シニア猫(老猫)って何歳から?今から気をつけたい食事やおうち環境の整え方のコツ

シニア猫(老猫)って何歳から?今から気をつけたい食事やおうち環境の整え方のコツ

猫は人間の4倍ものスピードで年をとると言われます。シニア猫(老猫)になると、若い時は得意だった上下運動が苦になったり、消化機能が落ちたりと、さまざまな老化サインがあらわれます。生活習慣の見直しや適切な予防&ケアで、ご長寿猫ちゃんをめざしましょう!

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猫ちゃんは何歳からシニアになる?

人間よりも寿命の短い猫ちゃんたち。人よりも早いスピードで成長する分、老化も早くやってきます。
猫の1歳は人間の15歳、猫の2歳は人間の24歳に相当すると言われます。そして2歳以降は、人間の4倍のスピードで年をとっていくとされています。7〜8歳ごろからは体力が徐々に落ち始め、11歳ごろからは「シニア」といわれるように。13歳をすぎると、目やひざ、爪など体のあちこちに高齢化に伴う変化が見られるようになっていきます。

猫と人の年齢換算表

ただ、毎日一緒に過ごしている飼い主さんからみれば、愛する猫ちゃんはいくつになってもかわいくて、赤ちゃんのような存在でしょう。「7〜8歳から少しずつ体力が落ち始める」と聞いても、ピンと来ない、という方も多いのではないでしょうか。

ライオン商事で、猫の飼い主さんに「猫は何歳からシニア(高齢期)だと思いますか?」と尋ねるアンケート調査を実施したところ、愛猫の年齢によって、シニア期の捉え方が大きく違うことが浮き彫りになりました。

「愛猫が1〜6歳のグループ」のアンケート結果と、「愛猫が7歳以上のグループ」のアンケート結果を比べてみましょう。

何歳からがシニア猫?【愛猫が1〜6歳のグループ】

何歳からがシニア猫?【愛猫が1〜6歳のグループ】

  • ライオン商事調べ、愛猫の年齢が1~6歳のオーナーさん564名、2020年

何歳からシニア猫?【愛猫が7歳以上のグループ】

何歳からシニア猫?【愛猫が7歳以上のグループ】

  • ライオン商事調べ、愛猫の年齢が7歳以上のオーナーさん415名、2020年

並べてみると、違いは一目瞭然!6歳までの猫ちゃんと暮らす飼い主さんは、「8歳までにシニア期に入る」と考える人の割合が半数を超えているのに対し、7歳以上の猫ちゃんと暮らす飼い主さんは「10歳や11歳以上からがシニア期ではないか」と考える人が多数派でした。

愛猫が若い時には、一般的な寿命から「7〜8歳からがシニア期かな」と冷静に見ている飼い主さんも、実際に愛猫がシニアと言われる年齢を迎えてみると、まだまだ老いの兆候はない、と感じるのでしょう。いくつになってもかわいい猫ちゃんを前にすると、「どこも悪くないし、いつまでも赤ちゃんみたい」と、シニアの入り口が少しずつ遠くに設定されていくのかもしれません。

実際、室内飼育率の増加やペット医療技術の進化などから、ペットの寿命は伸びています。ひと昔前までは、猫のシニア期は7〜8歳ごろからとされていましたが、現在では「10歳ごろ」からシニアの仲間入りをすると考えられるようになっています。

とはいえ、猫が人間よりも早いスピードで年をとることは、変えようのない事実です。シニア期の猫ちゃんにどんな変化があるのか、長生きしてもらうためにはどんなケアができるのかを知っておくことは、とても大切。猫ちゃんがいつまでも元気で楽しい毎日を過ごせるように、老化が顕著になる前からの予習と予防を始めましょう!

シニアになるとどんな変化がある?

