カーテンの上手な洗い方!洗濯機に入れるときのコツとしわを防ぐ干し方
カーテンの汚れはお部屋の明るさや印象にも影響します。洗い方のポイントは、ホコリをはたき、洗濯ネットに入れること。汚れている面が表になるようにジャバラ状に折ると、汚れ落ちがアップ!また、柔軟剤を使うと、花粉やホコリの付着を防ぎ、洗濯じわも軽減します。
カーテンはお部屋の「見た目」を左右する!
皆さんは、カーテンをどのくらいの頻度で洗濯していますか?
カーテンなど、インテリアファブリックのお手入れをすることは、お部屋の美しさを保つために大切なこと。カーテンの汚れ具合によってお部屋の明るさや、そこにいる人の印象が変わるかもしれません。
そこで、お部屋の見た目にまつわる、カーテンのこんな実験を行ってみました。
実験からわかる、明るさの印象とカーテンの関係
カーテンをお洗濯する前後でお部屋の印象が変わるかを評価するため、10年間お洗濯をしていないカーテン(右)と、お洗濯後のカーテン(左)をガラス窓の前に下げて、お部屋の印象を比べてみました。
上の写真から分かるとおり、10年間お洗濯をしていないレースカーテンは、窓からの光を取り込みにくく、部屋の照度(光の明るさ)が落ち、暗い印象になります。
一方、お洗濯をしたカーテンには窓からの光が明るく差し込んで、明るくさわやかな印象になりました。
汚れたカーテンを使用していると、部屋の照度にも影響し、お部屋自体が暗くなってしまうのですね。
また、一見、キレイなカーテンを実際に洗濯してみると、水がこんなに汚れていることも…。
すがすがしい季節を気持ち良く過ごすために、カーテンの汚れをすっきりキレイに落としてみませんか?それでは、すぐに実践できる、カーテンをキレイに洗うための方法をご紹介します。
カーテンを洗う前の準備~「洗濯表示」の確認と洗剤の選び方
1.「洗濯表示」をチェック
カーテンについている「洗濯表示」を見て、家で水洗いができるかどうか確認します。
<家庭で洗濯OK>
洗濯表示 | 旧絵表示 |
---|---|
洗濯表示に「洗濯おけ」や「手洗い」の記号がついている場合は、家庭で洗えます。旧絵表示に「洗濯機」マークや「手洗い」マークがついている場合は、家庭で洗えます。
<家庭で洗濯できません>
洗濯表示 | 旧絵表示 |
---|---|
洗濯表示や旧絵表示に「洗濯おけに×」がついている場合は、家庭で洗えません。クリーニング店に出しましょう。
2.洗剤を選ぶ
洗濯表示だけでなく、タグの注意書きも確認して、適切な洗剤を選びます。
旧絵表示 | 洗濯表示 | おすすめの洗剤 |
---|---|---|
洗濯機による洗濯ができる 洗濯機の弱水流又は弱い手洗いがよい。 |
洗濯機で洗濯処理ができる 洗濯機で弱い洗濯処理ができる |
一般衣料用洗剤 |
洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができる | おしゃれ着用洗剤 |
|
弱い手洗いがよい(洗濯機は使用できない)。 | 手洗いができる |
なお、洗剤の中には漂白剤入りのものがありますが、下記の記号(漂白処理ができない)がついている場合には、「漂白剤入りの洗剤」は使用できません。
デリケートな素材のカーテンなどには、「おしゃれ着用洗剤(アクロン)」を使用しましょう。
3.洗濯機の「取扱説明書」もチェック!
お使いの洗濯機の取扱説明書を確認し、 カーテンを洗う時のコースを確認しておきます。
またカーテンを洗う場合には、洗濯時の布傷みを防ぐために 「洗濯キャップ※」や「洗濯ネット」が必要な場合もあるので、事前に準備をしておくと良いですよ。
カーテンを洗濯機で洗う手順とポイント
ここでは洗濯機を使って洗う時の手順をご紹介します。
まずはじめに、カーテンから金具を外し、ホコリをはたき落としておきましょう。
1. ジャバラ状にたたみます
まず汚れ具合をチェックしながら、イラストのように「ジャバラ状」(屏風だたみ)に折りたたみます。汚れが気になる部分を表にしておくと、汚れ落ちが良くなります。
2.気になる汚れには「前処理」を
カーテンの上部のギャザーや裾の部分が、ホコリなどで汚れていたら、「前処理」をしましょう。気になる汚れに洗剤の原液をつけて、キャップの底でたたいてしみ込ませておきます。
3.「洗濯ネット」にカーテンを入れます
洗濯表示のタグに「洗濯ネット使用」と書いてある場合やレースのカーテン、デリケートな素材のカーテンは、洗濯ネットに入れて洗います。
4.洗濯機に入れます
カーテンを洗濯機の中に入れます。 この時、洗濯機に入れる向きも、上手に洗うポイントのひとつです。
洗濯機はかくはん羽根(パルセーター)付近が最も機械力が強く、汚れが落ちやすいので、縦型洗濯機の場合はイラストのように、汚れている面を洗濯機の底側に向けて入れるのがおすすめです。
5.「コース」を選択します
カーテンの洗濯表示を確認し、洗濯機の取扱説明書に従ってカーテン洗いに最適なコースを選び、スタートボタンを押します。さらに洗濯表示に従い、洗剤を洗剤投入口にセットしてフタを閉めます。
洗濯機によっては「洗濯キャップ」が必要な場合もありますので、お洗濯前に確認をしましょう。
カーテンの汚れがひどい時は、「液体酸素系漂白剤」を適量入れて洗います。洗濯中、洗濯液が真っ黒になるようであれば、「二度洗い」がおすすめです。
柔軟剤を使うと静電気防止効果も!
