「足が臭い」と思われないための、足の汗とニオイ対策
足のニオイやムレなどの主な要因は「足汗」です。不快な思いをしないように、足用の制汗デオドラント剤を使って、足汗をブロックしましょう。また、足の独特なニオイには、足をいつも清潔にしておくことが基本!靴下の活用や靴のケアも効果があります。周囲の人にがっかりされないように、しっかりケアしましょう。
ますます暑くなる日本の夏、足の汗対策は欠かせない!
夏の暑さが右肩上がりの日本列島。昨年(2018年)の「災害級」ともいわれた暑さをご記憶の人も多いでしょう。
実は、日本は今後ますます暑くなっていくと予測されています。
21世紀末の東京では、「年平均気温が現在(1981~2010年観測値の平均値)より4.3度程度上昇し、現在の屋久島に近い気温になる」「真夏日(最高気温が30℃以上)は年間55日程度増加する」といった予測を気象庁が発表しているほど!※1
とはいえ、暑さが増しても、お出かけやビジネスシーンなどでは、汗を気にせずスマートにキメたいもの。今回は、脇とともに気になる人が多い「足の汗やニオイ」対策についてご紹介します。
- ※1 出典:気象庁ホームページ「地球温暖化予測情報 第9巻」 (https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/GWP/index.html) 現在(1981~2010年観測値の平均値)と将来(2076~2095年予測値)の計算結果を比較
<目次>
◇足汗に関する悩みは「ニオイ」「ムレ」「汗の量」
◇実験!真夏に素足で履いた時のサンダルの状態は?
◇足のケアを新習慣に!足の汗とニオイ対策
∟1.足用制汗デオドラント剤で足汗をブロック
∟2.足はいつも清潔に!
∟3.靴下などで不快なニオイの発生を防ぐ
∟4.靴用除菌・消臭剤を使い、同じ靴を履き続けない
◇足のニオイで、周囲の人にがっかりされていない⁉
◇足の汗やニオイが気になっていても、ケアしている人は少数
◇つま先を重点的にケアした方が良いのはなぜ?
足汗に関する悩みは「ニオイ」「ムレ」「汗の量」
ライオンが20~40代の男女300人にアンケート調査※2をしたところ、「夏に足汗で気になること」は、「足や靴のニオイ」「ムレ」「汗の量」でした。
- ※2 ライオン調べ、20~40代有職男女,制汗剤使用者・足の汗悩み層・足制汗剤使用意向あり層 n=300、2018年
では、「足や靴のニオイ、ムレ、汗の量など」をいつ感じているのでしょうか? 感じる場面(季節を問わず)を聞いたところ、いずれの状態も「靴を長時間履いて脱ぐ時に感じる」という声が多く、また、足のニオイは、「飲み会などで靴を脱いで座敷に上がる時」などにも気になるようです。
世代別では、特に20代女性の皆さんが足汗の気になる状態を多くの場面で感じているようで、「素足で靴を履いている時」「サンダルを履いている時」「ブーツを履いている時」などに気になるとのこと。サンダル,ブーツといった「靴の種類」や、素足といった「靴の履き方」により感じているのが、20代女性の特徴のようです。
20代女性の皆さんは、「汗をかきやすく臭くなりやすくても、サンダルやパンプスを素足で履きたい」「通気性が悪くてもブーツを履きたい」と思っていて、足元までおしゃれを楽しみたい!という意識が高い分、様々な足汗による悩みも感じやすいのでしょう。
実験!真夏に素足で履いた時のサンダルの状態は?
足汗について何もケアしていないと、素足で履いた時のサンダルの状態はどうなってしまうのでしょうか?そこで、「真夏に10日間、サンダルを素足で履く」という実験※3をしてみました。
- ※3 平日(出勤~帰宅時まで約13時間)、素足でサンダルを履いた。2018年8月6日~9月5日までの1ヶ月間の中で履いた日数は合計10日間。
たった10日間履いただけで、サンダルの中敷きの印字がほぼ消えた!
