枕の洗濯方法!素材別の洗い方と上手な干し方、ダニ&ニオイ対策も

枕の洗濯方法!素材別の洗い方と上手な干し方、ダニ&ニオイ対策も

自宅でできる、枕の洗濯方法をご紹介!「天日干し」だけではなく、「水洗い」することが効果的。洗濯表示を確認したら、素材に合った洗濯方法をおこなってください。汗や皮脂、角質などの汚れをエサとするダニ対策、ニオイ対策としても、定期的なお洗濯がおすすめです。

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枕にもいる?「ダニアレルギー」の原因は?

皆さんは、「ダニ」のことをどれくらい知っていますか?ダニは節足動物の一種で、クモの仲間に分類されます。家の中にいる代表的なダニは「チリダニ」といわれ、体長は約0.4mmです。カビと同様、気温22〜28℃、湿度60℃以上の環境を好みます。実は、このチリダニの死骸や排泄物に含まれる特定のたんぱく質がアレルギーの原因(ダニアレルゲン)になるのです。

どうすれば「ダニアレルギー」の対策ができる?

ダニのアレルゲンは、天日干ししたり、叩いたりするだけでは、効果的に落とすことができません。ダニのアレルゲンは、水に溶けやすい性質があります。つまり、水洗いすることで除去できます。グラフからもわかるとおり、洗濯によりダニのアレルゲンは、なんと99.9%も除去できるのです。

<洗濯によるダニのアレルゲンの除去>

<洗濯によるダニのアレルゲンの除去>

※東京環境アレルギー研究所にて測定

ダニが気になるのは、何といっても寝具類だと思います。今回は、寝具類の中で、「枕」の上手な洗い方をご紹介します。

枕を洗う前の準備~「洗濯表示」の確認と洗剤の選び方

1. 洗濯表示を確認する

枕についている洗濯表示をチェックして、家庭で洗えるかどうかを確認します。
※洗濯表示は2016年12月1日に改定されました。

<家庭で洗濯OK>

洗濯表示 旧絵表示
洗濯表示 旧絵表示

洗濯表示に「洗濯おけ」や「手洗い」の記号がついている場合は、家庭で洗えます。旧絵表示に「洗濯機」マークや「手洗い」マークがついている場合は、家庭で洗えます。

<家庭で洗濯できません>

洗濯表示 旧絵表示
洗濯表示 旧絵表示

洗濯表示や旧絵表示に「洗濯おけに×」がついている場合は、家庭で洗えません。

2. 洗剤を選ぶ

洗濯表示だけでなく、タグの注意書きも確認して、適切な洗剤を選びます。

旧絵表示 洗濯表示 おすすめの洗剤
洗濯表示 洗濯機による洗濯ができる。
洗濯表示 洗濯機の弱水流又は弱い手洗いがよい。
洗濯表示 洗濯機で洗濯処理ができる
洗濯表示 洗濯機で弱い洗濯処理ができる
一般衣料用洗剤
洗剤
洗濯表示 洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができる おしゃれ着用洗剤
洗剤
洗濯表示 弱い手洗いがよい(洗濯機は使用できない)。 洗濯表示手洗いができる

なお、洗剤の中には漂白剤入りのものがありますが、下記の記号(漂白処理ができない)がついている場合には、「漂白剤入りの洗剤」は使用できません。

洗剤は、中性の「おしゃれ着用洗剤(アクロン)」がおすすめです。
また、特に汚れが目立つ箇所は、エリそで用の部分洗い剤や、中性の「おしゃれ着用洗剤(アクロン)」などで前処理すると良いでしょう。

<素材別>枕を洗濯機で洗うコツ

枕を洗う時は、メーカーの取扱説明書に従って洗濯しましょう。

1. ポリエステルわたや羽毛の場合

ポリエステルわたや羽毛は水に浮きやすいので、洗濯槽を桶代わりにして、ゆっくりと押し洗いします。また、すすぎも「洗い」と同じ操作で行います。干したあと、時々両側から軽く叩いて中のわたや羽毛をほぐします。

2. パイプ・ポリエチレンの場合

パイプ・ポリエチレンの枕の場合、洗濯中にファスナーが開いて中のパイプが漏れ出すこともあるので、網目の細かい洗濯ネットに入れて洗います。干したあと、パイプの中空部分に水がたまっていることがあるので、時々振ったり、向きを変えたりして水を出します。

パイプの拡大写真

パイプの拡大写真

3. 炭パイプの場合

炭パイプ素材の場合、柔軟剤で柔軟仕上げをすると、炭の表面に柔軟成分が吸着して、脱臭効果などを低下させることがあるので、柔軟剤の使用は避けましょう。

4. 洗えない素材(そばがら、ウレタンパフなど)の場合

そばがら、ウレタンパフなどの洗えない素材の枕には、枕カバーをつけるとともに、頻繁に枕カバーを洗濯しましょう。そばがらは天日干し、ウレタン素材は陰干しにします。

洗濯後の枕の上手な干し方

枕の素材に関わらず、洗濯ネットに入れて洗濯し、干す時にはネットごとハンガーに吊るすと、干しやすく早く乾きます。

炭パイプの場合

枕のニオイの原因は?

ダニ対策はもちろんですが、枕はニオイも気になりますよね。寝ている時に枕についた汗や皮脂、角質などの汚れが、菌によって分解されることでニオイの原因となります。汚れは放置していると変質して落ちにくくなってしまうため、適切に洗濯することでニオイの発生をおさえることができます。

枕の洗濯頻度はどれくらいがいい?

ダニ対策、ニオイ対策としても有効な枕のお洗濯。洗濯頻度はどれくらいがいいのでしょうか?
ダニのエサとなる汚れは、洗濯するまでの時間が長いほど取れにくくなります。さらに、長時間置いておくと、菌が増殖してニオイが強くなる場合があります。使用頻度、環境、個人差などによって汚れ具合は異なるため、洗う頻度に決まりはありませんが、定期的にお洗濯すると良いでしょう。枕の中は乾きにくいので、お天気の良い日にお洗濯するのがおすすめです。

この記事を作成・監修した
マイスター

大貫 和泉

お洗濯マイスター

大貫 和泉

おおぬき いずみ

洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。
母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。

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