カーテンをお洗濯する際に「柔軟剤」を使うと、静電気防止効果があるので花粉やホコリ等がつきにくくなります。また、柔軟剤には洗濯じわを防ぐ効果もあるので、よりキレイな仕上がりになりますよ。
好きな香りの柔軟剤を使ってお部屋の中をほのかに香らせてみるのも楽しいですね。
しわや型くずれを防ぐカーテンの干し方
カーテンを洗い終わったら、しわにならないように上手に干すことも大切です。次は、カーテンに干す時の手順についてご紹介します。
1. 縫い目を伸ばす
洗濯じわや型くずれを防ぐため、脱水後はすぐに取り出して、手で縫い目を伸ばします。
2. カーテンレールに干す
薄手のカーテンは、カーテンレールに干すと、カーテン自体の重さで全体のしわが伸びて、キレイに仕上がるだけでなく、干す場所もとりません。
ただし、重い厚手のカーテンは、カーテンレールに負担がかかるので、洗濯竿に干すことをおすすめします。
また、干す前に窓ガラスも掃除して、汚れがつかないように注意しましょう。
カーテンは正しく洗わないと、仕上がりに差が!
実は、カーテンは洗い方によって仕上がりに差が出てしまいます。以下の実験の結果をごらんください。
洗い方の違いによる仕上がりの比較
写真左は洗濯表示や洗濯機の取扱説明書に従い、洗濯ネットに入れて毛布コースで洗ったポリエステルのレースのカーテン。洗剤はおしゃれ着用洗剤(アクロン)を使用し、しわを軽減するために柔軟剤を使いました。
一方、写真右は洗濯表示や洗濯機の取扱説明書に従わず、洗濯ネットを使わずに標準コースで洗ったカーテンです。洗剤は一般衣料用洗剤(当社液体洗剤)を使い、柔軟剤は使っていません。なお、何度か洗濯したことのあるカーテンを想定して、5回洗濯を行いました。
それぞれの仕上がりを比較してみると、適切な洗い方をしたカーテンはしわがほとんどなく、キレイなドレープが保たれていますが、適切でない洗い方をしたカーテンはしわしわに…。
カーテンの美しさはお部屋の美しさに影響します。適切に洗うと、お部屋の美しさも保てますよ。
お部屋のニオイが気になったら布製品用除菌・消臭スプレーを
焼肉や鍋料理の後などは、お部屋のニオイが気になりますよね。そんな時はカーテンに「布製品用除菌・消臭スプレー」を使ってみましょう。カーテンについたイヤなニオイがスッキリします。
また、お客様を自宅に招く時に、「香りづけのミスト」を使うとふんわりと香りが漂って、心地よい気分で過ごすことができるかもしれませんね。
カーテンのカビ対策
布製品用除菌・消臭スプレーには、カビの増殖を抑える「抗カビ」効果のあるものがあります。カビが気になる季節にはおすすめです。
カーテンの洗い方、いかがでしたか?
お部屋全体を美しく見せるためには、目に見えるホコリや汚れを掃除するだけでなく、カーテンを清潔にキレイにしておくことも大切です。ぜひお手入れをしてみてくださいね。
TEACH ME, MEISTER!
教えてマイスター!
みんなのカーテンを洗う頻度はどれくらい?
皆さんはカーテンをどのくらいの頻度でお洗濯しているのでしょうか?汚れは気になるけれど、大物で洗うのも干すのも大変だからと、先延ばしにしてしまう方も多いのでは。
そこで女性226人を対象に、カーテンをどのぐらいの頻度でお洗濯しているのか、調査してみました。
その結果、「1年に1回程度」がもっとも多く、次に「4か月~半年に1回程度」が多いことがわかりました。なかには「1か月に1回程度」と頻繁にお洗濯している方や、逆に「6~10年に1回程度」や「10年以上洗っていない」という方も見られました。
お部屋の環境によってもカーテンの汚れ具合は異なってくるため、洗う頻度に決まりはありませんが、お部屋で快適に過ごすために、ゴールデンウィークや夏休みなどの長期のお休みなどを活用して、定期的にお手入れすることをおすすめします。
この記事を作成・監修した
マイスター
お洗濯マイスター
大貫 和泉
おおぬき いずみ
洗濯用洗剤などの製品開発・調査に約20年携わってきました。
母親としての経験と研究活動を融合し、日々のお洗濯に役立つ情報をわかりやすくお伝えしていきます。
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