一人暮らしの達人に聞く!新生活を楽しく快適に過ごす秘訣とは?
新生活が始まるこの時期。初めての一人暮らしは、ワクワクする反面、不安のある人も少なくありません。またすでに一人で暮らしていても、日々の生活をもっと良くしたいと思う方もいるでしょう。そこで「一人暮らしをすることで自己肯定感が上がった!」と語る、ソロ生活を楽しむ達人の漫画家・中島悠里さんに、楽しく快適に暮らすコツを伝授していただきました。
4月は新生活スタートの時期!日々楽しく快適に過ごすためのコツとは?
こんにちは!ライターのむらやまあきです。
もうすぐ4月。初めての一人暮らしやルームシェア、会社の寮生活が始まるなど、生活環境が今までと大きく変わる方も多いのではないでしょうか。
家が決まり、ライフラインの手配も完了!と準備万端でも、おそらく多くの人は慣れ親しんだ実家を出ると、「仕事と暮らしの両立はちゃんとできるのだろうか…?」「楽しい一人暮らしライフを送れるかな…?」と、多かれ少なかれ新生活に不安を感じるもの。大学進学のために上京した、当時18歳の私もそうでした。今でこそだいぶ慣れたものの、仕事と暮らしの両立をもっと上手くやれたら良いなと日々感じています。そこで今回、一人暮らしの応援エッセイ『37歳ままならナイスなソロ生活』の著者であり、一人暮らしを謳歌している「一人暮らし達人」の漫画家・中島悠里さんにお話を伺いました。
一人暮らしや新生活に対する悩みや疑問をぶつけていき、一人暮らしの極意を教えてもらいます!
中島 悠里(なかじま ゆり)
漫画家・イラストレーター。書籍の装画や雑誌のイラストカットなどを手がけ、スペイン版お遍路さんに挑戦し800キロを歩いた記録を漫画にした旅行記などを描いている。著書に『37歳ままならナイスなソロ生活(オーバーラップ)』がある。30歳で一人暮らしをスタートし、現在ソロ生活歴10年目。
初の一人暮らしは悩みや疑問がいっぱい…教えて!ソロ生活の達人!
今回、一人暮らしを楽しむ達人の中島さんにお話を聞けるのを楽しみにしていました!今日はよろしくお願いします。中島さんは、いつから一人暮らしをされているのでしょうか?
実は、30歳からと少し遅めなんです。通っていた大学も地元でしたし、かわいい猫も飼っていたので、実家を出るタイミングを失って。でも、その猫が病気で亡くなったのをきっかけに、「あかん、いいかげん自立しよう…」と思って一人暮らしを始めました。
そうだったんですね。いざ慣れ親しんだ実家を出てひとりで暮らすとなった時、不安はありましたか?
いや〜不安でしたよ!当時はまだ、バイトをしながら絵の勉強をしている状態だったので、お金の面が一番心配でしたね。それと、めちゃくちゃ自分に甘い性格なので、一人暮らしだと生活がぐっちゃぐちゃになりそう…と。でもそれ以上に「気兼ねなくひとりの生活を楽しめるんだ!」とワクワクした気持ちの方が強かったですね。
確かに、不安と同時に自由な生活への期待もありますよね。
何かを始める時、誰しも最初は不安だと思います。気になることは何でも答えますので、一緒に一人暮らしの心配事を払拭していきましょう!さあ、質問どんとこい!
心強い!よろしくお願いします!
朝起きるのも、自炊も、お金の管理も、ちゃんとひとりでできるか心配です…
まず、一人暮らしで不安なのが「朝ひとりで起きられるのか」問題ですよね。家族の目がない分、つい夜更かしして寝坊してしまう...というのは避けたいところです。中島さんは起床や就寝に関して、規則正しい生活を送るために気を付けていることはありますか?
私も最初の頃は、深夜までだらだら夜更かしして、翌日正午まで寝てしまう、みたいなことをやっていました…。なぜかというと、照明のスイッチがベッドから離れていて、それを消しにいくのがとにかく面倒だったんですよ(笑)。
惰性で夜更かししてしまうの、あるあるですね!