年齢を重ねるにつれ、体の機能が少しずつ衰えていくのは、人間も猫も同じです。しなやかなジャンプは猫ちゃんの得意技ですが、シニアになると関節痛や筋肉量の低下などから上下運動をあまり好まなくなってきます。高いキャットタワーには登れなくなる猫ちゃんも。また、シニア猫の多くは腎臓に問題を抱えるようになります。

7歳以上の猫ちゃんと暮らす飼い主さんに、「加齢に伴う変化として具体的に感じていること」を伺いました。

加齢に伴う変化として具体的に感じていること

1位 寝ている時間が長くなった 28.4%
2位 毛のツヤがなくなってきた 17.3%
3位 水をよく飲むようになった 16.5%
4位 口臭が気になるようになった 15.2%
5位 やせてきた 12.3%
  • ライオン商事調べ、愛猫の年齢が7歳以上のオーナーさん415名、2020年

一方で、「気になることはない」と答えた飼い主さんも。健康不安がないのはうれしいことですが、猫ちゃんの老化サインを見逃していないかは、ぜひチェックをしたいところです。
たとえば、「トイレ以外のところで粗相をしてしまう」なんてことはありませんか?これは、もしかしたら上下運動が苦手になってきて、トイレに入りづらくなっていることが原因かもしれません。

シニアになるとどんな変化がある? シニア猫

また、3位にランクインした「水を飲む量が増えた」のも、意識していないと見過ごしやすいポイント。「暑いから」「よく動くから」と軽く考えがちですが、シニア猫では、食事量や飲水量が増える割に体重が減っていく場合、体に代謝異常のトラブルを抱えているケースもあります。
食事量が十分だからと安心せず、今までと変わったところがないか、こまやかにチェックしていくことが大切です。

猫ちゃんも人と同じで、ある日から急にシニアになるわけではありません。「うちの子はまだ若い」と思っていても、体調の変化に気を配ることや、食事や環境に気をつけることは、今から始めてあげたいですね。

健康の要は「食生活」!

よく「体は食べたものでできている」と言いますね。猫ちゃんたちにとっても、全身の健康を維持するためには、毎日の食事がとても重要です。特に肉食動物の猫にとっては、上質なたんぱく質をしっかり摂取することは、健康維持に欠かせないポイントです。

健康の要は「食生活」!

ただ、シニアになるとだんだんと消化能力が低下し、気づかないうちに栄養不足に陥ってしまうこともあります。シニアにさしかかってきたら、今まで以上に消化しやすく、栄養バランスの良いフードを選んであげることが大切です。
どんな栄養が必要かは、猫ちゃんの年齢や健康状態によっても異なります。フードは、かかりつけの獣医師と相談して選ぶのが良いでしょう。

健康を維持するためにオーラルケアを習慣化しよう

健康を維持するためにオーラルケアを習慣化しよう

猫にとっても歯みがきはとても重要です。猫は、犬のようにハーハーとお口をあけて息をしたり、飼い主さんの顔をぺろぺろとなめたりすることが少ないため、お口のニオイに気づきにくく、歯みがきの必要性も浸透していない現状もあるようです。
しかし、実は猫は人よりも歯垢が歯石に変わるスピードが速く、ケアをしないとあっという間に汚れが落としにくくなってしまいます。
さらに、「歯周病があると、腎臓病の発症も早まる」というデータもあります。腎臓病は13歳以上の猫の80%近くが発症する病気ですが、歯周病があるとその発症が3年近く早くなると言われているのです。たいせつな猫の健康を守る意味でも、毎日のオーラルケアでお口周りの健康を維持することが大事!

  • 出典:N.C.Finch. J Vet Intern Med.30,602–610.2016
毎日のオーラルケアでお口周りの健康を維持することが大事!

