干し野菜(乾燥野菜)を使った時短レシピ4選!干し大根や干しにんじんなど

干し野菜(乾燥野菜)を使った時短レシピ4選!干し大根や干しにんじんなど

「干し野菜」は、作り置きしておくととっても便利。例えば、大根は皮をむかずに厚く切って1~2日天日干しをしておけば、煮物にするときに下茹でや面取りは不要、しかも短時間でやわらかくなり、煮崩れしにくいという利点も。他にもかぼちゃや白菜、にんじんを使った、味も食感も楽しめる干し野菜レシピをご紹介します。

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干し野菜を使った「簡単・おいしい」レシピをご紹介します!

生の野菜とは違った食感が楽しめる上、旨みや甘味が凝縮されて一段と野菜をおいしく食べられると人気の干し野菜。

※干し野菜の基本的な作り方とその魅力についてはこちらをごらんください。

野菜は、干すことによってさらに「食」を楽しめるだけでなく、忙しい毎日の調理時間をぐっと短縮してくれる、主婦の強い味方です。しかも、王道の和風メニューからちょっとオシャレな洋風メニューまで、アレンジ力も抜群!
今回は、干し野菜を使った「簡単・おいしい」おすすめレシピを4品ご紹介します。

今回のメニューのうち、和食2品「干し大根と手羽元の煮物」と「干しかぼちゃのそぼろ煮」は、和食料理がご専門の料理研究家・相原美穂子先生に教えていただきました。干し野菜は、面倒な面取りや下茹でなどが不要でしかも火通りが良いので、和食料理にもぴったりです。

また、「白菜のMentaiソテー」「コリコリ にんじんしりしり~」は、前回の干し野菜記事にもご登場いただいた干し野菜の専門家である、フードコーディネーターの廣田有希先生に教えていただきました。
どれも簡単でとってもおいしいので、ぜひ試してみて下さい。

▼ご紹介する干し野菜レシピ
干し大根を使ったレシピ「干し大根と手羽元の煮物」
干しかぼちゃを使ったレシピ「干しかぼちゃのそぼろ煮」
干し白菜を使ったレシピ「白菜のMentaiソテー」
干しにんじんを使ったレシピ「コリコリ にんじんしりしり~」

大根:寒い季節にうれしい煮物を時短で!

最初にご紹介するのは、冬野菜の代表格・大根です。しっかり味がしみこんだ大根の煮物は、寒い季節にぴったりの1品です。干した大根を煮物にすると、煮くずれしにくいので、面倒な面取りの手間がいらずラクチン!1本買った大根を食べきれないときに、干してから保存しておくと、いつでも簡単に大根の煮物が作れます。

<干し大根の作り方>

煮物に使う大根は、ちょっと厚めに切るのがおすすめ。皮をつけたまま、2~3センチの厚切りにして1日~2日間天日干しをします。表面が白くカサカサし、しんなりしていれば完成です。

干し大根と手羽元の煮物

「干した大根」と聞いて思いつくのは、千切りにしてカラカラに干した切り干し大根ではないでしょうか。このレシピでは、厚切りの干し大根を使います。面取りや下茹でが面倒な大根の煮物も、干し大根を使えば短時間で味のしみ込んだやわらか~い煮物が完成します。煮崩れもしないので、盛りつけたときもきれいです。

<材料(2~3人分)>
大根(2センチ幅の厚切り) 250g(1/3本分位)
手羽元 6本
だし 320ml(水でも可)
砂糖 30ml(大さじ2)
みりん 10ml(小さじ2)
しょうゆ 40ml(大さじ2 小さじ2)
ゆずの皮 適量

<作り方>
(1)大根は2センチ幅の半月切りにし、天日で2日くらい干したものを用意しておく。

(2)手羽元は厚手のクッキングペーパーで水気を取り、ゆずの皮は千切りにする。

(3)鍋に干し大根と手羽元、だし(水でも可)を入れて、食材の上に落し蓋としてクッキングペーパーを1枚載せて中火にかける。沸いたら一度クッキングペーパーをめくって、砂糖・みりんを加え、再びクッキングペーパーをかぶせて7~8分煮る。その後しょうゆを加え、再度5~6分煮る。

(4)器に盛り、ゆずの皮を乗せる。

かぼちゃ:どこか懐かしい昔ながらの味

夏から秋が旬の野菜ながら丸ごとであれば長期の保存に適していて、作物が不足する冬の大事な栄養源として昔から重宝されてきたかぼちゃ。でも切ってしまうとすぐ傷んでしまうので、干してから冷凍庫で保存しておくと、いつでもすぐ料理に使えて便利です。

<干しかぼちゃ(スライス)の作り方>

かぼちゃを8mm程度の薄切りにして、数時間~2日くらい干します。表面が白っぽく、かさかさになるまでが目安です。

干しかぼちゃのそぼろ煮

かぼちゃをやわらかく煮ようとすると、どうしても煮崩れしてしまいがちです。短時間で火が通る干しかぼちゃなら、煮崩れを防ぎ、ねっとりとしたやわらかな食感を堪能できます。鶏のそぼろあんがトロッとからんだ甘いかぼちゃの煮物です。