この写真をごらんください。サンダルを平日のみ、しかも10日間しか履いていないのに、中敷きの印字はほとんど消えてしまいました。
これは、足の汗で中敷きが長時間湿った状態になったことに加え、歩く際に汗で湿った状態のままこすられたことが原因であると考えます。
印字が消えたサンダルは、まるで長期間使用して履きつぶしたように見え、見た目にもマイナスのイメージに……。
サンダルに悪臭が発生!
見た目だけでなく、サンダル自体のニオイにも大きな変化が出ました。わずか10日間履いただけで、サンダルから「強い」レベルのニオイが発生するという結果になったのです。履いていた本人も、臭くて驚いたほど。「素足にサンダル」は恐るべし、です。
- ※4 サンダル3足の平均。臭気評価はN=10で実施
足のケアを朝の新習慣に!足の汗とニオイ対策4つのポイント
足のニオイやムレなどの主な要因は「足汗」です。まず、足汗のケアをしましょう。また、かいた直後の汗はほとんど無臭ですが、この汗と足裏の古い角質が菌によって分解されると、ツンとする独特な「足のニオイ」が発生してしまいますので、足を清潔にすることも重要です。自分が気持ちよく過ごせ、そしてまわりの人にニオイで迷惑をかけないためにも、足のケアを朝の新習慣にすることをおすすめします。
ここで、足の汗とニオイ対策のポイントを4つご紹介します。
1. 足用の制汗デオドラント剤を使用し、足汗をブロック
まず、足のニオイやムレなどの主な要因である「足汗」をブロックしましょう。
「足用の制汗デオドラント剤」を朝のお出かけ前に使ってみてください。不快な足のムレやベタつき、ニオイの元である汗をおさえる効果があります。使用感がサラッとしたものや、速乾処方の直塗りタイプの足用制汗デオドラント剤も出ていますので、「直塗りタイプは足に使用するとベタつきそうでイヤ」と思っている人にも、朝の時間がない時にもおすすめです。
<足用の制汗デオドラント剤のおすすめの使い方>
足用制汗デオドラント剤は、つま先部分を中心に足裏全体に使いましょう。特に、「足指の間とつけ根」をていねいにケアするのがポイントです(理由はこちらをチェック!)。
すでに汗をかいている場合は、足全体を汗ふきシートやウエットティッシュでふいて清潔にしてから足用制汗デオドラント剤を使います。
2.足はいつも清潔に!
足のニオイ対策は「清潔」が基本です。汗ふきシートなどで足をこまめにふきましょう。
また入浴時には、足の指と指の間までよく洗い、入浴後はていねいに水気をふきましょう。
足の水気は浴用マットなどに吸い取らせて終了、という人が多いと思いますが、足のニオイが気になる時は指の間まで水気をふき取り、しっかり乾燥させるといいでしょう。
また、足の古い角質は菌のエサになるので、定期的に角質ケアをするのがおすすめです。ただし、角質を取り過ぎないようにご注意ください。
3.靴下などを活用して、不快なニオイの発生を防ぐ
素足で靴を履いていると、足の皮膚が直接靴の内部に触れるため、靴への菌の付着が多くなります。さらに、素足だと靴の中の湿度が高くなりがちです。これらが原因で菌が増殖し、不快なニオイが発生しやすくなります。靴下は靴への菌の付着を防ぎ、湿気も吸収してくれるので、上手に活用しましょう。(詳しくはこちら)
素足を楽しみたい場合は、抗菌性のある中敷きを敷くのもおすすめです。
4.靴専用の除菌・消臭剤を使い、同じ靴を履き続けない
足のニオイ対策には、足と靴の両方をケアすることが効果的です。
お出かけ前や靴のニオイが気になる時に、靴専用の除菌・消臭剤を使用するのもいいでしょう。また、何足かの靴をローテーションして履くことで、ニオイの元となる菌の増殖がおさえられます。1日履いた靴は、できれば2〜3日陰干しすることをおすすめします。
