【自由研究ノート付き】おうちでできるSDGs!親子で実験にトライしよう

【自由研究ノート付き】おうちでできるSDGs!親子で実験にトライしよう

「SDGs」は、小学生にとっても関心の高いテーマの1つ。お子さんの「みんなが安心して、地球で暮らし続けられるために、何かできることをしたい」という気持ちを後押しするためにも、SDGsをテーマにした自由研究に取り組んでみませんか。プリントして書き込めばそのまま提出できる「自由研究ノート」付き。家族で話し合い、毎日の暮らしの中でできることを探していきましょう。

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SDGs(エスディージーズ)ってなに?

SDGsとは「持続可能な開発目標」のことで、英語のSustainable Development Goalsの略です。「持続可能」とは、「これから先もずっと続いていくことができる」という意味。人間やほかの生き物たちがずっと地球上で暮らしていけるような世界をつくるために、2030年までに達成を目指す17の目標が掲げられています。
学校の授業でも「SDGs」や「サステナブルな社会」について考えたり、テレビや新聞、インターネットのニュースでも耳にしたりすることが増えているかもしれませんね。

世界で達成すべき目標と聞くと、なんだか自分たちとは関わりが薄い大きな問題のように思えるかもしれませんが、SDGsはこれからの地球を生きる私たちみんなの共通の問題です。
まずはどんな目標があるのかを知って、友達や家族と話し合うことがとても大切!そして一人ひとり毎日の中でできることを見つけ、生活していくことが、SDGsを達成するための大きな力になります。

夏休みの機会に、おうちでできるSDGsを探し、生活の中の小さな心がけでどれだけ効果があげられるかを実験してみませんか?
ダウンロードできる「夏休み自由研究テキスト&ノート」は、お子さんにもわかりやすいテキスト編とノート編に分かれてます。テキスト編は、自由研究の内容や記載例が書かれています。ノート編は、目標や実験の結果、考察などを書き込み、そのまま学校に提出できます。

夏休み自由研究テキスト&ノート PDFダウンロードはこちら

テキスト編
ノート編:フードロスを減らそう
ノート編:水の使用量を減らそう

SDGsの目標達成のためにできることは何だろう?

17の目標をもう一度じっくり確認して、自分の身の回りで取り組めることは何かを考えてみます。そして、その目標に近づくためにどんな行動をしたらいいか、イメージをふくらませてみましょう。

食品廃棄物であふれるゴミ箱(ミニチュア写真)

たとえば、食べ残しや食材のムダである「フードロス」を減らすことは、SDGsに貢献することにもつながります。
世界には、食べ物が足りない生活をしている人がたくさんいます。その一方で、日本をはじめとした先進国では、まだ食べられる食べ物がたくさん捨てられていますね。

食べ物を大切にするために、捨てることなく食べ切ることはすぐにでもできることですよね。また、ゴミが減ることで、ゴミの処理に必要なエネルギーを節約し、二酸化炭素(CO2)の排出量も削減できるかもしれません。

そう考えると、食べ残しを減らすことは、SDGsの目標の2番「飢餓をゼロに」、13番「気候変動に具体的な対策を」につながるとも考えられます。さらに、必要な分量の食材を買ってムダなく使い切ることは、12番の「つくる責任、つかう責任」にも関わるともいえるでしょう。

飢餓をゼロに

気候変動に具体的な対策を

ほかにも、「節水」「プラスチックごみの削減」など、身の回りで今すぐにできることはたくさんありますね。

節水」を心がければ、上水道の浄水や供給、下水処理などに使われるエネルギーを減らすことができ、二酸化炭素(CO2)排出量の削減にもつながります。また、雨不足でダムの貯水量が減った時にも、みんなが節水を意識すれば、生活に必要な水を安定して使い続けやすくなるでしょう。

私たちの具体的な行動がSDGsのどの目標につながるかには、決まった正解はありません。お子さんが考えて、自分なりの「仮説」を導き出すことが、この自由研究の第一歩となります。

SDGsをテーマにした自由研究のステップ

SDGsを自由研究のテーマとして取り上げる時には、「自分たちの行動による数値の変化」が実験できるものを選ぶと、効果が「見える化」できるのでおすすめです。たとえばフードロスの削減、節水などは、「どのくらい廃棄量が減ったか」「水道使用量がどう変わったか」などを調べて比較することで、SDGsにどう貢献できるかを検証できます。
研究のテーマを決めたら、いよいよ自由研究のスタートです。おすすめの自由研究のステップをご紹介します。

POINT

STEP1 SDGsの目標を決める

自分の暮らしの中で、貢献できそうなSDGsの目標をピックアップ!その目標のために、どんな行動をするのかを考えましょう。

STEP2 どんな実験をするかを決める

「普段の生活で出る食べ残しや、賞味期限切れで捨ててしまった食材の量をはかる」「普段の生活で、どのくらいの水を使っているのかを調べる」など、実験の内容、方法を考えます。

STEP3 実験①スタート!

