「のど」の働きとは?のどの構造と細菌やウイルスを体外へ排出する仕組み
「のど」は、食べ物、飲み物の通り道であると同時に、呼吸の際の空気の通り道でもあります。つまり、「のど」は、空気に含まれている細菌やウイルスなど「外敵となる異物」の侵入口になります。こうした異物をブロックして体内への侵入を防ぐことは、のどの重要な「働き」です。
病原体に感染しやすい「のど」
「のど」は、食べ物や水を飲み込む時の通り道であると同時に、呼吸する酸素の通り道でもあります。つまり、「のど」は空気に含まれている細菌やウイルスに常にさらされている状態であり、病原体に感染しやすい部位といえます。
こうした細菌やウイルスに対して、「のど」がどのように対応しているのか、その「しくみ」と「働き」についてご説明します。
のどの「しくみ」
のどは、医学用語で「咽喉(いんこう)」といい、鼻の奥から食道の入り口までを「咽頭(いんとう)」、気管の入り口の部分を「喉頭(こうとう)」と区別しています。
口や鼻は空気や食べ物、飲み物など、からだに必要なものを取り込む入口です。これらのうち、空気は「気管」へ、食べ物や水は「食道」へと送られます。図は、のどの「しくみ」をわかりやすく説明しています。
のどの「働き」
口や鼻は外界に接しているため、細菌やウイルスなど「外敵となる異物」の侵入口になります。
それらをブロックして体内への侵入を防ぐことも、のどの重要な「働き」です。主に、以下のような働きがあります。
1.「線毛」が細菌やウイルスをブロック
のどの粘膜の表面には、細菌やウイルスをブロックする「線毛」という毛のような組織があり、細菌やウイルスの体内への侵入を防いでいます。ただし、感染によってこの線毛細胞が破壊されると、線毛が抜け落ち、刺激を受けやすい知覚過敏の状態になります。その結果、乾燥や異物を感じやすくなるのです。
2.「扁桃」が細菌やウイルスを攻撃
のどの周囲は、侵入してきた細菌やウイルスを攻撃し、排除するリンパ組織の集合体「扁桃」がぐるりと取り巻いています。扁桃には、「咽頭扁桃(いんとうへんとう)」「耳管扁桃(じかんへんとう)」「口蓋扁桃(こうがいへんとう)」「舌扁桃(ぜつへんとう)」の4つがあり、一般的に「扁桃腺」と呼ぶ時は、「口蓋扁桃」のことを指しています。
「線毛運動」で異物を体外に排出
のど(咽喉)の粘膜には「線毛」という毛のような組織があり、活発に運動しています。
鼻や口から侵入したウイルスや細菌などが粘液部分に付着すると、「線毛運動」によって体外に排出することで、体内への侵入を防いでいます。
この線毛運動の働きが弱くなると、ウイルスや細菌が侵入しやすくなってしまいます。
この記事を作成・監修した
マイスター
衛生マイスター
太田 博崇
おおた ひろたか
お口の中の細菌を中心に、感染症予防の研究などに携わり、その間、国立研究所や歯科大学との共同研究などもしてきました。
これらの経験を活かし、衛生的かつ健康的な生活を送るのに役立つ情報をお届けしていきます。
ヘルスケアマイスター
芳賀 理佳
はが りか
くらしを彩る製品の香りの研究・開発、および身体洗浄剤・制汗剤の開発に約25年携わってきました。
快適な毎日が過ごせるよう、からだの健康・美容に役立つ情報をご紹介していきます。
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