておきたい「肉の正しい保存方法」。新鮮さと味を保つため、購入時は鮮度の高いものを選び、購入後はすぐに「冷蔵保存」しましょう。まずは、肉をおいしくたべるための、「冷蔵保存の期間」についてご紹介します。「鶏肉→豚肉→牛肉」の順に保存期間が短いので、覚えておきましょう。また、すぐに食べない分は、購入後に「冷凍保存」をしましょう。

<覚えておきたい肉の冷蔵保存期間>

参考:公益財団法人日本食肉消費総合センター 「お肉の上手な保存と下ごしらえ とっておきテクニック」

空気に触れて酸化しないように保存する

肉は空気に触れると酸化し、傷みやすくなります。間違った方法で保存してしまうと、せっかくの肉も台無しです。「冷蔵保存」のポイントをきちんと確認しましょう。

空気に触れて酸化しないように保存する

POINT

肉の「冷蔵保存」のポイント

1.冷蔵庫の特定低温室(チルド室・パーシャル室など)で保存する

チルド室、パーシャル室などの名前がついている特定低温室は、冷蔵室と比べ低い温度設定になっているので、冷蔵室よりも食材の鮮度を長く保てます。そのような機能がついている冷蔵庫では、そこで保存します。

冷蔵庫の特定低温室(チルド室・パーシャル室など)で保存する

※写真は、チルド室の一例

2.水気をふき取る

冷蔵する際、肉からドリップと呼ばれる余分な水気が出るので、クッキングペーパーでふき取りましょう。こうすることで、臭みも取れます。

3.密閉する

肉は油脂を多く含む食材です。油脂は空気に触れると酸化し、傷みやすくなります。ラップをしてからジッパー付き保存バッグに入れ、空気に触れないようにしましょう。

4.下ごしらえする

味噌や醤油で「下味をつける」、茹でたり酒蒸しにしたり「加熱する」、またはワインに漬けておくなど、「下ごしらえ」をしましょう。保存性が高まり、調理もしやすくなります。

ちょっとしたひと手間で肉の鮮度を保つ

冷凍庫に入れる前のちょっとしたひと手間で、肉の鮮度を保つ「冷凍保存」のポイントをご紹介します。

POINT

肉の「冷凍保存」のポイント

1.新鮮なものを冷凍する

肉は必ず新鮮なうちに冷凍しましょう。鮮度の落ちた肉を冷凍、解凍してもおいしくありません。

2.小分けにして冷凍する

調理する時のことを考えて、1回に使う分量に分けて冷凍しましょう。冷凍時間も解凍時間も短くすることができます。

3.急速冷凍する

冷凍に時間がかかると細胞が壊れて傷みやすくなり、解凍する時にうまみや栄養分を含んだドリップが出やすく、おいしさが損なわれます。冷凍の温度設定を下げ、食材を金属製のトレイなどにのせて温度の伝わり方を早くすれば、急速冷凍することができます。

4.密閉する

肉に含まれる油脂は空気に触れると酸化し、傷みやすくなります。ラップで包んでからジッパー付き保存バッグに入れ、空気に触れないように密閉して冷凍保存しましょう。

5.下ごしらえする

「下味をつける」、「加熱する」など「下ごしらえ」をしてから冷凍すると、肉の保存性が高まり、調理もしやすくなります。

「肉の種類別」の保存方法

肉の種類によって、保存方法は少しずつ異なります。「肉の種類別」にマスターしておきましょう。

1.ひき肉(牛・豚・鶏・合いびき肉)

<冷蔵>
パックのまま、またはパックから出してラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れ、保存します。
・保存期間の目安…その日のうちに食べきる

<冷凍>
ジッパー付き保存バッグに薄く平らに入れ、菜箸などで使いやすい分量のところに筋をつけて、冷凍します。または、そぼろ状に加熱してからラップで包み、ジッパー付きバッグ入れて冷凍しましょう。

ひき肉 パックのまま、またはパックから出してラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れ、保存 冷蔵

ひき肉 ジッパー付き保存バッグに薄く平らに入れ、菜箸などで使いやすい分量のところに筋をつけて、冷凍

・保存期間の目安…生のまま冷凍した場合2~3週間、加熱してから冷凍した場合3~4週間
・解凍方法…1回分を取り出し、ラップに包んで冷蔵庫解凍か電子レンジで解凍

2.薄切り肉(牛・豚)、厚切り肉(牛・豚)、ステーキ肉

<冷蔵>
パックから出して、クッキングペーパーで肉の表面の水気をふきましょう。「薄切り肉」は使いやすい分量を、「厚切り肉やステーキ肉」は1枚ずつ空気に触れないようにラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れ保存します。