家族で協力しながら、STEP2で考えた実験に取り組みましょう。

STEP4 会議をしよう!

実験①の結果を見ながら、家族会議を開きましょう。実験をしてみて気がついたこと、目標のためにできる行動を話し合い、家族みんなで取り組む行動リストを作成します。

STEP5 実験②スタート!

家族会議で決めた行動リストを意識しながら、STEP2の実験をもう一度行いましょう。

STEP6 実験結果のまとめと考察

実験①と実験②を比べ、どのくらい効果があったかをまとめましょう。また、もう一度家族会議を開き、わかったことや感じたこと、これからさらに取り組めそうなことなどを書き出しましょう。

STEP7 わたしにできること宣言!

SDGsの目標のために、自分ができることを宣言しましょう!

実験例1.フードロスを減らそう!

POINT

STEP1 SDGsの目標を決める

(例)
2番「飢餓をゼロに」
12番「つくる責任 つかう責任」

STEP2 どんな実験をするかを決める

お子さんが選んだSDGsの目標によって、実験内容もさまざまなものが考えられます。

(例)
・フードロスの削減についての実験

STEP3 実験①3日間のフードロスの量を測定

いつも通りの生活で、どのくらいのフードロスが出ているのかを調べます。食べ残し、消費期限切れや傷みなどで捨ててしまった食材の記録をとりましょう。食品名、重さ、捨ててしまった理由を書き出します。

STEP4 家族会議で改善点を話し合う

実験①の結果を見ながら、家族でフードロスを減らす方法を考えましょう。フードロスを減らすためのアイデアには、次のようなものがあります。

フードロスを減らすアイデア
買い物

・食べきれないほどの無駄な食品は買わない
・買い物に行く前に家にある食品を確認する

食品の保存

・定期的に冷蔵庫の中を整理して、賞味期限切れのないように注意する
・残っている食品が傷む前に使い切るようにする
・食品の保存方法を工夫する(その食品に適した保存方法や冷凍など)

食事

・好き嫌いをなくし、残さず食べる
・食べ切れる量をお皿に盛りつける

外食

・食べきれないほどの料理を頼まない

その他

・使いきれない食品をフードバンクなどに寄付する

STEP5 実験②もう一度3日間のフードロスの量を測定

フードロス削減を家族みんなが心がけたら、どんな変化が起きるのかを検証する実験です。実験①と同じように、食べ残しや食材のゴミが出たら、食品名、重さ、捨ててしまった理由を記録します。

STEP6 実験結果のまとめと考察

実験結果をもとに、最初の3日間、次の3日間で、どのくらいのフードロス削減ができたかを計算しましょう。「20%削減できた」「フードロスが500g減った!」など、効果を数値であらわすと、ほかの人にも研究の成果が伝わりやすくなります。また、2回の実験で気づいたこと、これからさらに取り組みたいことなどもまとめます。

実験例2.水の使用量を減らそう!

POINT

STEP1 SDGsの目標を決める

(例)
13番「気候変動に具体的な対策を」

STEP2 どんな実験をするかを決める

(例)
「節水」についての実験

STEP3 実験①1日の水の使用量を測定

朝、水道メーターを確認して数値をメモし、1日いつも通りに水を使います。翌朝の同じ時間にもう一度水道メーターをチェックし、前日の数値を引き算すると、1日の水の使用量がわかります。

  • 他のタイプの水道メーターもあります。詳しくは取扱説明書をご覧ください。
水道メーター

STEP4 家族会議で改善点を話し合う

実験①の結果を見ながら、家族で水資源をムダにしない方法を考えましょう。節水のアイデアには、次のようなものがあります

節水のアイデア
洗濯

・すすぎ1回で使用できる洗剤を使い、すすぎ1回にする
・洗いに風呂の残り湯を使用する
・1枚しか洗濯しない場合は、手洗いにする

トイレ

・大と小のレバーを使い分ける
・水を何度も流さない

お風呂

・シャワー使用時は、こまめに止めて、だしっぱなしにしない
・お風呂へためる水は適量にする
・残り湯を有効に利用する

キッチン

・食材を洗う時は水を出しっぱなしにしない
・皿洗いの際は、事前に油汚れなどを拭いて、水をためて桶につけて洗うなど洗い方を工夫する
・コップなど汚れの少ないものから洗う

