気になるチョコのウワサ。これってウソ?ホント?meijiさんに聞いてみた!
鼻血が出る、ニキビができる、リラックス効果がある...私たちが愛するチョコレート。愛されすぎたゆえか、日本全国でウワサされている都市伝説があります。ウソ?ホント?気になったら調べればいいじゃないと言ったのは誰か知りませんが、今回、ライオンちゃんとチョコレートでおなじみmeijiさんに問い合わせることに。美容効果がある、失恋に効くなど、チョコレートを食べるだけで得られる可能性もキャッチしましたよ。今回は特別に少しだけ、いえいえ、チョコっとといわず、包み隠さずお伝えします。 ※この記事は、お菓子が大好きLidea編集部と、甘いmeijiさんのコラボ企画です。
チョコレートが恋しくなった、ライオンちゃんのとある1日
バレンタインデーが近づいてきました。恋人や片思いの人に対するメッセージはもちろん、親しい友達にチョコレートをあげる習慣もずいぶん定着しましたね。「友チョコ」という言葉も一般的になりました。
ああ、チョコレート。チョコレートのことを考えると、温かい気持ちになるのはなぜでしょう。なぜあんなに甘くておいしいんでしょう。もらうのはもちろん、選んでいるだけでワクワクしますよね。チョコレートは人を幸せにするお菓子だと思いませんか。
あれ、どうしたの?ライオンちゃん。
たくさん並ぶチョコレートをじっと眺めて、話しかけてほしそうなポーズで待ち構えるライオンちゃん。いったいどうしたのでしょう。
おいしそう…!
そりゃチョコレートはおいしいよ。今さらどうしたのライオンちゃん?このあとどんな展開を期待しているの?もしかしてお財布が寂しいの?
……チョコレートを食べるとニキビができるって聞いたから
ははーん。チョコレートを食べたいけど食べられない葛藤がさっきのポーズに込められているんだね。うんうん、わかるよ。
あとは、食べすぎると鼻血が出るって聞いたし、眠れなくなるってウワサもあるし。それに…
ちょっと待ってライオンちゃん。チョコレートに対する疑問が多すぎやしないかい?食べたいのか食べたくないのがわからないよ。
それよりもライオンちゃん。
いつもは着ぐるみのイメージがあるけど、今日はちょっとだけ、本当にちょっとだけだけど、ぬいぐるみっぽいね。
そこにはツッコまないで!そんなことよりも…
……食べたい。
うん。チョコレートっておいしいもんね。実はね、その疑問はみんな耳にしたことがあるんだよ。難しいことを考える前に食べてしまう堪え性のない人もいるけれど、ライオンちゃんをそんなに悩ませるなんて、チョコレートって罪なやつだね。
それなら、これらのチョコレートのウワサが、ウソかホントか「きのこの山・たけのこの里 国民総選挙」企画でもお世話になったmeijiのチョコレート担当者に、一緒に聞いてみよう!
木原 純(きはら じゅん)/株式会社 明治 マーケティング本部 カカオマーケティング部 カカオコンフェクショナリーG 明治ミルクチョコレート担当
1926年からミルクチョコレートを発売している株式会社 明治のチョコレートのカテゴリーリーダーをしているチョコレートのプロフェッショナル。「今年はコロナ禍でリモートワーク中に自宅で手軽に食べられるスイーツとして、チョコレートが人気を得ました」と木原さん。
カカオは4000年以上前から食べられているスーパーフード!?
初めまして。チョコレートの専門家として、ライオンちゃんの悩みや疑問を出来る限り解決したいと思います。どんな些細な疑問でも聞いてくださいね。頑張って回答しますから。
――今回は、チョコレートのウワサついて、いろいろお伺いできればと考えています。最近はおいしいだけでなく、体に良いお菓子としても注目されている気がするのですが…。
カカオの健康効果は実は4000年以上前から知られていて、マヤ文明やアステカでも食べられていたことがわかっています。現代風に言うならば、カカオはスーパーフードの1つ。昔はすりつぶして食べていたそうですが、170年ほど前からチョコレートとして食べられるようになりました。カカオの栄養を余すことなくそしておいしく食べられる、それがチョコレートなんです。
――なるほど。おいしいし体に良い。いや、そんなうまいことあるわけない!?チョコレートにまつわるライオンちゃんの疑問を、すべて解決していただきましょう。レッツスイート、ではなくスタート!
