猫トイレの「気に入らないサイン」に要注意!理想のトイレ環境のポイント

猫トイレの「気に入らないサイン」に要注意!理想のトイレ環境のポイント

トイレのあとに猫砂をかけずに一目散にトイレから出てきたり、トイレのヘリや壁などをかいたりするのは、実は「トイレ環境に不満がある」という愛猫からのサインかもしれません。ゆったり方向転換できることや、たくさん砂かきができる深さがあることなど、猫にとって理想のトイレ環境の条件をリストアップ!猫目線でのトイレ選びのポイントを紹介します。

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キレイ好きで、トイレへのこだわりも強い猫たち。愛猫が毎日を快適に、幸せに過ごせるようにと願っている飼い主さんにとっても、猫のトイレ環境は大きな関心ごとの1つですね。
ペット用品売り場にはさまざまなタイプの猫のトイレが並んでいますが、「うちのコに合うトイレはどれ?」と悩んでしまった経験を持つ飼い主さんも少なくないかもしれません。
そこでLideaでは、猫にとっての「理想のトイレ」を徹底追究!愛猫が安心して排泄ができるようにするためのポイントを、徹底的にリサーチしました!

うちの猫トイレは大丈夫?「気に入らないサイン」に要注意

「うちのコ、トイレの時のしぐさがちょっと変わっているかも…」。そんなふうに感じたら、それはもしかしたら「トイレを見直して」という猫ちゃんからの「トイレいやいやサイン」かもしれません。

トイレいやいやサイン1 トイレのヘリに足をかけて排泄する

トイレのヘリに足をかけて排泄するのは、トイレいやいやサインの1つ。肉球にあたる猫砂の感触が好きでない、汚れが気になってなるべく足をつけたくないなど、猫ちゃんが安心できない理由が隠れていると考えられます。

トイレいやいやサイン2 トイレの後、猫砂をかけずに急いで出てくる

排泄のあと、猫砂をかけずに一目散にトイレから飛び出していくのは「早く出たい!」「ここにはいたくない!」という気持ちのあらわれだと考えられます。

トイレいやいやサイン3 空中をかくようなしぐさをする

トイレのなかで、空中にむかって手招きするようなしぐさをする場合も、トイレ容器や猫砂を気に入っていない可能性があります。

トイレいやいやサイン4 トイレのヘリや壁などをカリカリかく

猫砂ではなく、トイレのヘリ、壁などをカリカリとかくしぐさも要注意。本当は猫砂をかきたいのに、猫砂の量が足りなかったり、感触が好みではなかったりするために、しかたなく壁などをかいていると考えられます。

このほか、トイレ以外の場所で粗相をしてしまうことが続く場合も、トイレを気に入っていない可能性があります(子猫の頃の粗相や環境変化などによる場合とは別)。こうした「トイレいやいやサイン」が見られる場合は、トイレを見直してみましょう。

なお、猫の本来の排泄はこのような流れで行われます。

猫ちゃん本来の「排泄しぐさ」

①トイレに入ったら、排泄しようとする場所のにおいをかぐ。
②排泄する部分の猫砂を、前足でかき分ける。
③猫砂をかき分けた場所にしゃがみこむ姿勢をとって、オシッコやウンチをする。
④再び排泄した場所のにおいをかぐ。
⑤終わったら、前足で排泄した場所に猫砂をかけて、隠してから出る。

お宅の猫ちゃんは、いかがでしょうか。

実は8割以上の猫ちゃんが、トイレに不満を持っている?

「うちのコ、トイレいやいやサインをしていた!」と驚いたり、猫ちゃんに申し訳なく感じた飼い主さんもいるかもしれません。
実は、「トイレいやいやサイン」は、決して珍しいものではありません。ライオン商事(株)の調査では、猫の飼い主さんの8割以上がこれまでに示した「『トイレいやいやサイン』を愛猫がしている」と回答しています。
ただ、それは決して飼い主さんがトイレの環境を軽視していたからではありません。多くの飼い主さんが答えているように、こうしたしぐさを「トイレへの不満を示すしぐさだとは知らなかった」のです。

猫が「トイレいやいやサイン」をしている割合

猫が「トイレいやいやサイン」をしている割合

ライオン商事(株)調べ、n=309、2019年9月

「トイレいやいやサイン」を知っていた人

「トイレいやいやサイン」を知っていた人

ライオン商事(株)調べ、n=309、2019年9月

つまり、猫のトイレでの行動の意味を飼い主さんが知らなかったために、「トイレが気に入らない!」という猫ちゃんからの訴えが飼い主さんに届いていなかったのです。

では、約8割もの猫ちゃんが満足できていないというトイレの環境を変えるためには、どうしたらいいのでしょうか?

猫のお医者さんが推奨する、愛猫にとって理想のトイレ環境のポイント!