<材料(2人分)>
干しかぼちゃ 140g(約1/8個)
鶏ひき肉 70g
だし 230ml
砂糖 10ml(小さじ2)
みりん 5ml(小さじ1)
しょうゆ 10ml(小さじ2)
塩 小さじ1/4
しょうがのしぼり汁 少々
水溶き片栗粉 適量

<作り方>
(1)かぼちゃは8ミリの厚さに切り、天日で2日程度干す。

(2)しょうがはすりおろし、しぼり汁を作っておく。

(3)鍋に、だしと鶏ひき肉を入れ、火にかけるまえに鶏ひき肉をほぐす。

(4)鍋にかぼちゃを入れ厚手のクッキングペーパー1枚を具材の上に載せて火にかけ、沸いたらクッキングペーパーをめくり、砂糖、みりん、醤油、塩を加えて、かぼちゃが柔らかくなるまで5分程度煮る。

(5)水溶き片栗粉を入れてとろみをつけ、最後にしょうがのしぼり汁を加える。

白菜:干さずに加熱した時との食感の違いも楽しい

生でも加熱してもほんのり甘く、主役にも脇役にもなる白菜。加熱した時のとろけるような食感が好きな方も多いと思いますが、干してから加熱するとシャキシャキとして歯ごたえも絶妙です。炒めたあとに水っぽくならないのも、おいしさに繋がります。

<干し白菜6~8等分切りの作り方>

炒め物や漬物、鍋の具材として使う時は、白菜を縦に6~8等分に切り、数時間から2日間干しましょう。葉がしんなりすれば完成です。

白菜のMentaiソテー

白菜のシャキシャキとした歯ごたえと、明太バターしょうゆの香ばしい風味を楽しめます。時間が経っても水分が出にくいので、おもてなし料理の一品としても活用できそう!
廣田有希先生の「干し野菜をはじめよう 太陽の香りがするレシピ100」からのご紹介です。

<材料(2人分)>
干し白菜 白菜1/8個分
バター 15g
明太子 15g
だし 45ml(大さじ3)
しょうゆ 適量
青のり 適量
白すりごま 適量

<作り方>
(1)白菜を食べやすい大きさのざく切りにする。

(2)温めたフライパンにバターを入れ、白菜の芯を焼き、芯がしんなりしてきたら葉を加えて炒める。

(3)白菜にバターがなじんだら、明太子とだしを入れて全体を混ぜ、汁気がなくなったら香りづけに醤油を回し入れ、青のりと白すりごまを散らす。

にんじん:甘みが際立つ一品

元々甘みのある野菜も、干すことで一段と甘くおいしくなります。その筆頭格ともいえるのがにんじんです。最低限の調味料だけで、メインからサブまであらゆるメニューに変身してくれるうれしい存在です。炒めたときのコリコリの食感もおもしろいですよ。千切りだけでなく輪切りや乱切りにしておくのもおすすめです。

<干しにんじん(千切り)の作り方>

半生干しのにんじん

3~5センチ程度に千切りしたにんじんは、数時間~1日で半生に、2~4日間でカラっと完全に乾燥します。半生状態のものは冷蔵庫で4~5日保存が可能、冷凍保存もできます。完全に乾燥したものは、密閉できる容器に入れて常温での保存が可能です。

コリコリ にんじんしりしり~

半生の太めの干しにんじんをツナと一緒に炒めました!
甘さがぎっしりつまったにんじんのコリコリとした食感が格別です。

<材料(2人分)>
干しにんじん(太めの千切りの半生干し) 40g(カラカラ干しの場合は15~20g)
 ※生で1本分
ツナ 40g
卵 1個
油 適量
塩 少々
削り節 適量
しょうゆ 適量
こしょう 適量

<作り方>
(1)半生干しにんじんを、油をしいたフライパンで中火で炒め、しんなりしたらツナを入れ、塩で味を調節する。(カラカラ干しの場合は、炒める前に水で戻す)

(2)ツナから香ばしい香りがしたら溶き卵を入れ、大きく混ぜて、しょうゆで香りづけをし、削り節をかける。好みでこしょうを少々ふってもおいしい。

参考:廣田有希著「干し野菜をはじめよう 太陽の香りがするレシピ100」

普段と同じメニューも一段とおいしく!

野菜は干すと甘さや歯ごたえが増します。しかも、余分な水分が少ないため火通りがよく手早く調理ができますので、「料理の腕、上がった?」と周囲に聞かれること間違いなしです。
例えば、にんじんなら乱切り、輪切り、拍子木切り、千切りなど、切り方しだいで様々な料理に使い分けができますので、時間があるときにまとめて作って、冷凍保存して常備しておくのがおすすめです。ごぼうなどは、薄切りやささがきにしたものをカラカラ干しにして常備しておくと、味噌汁やスープなどの具材としてさっと使えますよ。

和風から洋風までまだまだある干し野菜レシピ。日常にうまく取り入れて、野菜料理をもっと楽しみたいですね。

この記事を作成・監修した
マイスター

杉本 美穂

リビングケアマイスター

杉本 美穂

すぎもと みほ

家事関連の製品企画、マーケティングを約20年、生活者向け講習会などを約10年経験してきました。
毎日大変な料理や食事の後片付けなどを手早くラクにできるように、わかりやすくお伝えしていきます。

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