チョコレートのウワサについて、ウソかホントか聞いてみた
からだの症状に関するウワサ
Q1.鼻血が出るってホント?
――チョコレートを食べて鼻血が出る描写をなにかの漫画で読んだことがあるのですが。チョコレートをもらったうれしさのあまり、その場で食べて鼻血を出す…という悲劇、いや喜劇はありえるのでしょうか。
医学的見地から言えば、チョコレートと鼻血の因果性についての報告はありません!しかしチョコレートには、血行をよくする物質が含まれていますので、体質によっては鼻血の原因になる可能性は、完全には否定できません。
――血流がよくなるから、それ以外の原因が重なると鼻血が出る可能性もあるということですね。
昔はチョコレート自体がとても高価で貴重なものでした。戦後に進駐軍のおかげでチョコレートのおいしいさを知ったものの、高くて食べられない。それゆえ「虫歯になる」「鼻血が出る」などのネガティブなイメージを、親が子に植えつけようとしていたという昔話を聞いたことがあります。現在は高品質なチョコレートが手ごろな価格で食べられるようになりましたが、食べ過ぎには注意してくださいね。
Q2.眠れなくなるってホント?
――チョコレートを食べると興奮して眠れなくなるというウワサもありますが、ホントですか?
チョコレート・ココアには、テオブロミンや少量のカフェインが含まれています。テオブロミンにはリラックス効果があるので、安眠効果があると考えられます。チョコレート消費量の多いヨーロッパでは、就寝前にチョコレートを食べることが習慣になっていますし、ホテルにもチョコレートが用意されていることもあります。
――でも、カフェインが入っているんですよね…?
含有されるカフェインは少量なので眠れなくなることはほとんどないと考えられますが、食べ過ぎには注意した方が良いかもしれません。チョコだけにちょこっと食べてはいかがでしょう。
恋に関するウワサ
Q3.失恋に効くってホント?
――好きな人を思うと胸が苦しい時があります。そんな時はチョコレートを食べるといいと聞きましたが…。
2011 年にイギリスで報告された研究結果によれば、チョコレートにはフェニルエチルアミン、アナンダマイド、テオブロミンなど脳内で働く成分が含まれていますが、含有量は非常に少なく、生理的な快楽が得ることは物理的に困難ということでした。
――では、恋に敗れ傷ついたときはどうすればいいのでしょう。
もしかすると、チョコレートの持つ要素(甘さ、ほろ苦さ、素敵な口融け)が恋で傷ついた心をそっと癒してくれるのではないでしょうか?チョコレートはいつだってあなたに甘くてやさしいんです(笑)。
Q4.恋の媚薬になるってホント?
――チョコレートには相手をその気にさせる成分が入っていると聞いたことがあります。
日本では1970年代に女性から男性にチョコレートを渡す「バレンタインデー」が浸透しました。「チョコレート=恋」のイメージはその時に定着したのかもしれません。また、チョコレートには、テオブロミンや少量のカフェインが含まれているため、胸のドキドキに繋がっているのかもしれません。
――「チョコレート=恋」はたしかにそうかもしれません!よく知らない相手からもらったら意識してしまうかも。
最近は男女問わずバレンタインデーにチョコレートをわたす習慣が定着しましたが、今でもチョコレートを手に告白するイメージが強いんでしょうね。最近ではオンラインでのつながりがふえて、メッセージで告白する人もいるといいますが、そんな時代だからこそ、チョコレートを直接贈ることの意義が見直されるような気もするんです。
美容に関するウワサ
Q5.ニキビができるってホント?
――思春期の頃、チョコレートを食べ過ぎるとニキビが増えるとよく注意されたのですが…。
チョコレートがニキビの原因になるという説もあるのですが、1960年代後半に行われた米国の研究では、「チョコレートをたくさん食べることとニキビが発生することは、直接の関係はない」と報告されています。そのため、チョコレート摂取とニキビの関連性を明らかにするには、さらなる研究が必要だと思われます。
――脂質が多い食べ物はニキビができやすいと言いますが、チョコレートも脂質は多いですよね?