キレイ好きで、トイレにもこだわりがある猫たち。理想のトイレ環境を作るためにおさえておきたいトイレ選びの6つのポイントを、東京猫医療センター院長の服部幸獣医師に教えてもらいました。

POINT

1. トイレのサイズ

トイレのサイズは、猫の体長の1.5倍以上が理想といわれています(体長を猫の首から尾の付け根までの長さとした場合)。トイレに入った時に窮屈な思いをせず、方向転換しやすいように、ゆったりできるサイズを選びましょう。成長に合わせて、トイレのサイズを見直すことも大切です。

2. トイレの深さ

トイレは、猫が砂かきをたくさんできるように、猫砂が入る深さがあることも大切です。浅すぎると砂が飛び散りやすいうえ、すぐに底が見えて底面にオシッコが広がってしまいます。また、トイレ容器に直接排泄物が触れると、ニオイがつきやすくなるので注意しましょう。

3.トイレの入口

しっかりと砂かきができる深さが大切な一方で、入口はすっと入れる低めの設計であることも大切です。子猫やシニアの猫に高さのあるトイレを使う場合は、スロープやステップをつけるなど、出入りしやすい工夫をしてあげましょう。

4. トイレの形

ひとくちに猫のトイレといっても、さまざまな形状があります。オーソドックスな箱タイプ、スノコつきのシステムトイレ、屋根つき、屋根なし、上から入るタイプなどなど、ペット用品売り場では様々なトイレが陳列されていますね。

猫にとっての快適性という視点でトイレを選ぶなら、屋根なしのほうがおすすめです。屋根つきは砂が飛び散りにくい反面、猫が排泄する際に背中が屋根に当たったり、ニオイや湿気がこもりやすくなります。また、屋根なしは飼い主さんにとっても、愛猫が用を足したことに気づきやすいというメリットがあります。

5. トイレの置き場所


オシッコの量や色、ウンチの回数などは、愛猫の健康をはかるバロメーター。いつでも健康チェックができるように、リビングの片隅など、飼い主さんの目が届く場所に置きましょう。ただし、あまりに人の出入りが多い場所では、猫ちゃんも落ち着いてトイレができませんね。ドア付近などは避ける配慮も忘れずに。

6. トイレの数

猫ちゃんがいつも清潔なトイレが使えるように、トイレの数は猫ちゃんの頭数+1個以上が理想です。

<猫のトイレにとってもうひとつ大切なこと>

猫ちゃんはトイレに使っている猫砂にも好みがあります。トイレに敷く猫砂は、なるべく自然に近い細かい粒がおすすめです。愛猫のお気に入りの猫砂を用意してあげましょう。

猫目線のトイレ選びを!

猫のトイレは飼い主さんにとってのお手入れのしやすさや、お部屋になじむインテリア性も大事なポイントですが、やはり一番のポイントは、猫が安心して排泄できる場所であること。トイレにこだわる猫にとって、気に入ったトイレがあるということは、毎日の幸せ度を左右する大事なポイントになるはずです。

服部先生が推奨する6つのポイントを参考に、猫ちゃんにとって理想のトイレ環境を整えてあげたいですね。

また、トイレや猫砂選びとともに、トイレの清潔をキープすることも清潔好きな猫ちゃんのためにはとても大切。月に1度は猫砂の全量交換をし、トイレを丸洗いするといいでしょう。

動物行動学に基づいた猫のトイレとは?

「猫にとって、そして飼い主さんにとってもやさしい、理想のトイレを作ろう」
東京猫医療センター院長・服部獣医師との共同研究をもとに、新たに開発されたトイレがお目見えしました。サイズや深さ、出入りのしやすさを考えた形、など、猫ちゃん目線で設計されています。

POINT

ポイント1:猫が好むゆったりサイズ

体長の1.5倍を想定した、横幅が50cmの広めのサイズなので、猫もゆったりとトイレをすることができます。

    ※猫の平均体長を33.6cmとして設計

ポイント2:子猫からシニア猫まで出入りしやすい入口

体の小さな子猫や、高いところを飛び越えるのが大変になってきたシニア猫でも、出入りやすい入口の高さとしました。

ポイント3:猫ちゃんが横向きになりやすい独自サイズで猫砂の飛び散りに配慮

猫が砂かきをした際に、壁の低い入口部分から猫砂が飛び散らないようにするため、トイレの奥行きを32.5cmにすることで、猫が体の向きを自発的に横に向きやすくなり、猫が快適にトイレができる50cmの幅を保ちつつ、入口からの猫砂の飛び散りに配慮した設計としました。

入口側に砂かきをしてしまい飛び散りが多く発生。

横向きに排泄する割合が大幅に増え、飛び散りを抑制。

さらに、トイレ容器はつなぎ目がない一体構造で洗いやすいこと、軽い力で容器を傾けられるので猫砂の交換や水洗いがしやすいこと、オシッコ後の固まりの大きさをはかりやすい目盛りつきスコップなど、飼い主さんにとっても使いやすいトイレになるよう工夫されています。

ニオイをとる砂 獣医師開発猫トイレ 東京猫医療センター服部獣医師篇
ニオイをとる砂 獣医師開発猫トイレ にゃんだふるトーク篇

毎日の習慣だからこそ、大切な猫ちゃんのトイレ選びは、猫の習性や好み、快適性を第一に考えられた「猫目線」のアイテムを選んであげたいですね。

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