「洗濯ネット」の種類と正しい使い方~効果的に使い分けて効率よくお洗濯~
洗濯ネットには、洗濯によるダメージや型くずれを防止する効果があります。重要なのは、「衣類のサイズに合った洗濯ネット」に「畳んで入れる」こと。衣類を守りつつ、汚れをきちんと落とすための洗濯ネットの使い方もご紹介します。
あなたは上手に使えてる?まずは洗濯ネットの基本をおさらい
洗濯ネットを使う目的は?
洗濯ネットを使う目的は、主に下記の3つがあげられます。
・洗濯による衣類のダメージをおさえる
・他の衣類とのからまりや、洗濯による型くずれを防止する
・洗濯による毛羽や糸くずの付着、衣類の毛羽立ちをおさえる
洗濯ネット使ったほうが良い衣類は?
皆さんは、どんな衣類に洗濯ネットを使っていますか。
洗濯ネットを使ったほうが良い「衣類」には、以下のものがあります。
デリケートな衣類をやさしく洗いたい時だけでなく、装飾やホックなどによってほかの衣類を傷つけたくない時にも使用しましょう。
1. 洗濯表示に「洗濯ネット使用」の付記用語がある衣類
2. スパンコールやラインストーン、ビジューなどの飾りのついた衣類
3. ブラジャーなどのホックのついた衣類
4. ストッキングなどのからまりやすい衣類
5. そのほか、やさしく洗いたい大切な衣類
洗濯ネットは、衣類を守る機能はありますが、これだけで十分というわけではありません。下記のマークのついた衣類は、「おしゃれ着用洗剤(アクロン)」を使って、手洗いもしくは、洗濯機の「手洗いコース」もしくは「ドライコース」、「おうちクリーニングコース」などの弱水流コースで洗いましょう。
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※2 通販限定販売品は、「取扱店舗を探す」ではご案内しておりませんのでご了承ください。
洗濯ネットを上手に選ぶには?
重要なのが、「衣類のサイズに合った洗濯ネット」を使用すること。衣類より大きい洗濯ネットを使用すると、下の写真のように洗濯ネットの中で衣類がかたより、逆にしわができてしまうことがあります。
まずは、衣類に合わせて洗濯ネットを用意しましょう。
洗濯ネットの上手な「使い方」
衣類を守るだけでなく、汚れをきちんと落とすため、次のような「使い方」を心がけましょう。
1. 1枚のネットには「1着」が原則
1枚のネットに複数の衣類を入れると、衣類同士の重なりが増えることで汚れ落ちが悪くなったり、中の衣類同士がこすれて生地が傷んだりすることがあります。洗濯ネット1枚につき、衣類1着を入れて洗いましょう。
2. 装飾がついた衣類は裏返してからネットに入れる
スパンコールやラインストーンなどの装飾がついた衣類は、洗濯による摩擦をできるだけ軽減するために、裏返してからネットに入れて洗いましょう。
3. 衣類はネットの大きさに合わせてたたんで入れる
しわや型くずれを防ぐために、衣類を洗う時は、ネットの大きさに合わせてたたんで入れましょう。
薄くてかさばらないストッキングは?
タイツやストッキングなどは、ほかの衣類に比べてかさばらないため、つい1枚の洗濯ネットにまとめて入れてしまいがち。しかし、汚れをしっかり落とすためにも、「洗濯ネット1枚にストッキング1枚」をおすすめします。
適切なサイズの洗濯ネットと使い方で、ワイシャツのしわと汚れ落ちはこんなに変わる!
具体的に、選び方と使い方で仕上がりにぐんと差がつく衣類を紹介しましょう。それが「ワイシャツ」です。
ワイシャツをお洗濯する時の洗濯ネットの選び方のポイント
・適切な大きさは「30×33センチ程度」
・濃色系など毛羽や糸くずの付着が気になる場合は、細かい目の洗濯ネットを使用する
では、洗濯ネットのサイズが違うと仕上がりにどのような変化があるのか、具体的に見ていきましょう。
適切なサイズの洗濯ネットでワイシャツのしわが減少
今回、綿100%のワイシャツをたたんでサイズの大きな洗濯ネットに入れた場合と、適切なサイズの洗濯ネットに入れた場合を比較してみました。
すると、下記の写真のように、適切なサイズのネットにたたんで入れると、アイロンをかけなくてもこんなにキレイに仕上がります。
どうしてこんなに差が出るの?
洗濯じわがここまで違うのは、大きすぎる洗濯ネットの中では、たたんだワイシャツが動いて、衣類のかたよりが生じるためです。そのため、写真のように仕上がりに違いが出てしまいます。
使い方で、「ワイシャツ」の汚れ落ちはこんなに変わる!
洗濯ネットに1枚たたんで入れた時と、複数枚入れた時の汚れの違いを比べてみると、洗濯ネット1枚にワイシャツを多く入れる程、洗浄力が低下することがわかりました。
アイテム別・洗濯ネットの種類をチェック!
では、「具体的に、衣類によってどんな洗濯ネットを選んだらいいの?」そんな疑問もありますよね。そこで、洗濯ネットの適したサイズをアイテム別にまとめてみました。
<アイテム別ネットの種類>
①大サイズ(約35×50cm以上):スラックスやニット(セーター)など、厚手の衣類を洗う時にぴったりのサイズです。
②中サイズ(約30×33cm):ワイシャツ、Tシャツ、ブラウスやインナーなどを洗う時にぴったりのサイズです。
③小サイズのネット(約20×20cm):ストッキングや小物など小さなものを洗う時に使います。
④洗いたい衣類に合わせた専用のネット:ブラジャー、ブラトップなど、洗うものに合わせた洗濯ネットもたくさんあります。毛布やかけ布団などの大物を洗う時に使う円柱ネット(特大サイズ)もあります。アイテムに合わせて選ぶと良いでしょう。
<目の大きさもポイント>
目の大きさによってどんな衣類を入れるべきか、大きく分けると次のようになります。
①目の粗いネット:白・淡色など毛羽や糸くずの付着が気にならない衣類
②目の細かいネット:濃色など毛羽や糸くずの付着の気になる衣類
ビジュー・刺繍などの装飾品やホックのついている衣類
ストッキング・タイツ
濃色(黒や紺など)の衣類は、アイテムによらず、タオルからの毛羽や糸くずなどの繊維が付着して目立ちやすいため、目の細かいネットに入れるのがおすすめです。
特に、こういった黒や濃紺のTシャツ類は、洗濯機の中で他の衣類の繊維が付着しやすいので要注意です。
洗濯ネットは、デリケートな衣類に使うものというイメージを持っていた方も多いのではないでしょうか。しかし、Tシャツやポロシャツなど、日常的に着用する衣類にも使えます。
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この記事を作成・監修した
マイスター
お洗濯マイスター
大貫 和泉
おおぬき いずみ
洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。
母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。
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