そんな夜更かしをやめるために、スマートスピーカー(※)を設置して、ベッドの上から声だけで照明を消せる仕組みを導入しました。寝るまでのアクションを減らすと、面倒さが解消されてすぐ就寝モードに入れるようになりますよ。
※音声操作に対応した、AI搭載型のスピーカー。家電などを連携させ、声で操作することができる。
ふむふむ。ガジェットに頼る手もあるのですね。
私は目覚ましにもスマートスピーカーを使っているのですが、「止めて!!!」とある程度声を張らないと止まってくれないんですよ。だから、朝から大きい声を出さざるを得ないので、強制的に目が覚めるんですよね。そのおかげもあって朝ちゃんと起きられるようになりました。自分の力で規則正しい生活をすると、「自分はできる!」と自己肯定感が上がりますよ。
続いては食事についての質問です。コスパや健康面を考えると、なるべく自炊をしたいところですが、慣れない料理を毎日するのはなかなか大変ですよね。中島さんは日々どうされていますか?
私は細々とできない性格なので、とにかく時間がある時にまとめてバーっと作り置きすることが多いです。なるべく調理の工程を減らしたいので、買ってきた野菜はすぐに全部カットして、タッパーに分けて冷凍保存します。鍋の材料を一人前ずつ保存袋に分けて「鍋セット」を作るのも便利ですよ!食べる時の工程をぐっと減らせてとても良いです。
良いですね!すぐに冷凍することで、野菜や肉を使いきれずにダメにしてしまうのも防げそう!何よりラクちんなのも最高です。
食材を切って、ぶち込んで、炒めるか煮るだけで完結する料理が大好きなんです(笑)。料理は、作業スペースが十分に確保されていないと一気にやる気がなくなるので、ワゴン型の作業台を買いました。探したり片付けたりするのも面倒なので、パっと手の届く範囲に必要なものが全部そろうように配置しています。
とにかく「面倒だな」と感じさせない工夫がすごい…!
ご飯と、何か1つおかずがあればOK。味噌汁を足せたらうれしいな、くらいのラクな気持ちでやっています。卵かけご飯を作って、野菜ジュースをプラスするだけでも、十分偉いと思いますよ。無理してやっても、続かないですからね。
あくまで気負い過ぎずに、ですね。一人暮らしだと、家でご飯を食べる時も基本的にひとりですし、話し相手もいないので寂しさを感じる方もいるのかなと。中島さんも、一人暮らしのなかで「寂しいな」と思う瞬間はありますか?
冬の寒い日とか、体調が悪い日などは寂しさを感じますね。そういう時は、人の気配を感じるために、YouTubeのゲーム実況をラジオ代わりに聞いています。実況者がゲーム内で起きていることを全部喋ってくれるので、ずっと画面を見ていなくてもなんとなく楽しいし、1動画20~30分と長めなものが多いので、ながら聞きするのにちょうど良いんですよ。
私も、何度も観たことがある昔のドラマや番組をラジオ代わりに流すので、すごくわかります!にぎやかな音があるとちょっと元気になるかも。
ただ、一人暮らしで本格的に体調を崩すと大変なので、解熱剤や風邪薬、胃薬などの常備薬や、ペットボトルの水、レトルトのお粥などは事前に用意しておくのがおすすめです。外に出なくても、ひとまず療養に必要なものが家の中にそろっているのは安心感がありますし、災害時にも役立ちます。あとは、なんだかんだ病院に行くのが治すための近道なので、近所で内科・歯科・眼科・耳鼻科のかかりつけ医も見つけておきましょう!
特に歯や目は、予防のために定期検診を受けた方が良いと言いますもんね。結果的に病院代の節約にもなりますし。ちなみに一人暮らしは何かと出費が多く、お金が貯まりにくいかと思います。中島さんはお金の管理で気を付けていることはありますか?
普段やっているのは、支払い方法をクレジットカードにまとめて、アプリで支出を常に確認できるようにすること。スマホなどでパっと支出額を確認できるので、お金の使い過ぎにすぐ気づくことができますよ。それと私、備蓄グセがあるので、ネット通販でお金を使い過ぎるんです。何かを半分まで消費した時に、「もう半分しかない!在庫買っておかないと!」と焦るタイプで…。たくさん備蓄がないと、なんだかソワソワしてしまうんですよね。
うわ〜、とてもわかります(笑)。
なので、欲しいなと思ったらとりあえずカートに入れて、買わずに保留するようにしています。数日経つと、大抵「これはいらんな」ってなるので(笑)。本当に必要なものは何か、一度立ち止まって考える時間を作るとムダ遣いを減らせるかもしれません。
虫が大の苦手で…ひとりで対処する方法を教えてください!
