「洗剤」の成分と汚れが落ちるメカニズム

「洗剤」の成分と汚れが落ちるメカニズム

「洗剤」には界面活性剤や酵素など様々な成分が配合されています。洗剤の成分が汚れを落とすメカニズムを理解して、お洗濯に役立てましょう。

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水に「溶けやすい汚れ」と「溶けにくい汚れ」がある

汚れには、汗やしょうゆなどの「水に溶けやすい汚れ」と、油や皮脂などの「水に溶けにくい汚れ」の2種類があります。これらの汚れを効果的に落とすために、「洗剤」には様々な成分が配合されています。ここでは、洗剤の成分と汚れが落ちるメカニズムを学んでいきましょう。

洗剤の「6つの成分」

以下に洗剤の「6つの成分」をご紹介します。

1.界面活性剤

洗剤の主成分で、1つの分子の中に「水と仲がよい部分(親水基)」と「油と仲がよい部分(親油基)」を持っています。油と水はまざりませんが、界面活性剤が仲立ちすることでまざるようになります。
界面活性剤には、以下の3つの機能があります。

(1) 浸透作用

水を汚れと繊維の間にしみ込みやすくします。

(2) 乳化・分散作用

汚れを水の中に混ざりやすくします。

(3)再付着防止作用

一度繊維からはがされて落ちた汚れが、再び繊維に着くことを防ぎます。

2.水軟化剤

界面活性剤は、水道水や井戸水に含まれているカルシウムやマグネシウムなどの金属イオンと結びつくと水に溶けにくくなるので、洗剤の洗浄力が落ちてしまいます。水軟化剤には、界面活性剤が十分な働きができるように、金属イオンをとらえる役割があります。

3.酵素

繊維の奥まで入り込んだ汚れや、しつこい皮脂汚れなど、界面活性剤だけでは落としにくい汚れを分解して落としやすくします。つけおき洗いをすると特に効果的です。塩素系の漂白剤は、酵素の働きをおさえるので、併用は避けましょう。

4.蛍光増白剤

綿の色は、本来は「生成り」です。市販の白い衣料は白さを出すために、繊維のうちから「蛍光増白剤」が使われています。しかし、洗濯を繰り返すことによってだんだん落ちてしまうので、これを補うために洗剤には「蛍光増白剤」が配合されているものもあります。しかし、生成りや微妙な色合いの衣類に使うと色合いが変化してしまうこともあるので、注意しましょう。

5.漂白剤

シミや汚れの色素を化学的に分解する成分です。

6.アルカリ剤

洗濯液をアルカリ性にすることで、一部の汚れを取りやすくするための成分です。

汚れを落とす洗剤(界面活性剤)の働き

皮脂や油などの汚れの付いた衣類を洗剤液中に入れると、洗剤中に含まれる界面活性剤が水と一緒に汚れと繊維の間に入り込み(浸透作用)、汚れを繊維から引き離し、水中に取り出してきます(乳化・分散作用)。水中に取り出された汚れは、表面に界面活性剤が付いているため、これらがバリアになって再び繊維に付くことはありません(再付着防止作用)。

このような界面活性剤の汚れを落とす働きをローリングアップ現象といいます。

この記事を作成・監修した
マイスター

大貫 和泉

お洗濯マイスター

大貫 和泉

おおぬき いずみ

洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。
母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。

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