そうですね。実際にカカオ豆の55%がココアバターで、口融けの良さはココアバターのなめらかさによるものです。しかし、ココアバターの特徴は体内で吸収されづらいといわれています。
Q6.ダイエットに効くってホント?
――チョコレートを食べると、やせると聞いたことがあります。
肥満は摂取したエネルギーが運動などで消費されるエネルギーを上回ることにより生じます。チョコレート中の脂肪(ココアバター)は吸収されにくいことから、パッケージなどに表示されているカロリー値(計算値)よりも、実際に体に吸収されているカロリー値は低くなっているという報告があります。そういう点では、仕事中に口寂しくなったとき、どうせ間食をするなら、チョコレートが良いと私たちは考えます。また、チョコレートの成分であるカカオマスには、肥満すなわち脂肪蓄積を抑える効果があることも報告されているんです。
――……つまり?(ワクワク)
チョコレートは、同量の油脂を含む他の食品に比べると太りにくいと考えられます。ただし、ダイエットのためには、運動と適度なカロリー摂取を心がけてください。
Q7.キレイになるってホント?
――チョコレートに美容効果があるってホントですか?
身体に害を与える「活性酸素」の働きを抑える作用が、ポリフェノールにあると言われています。また、他の植物食品よりチョコレートの方が、その量が多く含まれていることもわかっています。つまり、ポリフェノールをたくさん含むチョコレートには、活性酸素によるさまざまなトラブルを防いでくれる可能性があると言われています。
仕事に関するウワサ
Q8.パフォーマンスが上がるってホント?
――集中したい時、チョコレートなどで脳に栄養を送ると集中力が高まると聞いたことがあります。
健康を考えるうえでも仕事のパフォーマンスをあげるうえでも、こまめに栄養を取りつつ、血中のブドウ糖濃度を安定させることが大切です。そのためにも、糖質の吸収を穏やかにする「低 GI」を意識した、質の良い間食が重要です。
――チョコレートが「低GI」食品ということでしょうか?
はい。チョコレート効果カカオ72%や明治アーモンドチョコレートは、低 GI 食品であるという研究結果が発表されています。糖質の吸収がゆるやかになり、血糖スパイク(急激な血糖値の上昇・眠気などを引き起こす)にもなりにくいんです。また、チョコレートなどのカカオポリフェノールを多く含むカカオ製品を摂取すると、脳の血流が増えることも報告されています。3時のおやつでまとめて食べるより、ちょこちょこ少量ずつとることで仕事のパフォーマンスもあがると思いますよ。
Q9.リラックス効果があるってホント?
――チョコレートを食べるとリラックスできて、良い結果が出ると言う人がいました。
人を対象とした試験でカカオフラバノールをたくさん含むダークチョコレート(ハイカカオチョコレート)を食べることは、ストレス軽減に役立つと報告されています。
また、チョコレートを口のなかで融かして食べようとすると、舌先に意識が集中して、いい具合に脱力できることも影響しているのではないかと思います。
――たしかに怖い顔をしてチョコレートを食べている人はいないですね。
チョコレートを食べている時は、体のどこかに力が入るわけでなく、みんなが脱力しているんです。それゆえ「幸せな食べ物」というイメージが強いのかもしれません。仕事の合間のリフレッシュや、プレゼン前の緊張をほぐす効果があると考えられますので、積極的に食べて良いと思います。
健康に関するウワサ
Q10.長寿の効果があるってホント?
――チョコレートを食べていたら長生きできますか?
カカオは、紀元前 2000 年ごろからメソアメリカで栽培されていたと推測され、オルメカ文明の時代に、人類最初のカカオ利用が行われたと言われています。古代から中世のメソアメリカでは、王族や戦いに向かう戦士がカカオを薬として飲んでいました。また、古代マヤ王は80歳以上生きたという記録も残っています。
――昔の位が高い人は栄養価の高いものを食べていただけでは…?