続いて、住居にまつわる疑問をお聞きしていきます!一人暮らしのお部屋を選ぶ時、特に意識していたことはありますか?
基本的なことですが、物件の設備は細かく見たほうが良いですね。私の場合は、収納がなるべく多いこと、東や北向きの場合は窓がなるべく広い部屋を選ぶこと、荷物を受け取れる宅配ボックスがあるか、などを重視していました。あとは、近くにあるお店の状況や、治安の良し悪しなどの周辺状況も要チェックです。お酒の瓶が路上に無造作に捨てられているなど、治安が心配なエリアは避けました。
確かに、生活のしやすさに加えて治安も気になるポイントですよね。
一人で好きな時間にパっとコンビニとか行きたいじゃないですか!それが一人暮らしの良いところでもありますし。治安があまり良くないと、お出かけの自由度も半減してしまいますからね。
どんな時間でもふらっとお出かけできるのは、一人暮らしの魅力ですよね!それを存分に味わうために、家選びもこだわると。
あと、自宅で仕事をすることが多い方は、気分転換で使える作業スペースを見つけておくと良いかもしれません。私も、家で漫画の仕事をしていると、集中が切れてすぐにスマホをいじっちゃうので、近所のコワーキングスペースや図書館にある自習室に行くようにしています。
物件だけでなく、周辺の状況もしっかり見ておくことが大事ですよね!私も、お部屋選びの際は近所のスーパーやコンビニ、お店の雰囲気などをチェックすることが多いです。それと、一人暮らしで困ることといえば、家の中で嫌〜な虫に遭遇してしまうこと。私は虫が大の苦手で、そういった人も多いと思います。もし出てしまったらどう対処するのが良いんでしょう...?
なにはともあれ、まずは殺虫スプレーをしっかり用意しておくことじゃないでしょうか。丸腰で出会ってしまうと、どうしようもないですからね…。でも私は正直、そこまで虫が苦手じゃないので、基本的にはコピー用紙ですくって外にぽいって逃がしちゃいます。ただ、ゴキブリだけはしっかり退治します(笑)!
私も、出た時は頑張ってしっかり退治しています!殺虫スプレーは必須アイテムですね。
ちなみに私はこの約10年間、ずっと上の方の階に住んでいますが、実際にゴキブリに遭遇したのはまだ2回ほど。だから、できるだけ高い階に住むというのも1つの手ですよね。防犯対策にも繋がりますし。
一石二鳥ですね!それから、自分の部屋づくりを考える際、おしゃれな部屋に憧れる人もいるかもしれません。中島さんは部屋づくりで工夫していることはありますか?
そうですね…私の経験上、最初からおしゃれを目指すと、いろいろ面倒になって結局部屋がごちゃごちゃしちゃうんですよ。収納できないから出しっぱなしにしちゃうとか。だからまずは、機能性を重視して家具を選びつつ、少しずつ小物を増やしたり、家具や日用品をおしゃれなものにアップデートしていくのが良いかなと思います。最初から完璧を目指さない!これ、とっても大事です!
なるほど!完璧を目指し過ぎると、自己嫌悪になったり、疲れちゃったりしてしまいますからね。
あとはとにかく、物を散乱させずに床を広く保つこと!物の定位置を決めて、出しっぱなしにしないことを心掛ければ、ある程度すっきりと整った状態を作れると思いますよ!
一人暮らしの家事は大変?無理なく日々キレイを保つための秘訣とは
仕事や学業をこなしながら家事もきちんとできるのか、不安な方も多いと思います。中島さんのお洗濯事情について教えていただけますか?
シーツや布団カバーの洗濯に関しては、10日に1回くらいの頻度でしょうか。本当はもっと頻繁に洗いたいのですが、なかなか…(笑)。普段の洗濯物は、洗濯カゴがいっぱいになったタイミングで洗うようにしています。
確かに、自分で洗濯するようになると、意外と手洗いorクリーニングのみの服が多いことに気付きますよね…。初めて一人暮らしする人は、おしゃれ着洗いに慣れていなくて手間取るかもしれません。
干す時もなるべく工程を減らしたいので、洗濯機の上にバータイプのハンガーラックを設置して、洗濯物を取り出したらすぐハンガーにかけられるようにしました。ベランダで干す作業をしなくていいのでラクなんですよ〜。
それは便利そう!私もぜひ取り入れたいです。ちなみに、水まわりのお掃除はどうしていますか?私は、排水口の掃除がいつも憂うつで、なんだかんだ溜めてしまいがちで…。
以前、Lideaの企画でキッチンやお風呂の掃除方法を教わったので、それをもとに2週間に1回くらいの頻度でリマインダーをかけて、定期的に水まわりをお掃除しています。紹介していただいた「清潔リセット」や、2か月に一度でOKの「おふろの防カビくん煙剤」は、今や手放せないですね。
すごい…。Lideaの知識を活かしているんですね!