足のニオイで、周囲の人にがっかりされていない⁉
今回のアンケート調査で、『自分以外の人の足のニオイ』も多くの人が気になっていることがわかりました。
「自分以外の人の足のニオイも気になっていますか」という質問に、「気になる」と答えた人が75%もいたのです。特に女性は「気になる」と答えた人が83%もいて、人の足のニオイに敏感な傾向がうかがえます。
では、女性は誰の足のニオイが気になっているのでしょうか?トップ4は以下の通りです。
●足のニオイが気になる人トップ4
1位 見ず知らずの人 34%
2位 配偶者 33%
3位 会社の男性の同僚 32%
4位 会社の女性の同僚 28%
1位は意外にも「見ず知らずの人」でした。気になるシーンとしては、「新幹線、飛行機、バスなどの交通機関」「居酒屋」「ジム」「スーパー銭湯の脱衣所」「前を歩いていた人のサンダルから」などがあがりました。「自分も知らないうちにニオイをまき散らしていたら……」と、ちょっとドキドキしますね。そして、女性は、「会社の男性の同僚」の足のニオイと同じくらい、「会社の女性の同僚」の足のニオイが気になるようです。女性は同性である女性から気にされているので要注意です。
また、アンケートでは、多くの人が「人の足から臭いニオイがしたらがっかりしてしまう」と回答しています。彼氏や彼女、異性の友達の場合だけでなく、家族である「配偶者でもがっかりする」という人がなんと7割を超えました。足のニオイに関しては、親しき中にも礼儀あり、ということでしょうか。
足の汗やニオイが気になっていても、ケアをしている人は少数
このように、自分の足も人の足も気になる足汗の悩み。ですが、脇はしっかりケアしていても、足はケアしていない人が多いのが実情です。
- ライオン調べ、20~40代女性 n=4,107、2018年※5 1年を通して 「脇の汗」「脇の汗ジミ」「脇のニオイ」のいずれかの項目で「非常に気になる時がある」「かなり気になる時がある」「やや気になる時がある」と答えた人※6 1年を通して「足の汗」「足のニオイ」「足のムレ」「足のベタつき」「足のぬるつき」のいずれかの項目で「非常に気になる時がある」「かなり気になる時がある」「やや気になる時がある」と答えた人
人のニオイは意外と気になり、その人の印象さえ左右することもあります。周りの人へのマナーや心置きなくおしゃれを楽しむためにも、朝の足のケアをぜひ実践してみてくださいね。
TEACH ME, MEISTER!
教えてマイスター!
つま先を重点的にケアした方が良いのはなぜ?
つま先の方がニオイの元となる菌が多いから
足についた菌を足の部位で比較すると、つま先部分とかかと部分で菌の増殖具合が全く違うってご存知ですか?
下の写真は、ブーツを着用した時の靴下から検出された菌※7です。かかと部分と比較すると、つま先部分は菌の量がかなり多いことがわかります。
足指の間やつけ根などのつま先部分は通気性が悪く、汗をかくとムレやすいうえに菌も多いため、ニオイが発生しやすい環境といえます。
このようなことから、特につま先部分に足用の制汗デオドラント剤をしっかり使ってケアすることをおすすめします。
- ※7 オフィスで1日履いたブーツ内に履いていた靴下のつま先部分とかかと部分に培地を押し当て、その後37℃24時間培養して撮影
この記事を作成・監修した
マイスター
衛生マイスター
浅野 ほたか
あさの ほたか
界面活性剤の基礎研究14年、身体洗浄・消毒(手、身体、毛髪)や台所用洗剤、調理分野の製品開発17年と、およそ30年間研究に携わってきました。
これまでの経験を活かし、生活における様々なシーンでの衛生に関わる情報をわかりやすく発信していきます。
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