それもあると思います。それでも、現代でも世界の長寿の人にインタビューすると、チョコレート好きが多いのは事実です。長生きの方が多い地方で「毎日カカオを食べている」というアンケート結果が出ることも多いんです。
健康効果の高さは、カカオ分の多さで決まる!?
さっきまで、チョコレートを食べようかどうか迷っていたライオンちゃんですが、チョコレートはさまざまな健康効果があることを知り、どうやら安心したようです。
わかったよ!ライオンちゃん。
じゃあ、チョコと健康の関わりについて、もっと詳しく聞いてみようね!
――ビターチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレートなど、チョコレートにはいろいろな種類がありますが、おすすめのチョコレートや健康効果の違いについて教えてください。
健康効果の高いものとしてmeijiがおすすめしているのは、「カカオ分70%以上」の高カカオチョコレートです。高カカオチョコレートやビター (ダーク)チョコレートには、健康効果への関与が高いカカオポリフェノールが多く含まれているからです。
――カカオがどれだけ入っているかが大事なんですね。
カカオマスに含まれる、ポリフェノールが良い働きをするのがわかっています。パッケージ裏にある成分表示を見て、カカオマスが最初に表記されているかどうか(使用量の多いものから順に書かれている)を見れば、そのチョコレートにどれくらいカカオポリフェノールが含まれているかが大体わかるんです。
――高カカオチョコレートだからこそ得られる健康効果について教えてください
2014 年に発表された論文?ではカカオポリフェノールを多く含む「高カカオチョコレート(カカオ分が 70%以上)」を 1日25g×4週間摂取することで、血圧が下がることがわかりました。血圧がもとから高めな方は、正常な方より血圧が下ったうえに、「体重」「BMI」も変わらないことがわかりました。また、血管壁にたまったコレステロールを取り除いて肝臓へ戻す働きがある HDL(善 玉)コレステロール値の有意な上昇についても確認されています。
――そんなに高い健康効果が認められているなら、毎日朝から晩まで食べたらいいのではないでしょうか?
やはり食べ過ぎはよくありませんから、目安を決めて継続することが大事なんです。私は継続的にチョコレートを摂取して、健康な食事と適度な運動を続けることで、コレステロール値が下がりました。コーヒーはもちろん、高カカオのチョコレートは柑橘系のフルーツティーと相性がいいですね。お酒でしたらウイスキーは定番ですが、甘酸っぱいクラフトビールとあわせても新しい魅力を再発見できると思いますよ。
――気になっていたチョコレートの疑問が全てクリアになりました!これからもチョコレートをおいしく食べたいと思います。本日はありがとうございました!
毎日のリフレッシュタイムにチョコレートを!
今回の取材を通じて、チョコレートのウワサがウソかホントか、その真相を知れただけでなく、チョコレートにはさまざまな体に良い成分が含まれていることがよくわかりました。疲れた時、もう一踏ん張りしたい時、元気を注入したい時など、適量のチョコレートを食べることでもっと効率が上がる可能性もあります。
木原さんが繰り返し言っていたのは、適量を摂取すること。
健康寿命を伸ばすには、日頃の運動と、適切な食事が大切です。
チョコレートの素晴らしさに気づいたライオンちゃん、早速チョコレートに手を伸ばそうとしていますが…
おっと、その前にひと言!
手洗いをわすれてはいけないよ。食べる時は適量だよ。食べすぎちゃダメだよ。何回にもわけてこまめに食べるんだよ。歯をみがけよ。そしていい夢見ろよ!
健全な生活は、日常の手洗いと、歯磨きから始まります。チョコレートを食べて、しっかり歯を磨いて、健康に毎日を過ごしましょう!
・当記事に掲載の情報は、執筆者の個人的見解で、ライオン株式会社の見解を示すものではありません。
この記事を書いた人
キンマサタカ
ライター・編集者。著作に「だってぼくには嵐がいるから」「文春にバレない密会の方法」、雑誌で「売れっ子芸人の下積みメシ」連載中。尿酸値は高めですが、健康に十分留意した上で、夜な夜な飲み歩いています。
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下記のコメントを削除します。
よろしいですか?
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