・保存期間の目安…豚肉2日、牛肉3~4日

<冷凍>
パックから出して、クッキングペーパーで肉の表面の水気をふきます。「薄切り肉」は重ならないように広げ1回に使う分量を、「厚切り肉やステーキ肉」は筋切りなどの下処理後、1枚ずつラップで包みます。ジッパー付き保存バッグに入れ密閉して、金属製のトレイにのせて急速冷凍します。下味をつけた場合も同様の方法で行います。

肉 保存 筋切りなどの下処理後、1枚ずつラップで包みます。ジッパー付き保存バッグに入れ密閉

肉 保存 筋切りなどの下処理後、1枚ずつラップで包みます。ジッパー付き保存バッグに入れ密閉

・保存期間の目安…生のまま冷凍した場合、下味をつけてから冷凍した場合ともに2~3週間
・解凍方法…冷蔵庫解凍

3.かたまり肉(牛・豚)

<冷蔵>
パックから出して、クッキングペーパーで肉の表面の水気をふきましょう。ラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れできるだけ空気にふれないようにして保存します。
・保存期間の目安…豚肉2~3日、牛肉4~5日

<冷凍>
かたまりのままでは解凍がむずかしいため、調理に使う量に切り分けてからラップで包みます。また、下茹でした場合は茹でてから切り分け、ラップで包みます。ジッパー付き保存バッグに入れ密閉し、金属製のトレイにのせて急速冷凍して保存します。

かたまり肉 保存

かたまり肉 保存

・保存期間の目安…生のまま冷凍した場合2~3週間、茹でてから冷凍した場合3~4週間
・解凍方法…冷蔵庫解凍

4.鷄もも肉、鷄むね肉

<冷蔵>
パックから出して、クッキングペーパーで肉の表面の水気をふきましょう。空気にふれないようにラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れ、保存します。
・保存期間の目安…1~2日

<冷凍>
1枚、または使いやすい大きさに切り分け、クッキングペーパーで肉の表面の水気をふきます。ラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れ密閉して、トレイにのせて急速冷凍して保存します。また、生のまま下味をつける、茹でる、酒蒸しにするなど加熱してから冷凍すると、保存期間が長くなります。

鷄もも肉 鷄むね肉 保存

・保存期間の目安…生のまま冷凍した場合2~3週間、下味をつけたり加熱してから冷凍した場合3~4週間
・解凍方法…冷蔵庫解凍

5.鷄ささみ

<冷蔵>
パックから出して肉の表面の水気をふき、ラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れて保存しましょう。ささみは傷みやすいので、早く食べましょう。
・保存期間の目安…1日

<冷凍>
筋を取ったあと、観音開きにして厚みを均一にします。肉の表面の水気をふき、1本ずつラップで包みます。ジッパー付き保存バッグに入れ密閉して、金属製のトレイにのせ急速冷凍して保存します。茹でる、または酒蒸しにしたあと、裂いて冷凍すると保存期間が長くなります。

鷄ささみ 保存

鷄ささみ 保存

鷄ささみ 保存

鷄ささみ 保存

・保存期間の目安…生のまま冷凍した場合2~3週間、下味をつけたり加熱してから冷凍した場合3~4週間
・解凍方法…冷蔵庫解凍

冷凍・冷蔵保存する際に、下味をつけて〝仕込み保存“しておくと、忙しくて時間がない日にも、そのままチンするだけで料理が作れます。

「肉加工品」の保存方法

ベーコンやハム、ソーセージなどの「肉加工品」も、短期間で使いきれない分は冷凍保存しておくと便利です。

ハム、ベーコン、ソーセージ

<冷蔵>
「ハム」「ベーコン」「ソーセージ」は未開封のものは、パッケージにある賞味期限内を目安にして。開封したものは、ラップで包みジッパー付き保存バッグに入れて保存しましょう。
・保存期間の目安…未開封の場合 パッケージ表示にある賞味期限内。開封後はできるだけ早く食べきる

<冷凍>
「ハム」「ベーコン」は1回で使う分量ずつラップで包み、ジッパー付き保存バッグに入れて冷凍しましょう。「ソーセージ」は加熱時に皮がはじけないよう、切り込みを入れてから水分をふき、ジッパー付き保存バッグに入れて冷凍保存します。

ハム、ベーコン、ソーセージ 保存

・保存期間の目安…3~4週間
・解凍方法…冷蔵庫解凍

この記事を作成・監修した
マイスター

杉本 美穂

リビングケアマイスター

杉本 美穂

すぎもと みほ

家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。

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