歯みがき、手洗い

・歯みがきや手洗い中、水を出しっぱなしにしない

洗車

・バケツなどを使いホースの水を出しっぱなしにしない

STEP5 実験②もう一度、1日の水の使用量を測定

家族みんなが節水を心がけたら、どのくらい効果があるのかを検証する実験です。会議で決めた内容を実践し、実験①と同様に水道メーターをチェックして1日の水の使用量を割り出しましょう。

STEP6 実験結果のまとめと考察

実験結果をもとに、水の使用量がどれくらい減ったかを比較します。「70ℓ削減できた」など、数値であらわすと、実験の効果を伝えやすくなります。「1年続けると」「5年続けると」といった具合に、長期間にわたって実践した場合の効果を計算してみるのもおすすめです。
また、2度の実験で気がついたこと、さらにできることもまとめるとよいでしょう。

17の目標はどれもシンプルでわかりやすい言葉である分、具体的に何をしたら目標達成に貢献できるのかイメージしづらい目標もあるかもしれません。
そこで、ひとつの例として暮らしの中でできるSDGsを、17の目標それぞれにリストアップしてみました。今後、各目標に対して自分たちがどんなことができそうかを、親子で話し合うときのヒントとして活用してみてください。

17の目標
貧困をなくそう

□フェアトレード商品を選んで購入する
□貧困問題に取り組む組織に寄付をする
 

飢餓をゼロに

□食事を残さず食べる
□フードロスを減らす
□食べきれない時は冷凍する
□フードバンクに食べ物を寄付する

すべての人に健康と福祉を

□移動の時はなるべく徒歩や自転車を利用する
□手洗い、うがいをする

 
質の高い教育をみんなに

□リユース文庫に本を寄付する  
 
 
 
 
 
 

ジェンダー平等を実現しよう

□料理や掃除などを、家族みんなで分担する
□性的マイノリティの人に対する理解を深める
 
 
 

安全な水とトイレを世界中に

□節水に取り組む
□油を下水道に流さない
□洗濯機をすすぎ1回に設定する
□トイレの「大」「小」レバーを使い分ける
□水道やシャワーを出しっぱなしにしない

エネルギーをみんなにそしてクリーンに

□節電をする
□LED電球を使う
□台所、シャワー、お風呂の給湯温度を下げる
□使わない時は電源プラグを抜く
□エアコンの設定温度は、夏は28度、冬は20度に

働きがいも経済成長も

□地元の商店街で買い物をする
□地元の特産品を購入する
 
 
 
 
 

産業と技術革新の基盤を作ろう

□災害復興に募金する
□SDGsに取り組む企業・団体・組織の商品、サービスを選ぶ
 
 
 
 

人や国の不平等をなくそう

□いじめや差別をしない、させない
□ネット上のいじめをなくす
□パラスポーツを体験する
 

住み続けられるまちづくりを

□地域の清掃や防災活動などに参加する
□住んでいる地域の歴史や文化について学ぶ

つくる責任つかう責任

□マイバッグを使う
□ごみの分別を正しく行う
□リメイクして再利用する
□簡易包装の品物を買う

気候変動に具体的な対策を

□節水、節電、節ガスなど、省エネを意識
□自転車や公共交通機関を利用する
 

海の豊かさを守ろう

□プラスチック製品の利用を減らす
□プラスチックゴミを出さない生活を体験する
□海や川にゴミを捨てない

陸の豊かさも守ろう

□自然に触れる
□FSC認証品(環境や社会に対して持続可能な森林管理のもと作られた製品)を使う

平和と構成をすべての人に

□国内外の情勢を知る
□差別をしない
 

パートナーシップで目標を達成しよう

□SDGsについて知る
□SDGsに取り組む企業・団体・組織を知って応援する

 

身近なSDGsをテーマにした自由研究は、未来を生きる子どもたちの生活にも直結する内容。実際に実験をして、一人ひとりできることの効果を実感することで、子どもはもちろん保護者にとってもSDGsへの意識がより高まるきっかけとなるでしょう。
実験にはある程度の期間が必要になるので、夏休みのスタート時に親子で計画を立てられるといいですね。

このほかにも、お洗濯やお皿洗いなどに関する夏休みの自由研究ノートもあります。
詳しくは「夏休み自由研究コーナー」をご覧ください。

知ってる?やってる?サステナブル!特設ページはこちら!知ってる?やってる?サステナブル!特設ページはこちら!

この記事を作成・監修した
マイスター

大貫 和泉

お洗濯マイスター

大貫 和泉

おおぬき いずみ

洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。
母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。

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