冷蔵庫を整理整頓!冷蔵庫の上手な入れ方や収納アイディアをご紹介
食品を「冷やして保存」する目的は、「食品の衛生性」を保つことと、野菜や果物の「老化を遅らせる」こと。冷蔵庫の各エリアの温度は、保存する食材に適した温度に設定されているので、有効に使って。より良く保存するには、食材を詰め込み過ぎないなどの「すっきり収納」と「庫内の温度を上げない」ことが大事です。
「冷蔵」のポイント
最近では、多機能な冷蔵庫が次々と登場しています。冷蔵庫の機能を把握して正しい使い方をすれば、食材のおいしさをそのまま保てるようになります。また、食材によって、最適な冷蔵方法が違いますので、各ポイントをおさえておきましょう。
「冷蔵」のポイント
1.食材によって区別する
冷蔵庫に入れて保存するもの、また入れなくてよいものを区別しましょう。
2.冷蔵庫を上手に活用
冷蔵庫に無理に詰め込むことはせず、庫内の温度の特徴を知り、食材を適したエリアに収納しましょう。
冷やして保存することの「目的」
そもそも、なぜ食品を「冷やして保存」する必要があるのでしょうか?それには、以下のような目的があります。
1.菌の増殖を抑え「食品の衛生性」を保つ
冷やして保存することの第一の目的は「食品の衛生性」を保つことです。肉、魚、野菜などほとんどの生鮮食品には、菌がついています。菌の多くは、10℃以下(冷蔵庫は0~10℃)では増殖が遅くなり、-15℃以下(冷凍庫は-18℃以下)では増殖がほぼ停止します。食材が日持ちするのは、冷蔵、冷凍することで菌の増殖をおさえているからです。しかし、菌が死ぬわけではありません。冷蔵や冷凍の必要な食品は、持ち帰ったらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れ、早めに使いきるようにしましょう。
2.野菜や果物の「老化」を遅らせる
野菜や果物は、収穫後から熟成や「老化※」がはじまり、その過程で「エチレンガス」が発生します。このエチレンガスにより、まわりのほかの野菜や果実までも老化が進むことが知られています。冷蔵保存することで熟成や老化を遅らさせることができるので、エチレンガスの発生もおさえることができます(特にトマトやリンゴなどはエチレンガスの発生が多いとされています)。
- ※老化:味が落ちたり、熟して段々と腐ったりしていくこと
「冷蔵」が必要な食材・「冷蔵」しなくていい食材
「肉類、魚介類(加工品を含む)」は「冷蔵」が基本です。また「野菜・果物」は冷蔵した方がいいものとしない方がいいもの、また低温(0~4℃)に弱いものなどがあります。低温で保存すると褐変(色が褐色に変わる)、ピッティング(クレーター状の陥没)、追熟(正常でない熟し方)などの「低温障害」を起こすものがありますので、注意が必要です。
「冷蔵庫」の上手な使い方
最近では、多機能・多ドアの「冷蔵庫」が増えています。冷蔵庫内の各エリアの温度は、保存する食材に適した温度に設定されていますので、これを有効に使いましょう。
冷蔵のコツ「すっきりした収納」編
食材の良い保存状態を保つためには、「すっきりした収納」を心がけましょう。
1.食材を詰め込みすぎない
食材を詰め込みすぎると、冷蔵庫内の冷気の流れが悪くなり均一に冷えません。ある程度スペースをつくって収納しましょう。収納量の目安は庫内スペースの60~70%程度です。
2.食材の定位置を決める
冷蔵庫内の食材の定位置を決めておくと探しやすく、扉の開閉時間が短くなり、食材の日持ちや、電気代の節約にもつながります。
3.取り出しやすいように入れる
細かい物はプラスチックのトレイなどを使ってまとめて収納すると、トレイごと引き出せるので、奥の方の物も、サッと取り出せます。
4.保存容器やジッパー付き保存バッグを使う
保存容器やジッパーつき保存バッグに入れて保存すると、冷蔵庫や冷凍庫内で積み重ねるなど、スッキリ収納できます。
5.在庫リストを貼る
冷蔵庫のドアなどに、中身の在庫リストを貼っておくと便利です。買った日付や賞味期限も書いておくと忘れることがなく、食材のムダが省けます。
冷蔵のコツ「庫内の温度を上げない」編
「庫内の温度をあげない」ことが、食品をより良く保存するための条件の1つです。
1.温度の高い食材を入れない
調理した食材を入れる場合は、20℃程度まで冷ましてから冷蔵庫に入れます。熱いまま入れてしまうと庫内の温度が上がり、ほかの食材のいたみを早めます。
2.扉を開けたままにしない
特に夏場などキッチンの温度が高い時に、扉を開けたままにしておくと、すぐに庫内の温度が上がってしまいます。サッと取り出し、すばやい扉の開け閉めを心がけましょう。
この記事を作成・監修した
マイスター
リビングケアマイスター
杉本 美穂
すぎもと みほ
家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。
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