若いうちから歯みがきケアを始めれば、猫ちゃんも抵抗なくすぐ慣れてくれやすいです。ハブラシに慣れていない猫ちゃんは、歯みがきシートやおいしい歯みがきおやつなども賢く使いながら、歯みがきの習慣をつくっていきましょう。

トイレやキャットタワーを見直そう

足腰の弱ったシニア猫にとっては、トイレの縁を乗り越えることもひと苦労です。ジャンプして上から入るタイプなどは、上り下りができなくて粗相してしまうことも。入り口が低いトイレに買い換えたり、トイレの入り口にスロープをつけるなどの工夫が必要です。

トイレやキャットタワーを見直そう シニア猫

また、高いところが好きな猫ちゃんのために用意したキャットタワーやキャットウォークが、シニアになると危険な場所になることも。筋力の低下で登れなくなったり、落下してしまったりすることもあります。段差の低いキャットタワーへの買い替えや、撤去も検討しましょう。

トイレやキャットタワーを見直そう シニア猫

水飲み用の器を、いくつか用意しておくことも大切なポイント!猫はそもそも、あまり水を飲まない傾向にある動物です。ただ、水分が不足すると、尿が濃くなって腎臓病や泌尿器系の病気のリスクが高まります。お部屋の中では、いつでも好きな時に新鮮な水が飲めるようにし、こまめに水を取り替えてあげましょう。

スキンシップを欠かさずに!

スキンシップを欠かさずに!  シニア猫

若いうちは自分で毛づくろいをしていた猫ちゃんも、シニアになると関節の痛みや柔軟性の低下などから、あまり毛づくろいをしなくなる傾向があります。ブラッシングで、被毛を清潔に保つお手伝いをしてあげましょう。ブラッシングには、被毛がからまって毛玉になるのを予防したり、皮膚を刺激して血行をよくしたり、新陳代謝を促す働きもあります。

また、便秘解消や、体の表面のできものに気づくためにも、ブラッシングやマッサージは有効です。日頃から胸からお腹にかけて触ってあげる習慣を持つと、スキンシップと同時に毎日の体調チェックにもなりますね。

半年に一度の健康診断で早期発見&早期治療!

半年に一度の健康診断で早期発見&早期治療! シニア猫

シニアになったら、半年に1回はかかりつけの動物病院で健康診断を受けましょう。半年ごとの健康診断と聞くと、多いと感じられる方もいるかもしれませんね。でも、猫の1年は人間の4年に相当すると言われています。「半年に1度」は、人間に置き換えて考えてみれば、「2年に1度の健診」ということになります。決して多すぎるペースではないことがわかりますね。
近年は、キャットドックなどの健康診断プランを用意している動物病院も増えています。かかりつけの獣医師さんと、猫ちゃんの年齢や健康状態に合った健康診断プランを相談してみましょう。

おうちでも健康チェックを記録して

おうちでも健康チェックを記録して  シニア猫

POINT

□体重
飼い主さんが抱っこをして計り飼い主さんの体重を引いたり、小型犬であれば赤ちゃん用の体重計を使ってもOK。

□食事量
食事をあげる時は、必ず事前に測ってから。食べきれなかった場合は、残った分を改めて測り、食事量を算出します。

□飲水量
あらかじめ計量カップやペットボトルなどで水を測ってから、給水器に入れるといいでしょう。器自体に計量用の線が入ったものも販売されています。

□オシッコ、ウンチのチェック
オシッコやウンチの量や回数、色などに変化がないか、毎日チェックしましょう。かたまるタイプの猫砂を使うと、オシッコの回数や量が把握しやすいでしょう。

猫ちゃんは、言葉で体調の変化を訴えることができません。飼い主さんがこまめにチェックして、いつもと違うことがないか、早めに気づいてあげることが大切です。ペット用の記録アプリなどを活用すると、手軽に記録が残せて便利ですよ。こうした記録があると、病院にかかった時にも診断の手助けになります。

人間よりも早いスピードで年をとっていく猫ちゃんたち。でも生活習慣や日ごろのケアへの気配りで、健康トラブルに早めに気づいて対処してあげることは可能です。

猫ちゃんのペースを大切に、飼い主さんも猫ちゃんも幸せでゆったりとしたを過ごせるように工夫していきましょう。

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