はい!Lideaの情報は本当にありがたいです!なので私は、そういう「嫌だな~」という気持ちをとにかく感じないように、日々工夫しています(笑)。面倒な掃除の時は、よくゲーム実況などの動画を流して気をそらすようにしています。無心になれて、掃除が捗りますよ。
なるほど。ぬめりや汚れに意識を集中させないようにするんですね。
はい。でも、掃除をしてキレイになったのを見ると、すごく心が癒されるんですよ。水まわりに限らず、お部屋の片付けも含めて「こんなにキレイにできた」という達成感が生まれるので、そのおかげでコツコツ続けられているなと感じます。
一人暮らしは自由で楽しく、自己肯定感もアップ!自分らしい新生活をスタートしよう!
あるあるなお悩みにたくさん答えてくださりありがとうございました…!改めてお伺いしますが、中島さんは今、一人暮らしを楽しんでいらっしゃいますか?
はい!めっちゃ楽しいです!!
即答!では、一人暮らしの一番の魅力はなんでしょうか?
とにかく誰にも気兼ねなく生活をカスタマイズできることと、100%自分のためだけの時間が持てて、行動範囲が広がるのが魅力ですね。パっと思い立った時にレイトショーを観に行って、コンビニのアイスを食べながら帰るのがすごく楽しいです(笑)。
最高の過ごし方!好きな時に旅行に行ったり、友達を家に呼んだりしやすいのも、一人暮らしの特権ですよね。
そうですね。もちろん、ひとりで自由な分、何かあった時にリカバーするのも自分なので、対処法を普段から調べておくのは大切です。他にも、普段の掃除とか、自炊とか、病院にちゃんと行くとか、そういった日々の小さな積み重ねはやっぱり大変で、心が折れちゃうこともあります。でも、大変な分「自分の力で生活を回せている!」「自立できている!」という達成感や自信を得られるのが、実は一人暮らしの醍醐味なんじゃないかなと思います。
確かに、仕事と暮らしがきちんと両立できていると、自己肯定感が上がる気がします…!そう思うと、大変で面倒なことも乗り越えられそうです。長く一人暮らしをしている人でも、意外と気づかないことかもしれませんね。では、これから一人暮らしをスタートする方に向けて、最後に伝えたいことはありますか?
毎日のルーティンや生活環境が整うまでに、ある程度時間もお金もかかるもの。うまくできなくても自分を責めずに、試行錯誤しながら不便なところをちょっとずつ改善していけば大丈夫!ぜひ一人暮らしライフを楽しんでくださいね。
一人暮らしに対して、「しっかりしなきゃ」「ちゃんとやらなきゃ」と、プレッシャーを感じている方もいるかもしれません。私もそのひとりだったのですが、中島さんのお話を聞いて、もっと肩の力を抜いても大丈夫なんだと、ホッとしました。できないことや、面倒なことがあるのは当たり前。あまり罪悪感を持たず、「できなくてもまぁいいや!」とラクに考えることが一人暮らしを楽しむ秘訣なのかもしれませんね。私もまずは好きな音楽をかけながら、水まわりの定期的なお掃除を頑張ってみようと思います。
皆さんも気負い過ぎず、中島さんからのアドバイスをもとに、4月からの新生活を自分らしく楽しんでいきましょう!
イラスト:中島悠里
編集:ノオト
・当記事に掲載の情報は、執筆者の個人的見解で、すべてがライオン株式会社の見解を示すものではありません。
この記事を書いた人
むらやまあき
ライター・編集者。1995年長野生まれ。幼稚園から大学まで演劇をやっていました。
1本80円のやきとんとレモンサワーがあれば、結構しあわせ。
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下記のコメントを削除します。
よろしいですか?
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