嫌いな食器洗いが好きになる!?理想の食器洗いについて座談会で考えてみた
皆さんは、苦手な家事はありますか?掃除?料理?洗濯?家事にはいろいろありますが「食器洗いが苦手、嫌いだ!」という方も多いのではないでしょうか?そこで今回、食器洗いが苦手なエッセイストの斉藤ナミが、食器洗いを楽しむ方法を考える座談会を開催。普段からやっているひと工夫、子どもとのうれしいほっこりエピソードなど、モチベーションをあげる方法について考えてみました。
初めまして。エッセイストの斉藤ナミです。
日常の気づきをエッセイに綴っている私は、夫と2人の息子の4人家族で暮らしています。
家族みんな食べることが大好きで、私も料理するのは好き!!
でも……、
食器洗いが、めんどくさくて苦手です。(顔が死んでる。特にこの日は焼肉だったからめんどくささがMAX)
まず、テーブルから食器を下げるのがめんどくさい。
洗って水切りカゴで乾かした食器を食器棚に片付けるのがめんどくさい。
料理で出た生ゴミや、汚れたプラゴミを水洗いしつつ各ゴミ袋に分別するのがめんどくさい。
洗い物をする前までの道のりが、果てしなく遠いことこの上ない。
それが済んでようやく本丸の洗い物だから、HPはほぼゼロに。
とはいえ、お気に入りのキッチンだし、がんばってキレイにできたらもちろん気持ちがいいし、達成感もある。それに、愛する家族のために、おいしいご飯を作りたい。そのためにもキレイなキッチンを保ちたいのも、やまやま!
う〜ん、もっと気分がアガるような、苦手な食器洗いをもっとポジティブに捉えられるようなヒントはないのかな……?
欲しい!もっと欲しい!求む!食器洗いのモチベーション!さらば与えられん!!
そこで今回、食器洗いのモチベアップにつながるようないいアイデアを求めて、食器洗いが苦手な人を集めて座談会を開催することにしました。「三人寄れば文殊の知恵」という言葉があるように、家事のスペシャリストに相談するのではなく、あえて私と同じく食器洗いが苦手なママたちと意見交換することで、それは、それは、すばらしい発想が生まれるのではないかと思ったのです。
結果的に、実現性の高いアイデア・低いアイデアが入り乱れた座談会になりましたが…
なんということでしょう。
座談会を終えたあとの私は、こんなに笑顔で食器洗いをしていました。
食器洗いの劇的ビフォー・アフター。
さてはて、座談会で一体どんな話が繰り広げられたのか?
その様子をご紹介していきたいと思います。
食器洗いを楽しむための座談会を開催!!
集まってくれたメンバーは、子育て中でフリーランスのイラストレーター・カワグチマサミさん。そして、同じく子育て中で、漫画家のモチコさんの2人。2人とも食器洗いが苦手なママたちです。
カワグチマサミ
「スキあらばゴロゴロ」をモットーに働くイラストレーター。子育てフリーランスをテーマにTwitterやnoteで積極的に発信している。著書に、『子育てしながらフリーランス』(左右社)、『みんなの自己肯定感を高める 子育て言い換え事典』(KADOKAWA)など。
モチコ
関西人漫画家・イラストレーター。ひょうきんな長女と甘えん坊の長男と過ごす日々を「親バカ」目線で描いた漫画をSNSで発信。コミックエッセイ『育児ってこんなに笑えるんや!』『育児ってこんなに笑えるんや! 二太郎誕生編』(ぴあ)が好評発売中。
まず最初のトークテーマは「食器洗いをする時に工夫していること」です。
音楽、映画、妄想ストーリー…、普段は「ながら食器洗い」で現実逃避中!?
さっそくですが、カワグチさんとモチコさんは、普段の食器洗いを楽しむために工夫していることはありますか?
工夫していることか…。なんだろう。
うちでは子どもが食器を割らなくなってきたので、少しずついい食器を買うようにしています。食器がお気に入りのものだと、洗うのも楽しくなるかなと思って…。
おしゃれな食器とか、お気に入りの食器を取り入れると、食器洗いの時に少し気分が上がるよね。私は乙女ゲームが好きだから、そのイベントで買ったコップとかは、すごくていねいに洗ってるなぁ〜。
食器だけじゃなくて、最近は食器洗いのスポンジも変えました。100均のカラフルなものでなく、白黒のモダンなものにしてみました。
うちは子どもがまだ小さいから、食器を慈しむ余裕はないかなー。食器やスポンジを変えるだけで、食器洗いって楽しくなるものなんですか?
すこ〜しだけ、前向きに取り組めるようにはなったかな。だけど…、まだ食器洗いへの苦手意識は拭えない…、という今日この頃です……。
(笑)
私は、食器洗いの時にK-POPを流したりしています。盛り上がるポイントを完全にわかってる曲を流して「サビが来るぞー!!!」ってところに合わせて、気分を一気にアゲてノリノリで洗ってます。
わかるー!私もK-POPとか聞く。音楽を聴きながらとか、ドラマや映画を観ながらとか、「ながら食器洗い」ってちょっとした現実逃避になるよね。私は、乙女ゲームを買った時に付いてくる限定ドラマシチュエーションのCDを聞いて、現実逃避しています。
ゲンジツトウヒ…?
うん。食器洗いって、私からすると家事というより「皿という敵との戦い」。だから、世界を救う系のゲームに出てくるイケボのキャラに「一緒に世界を救うよ!」とか言われてさぁ、勝手に一緒に世界を救っている気持ちになってる。
……、めちゃいい、それ!
でしょー。以前、SNSでお皿1枚洗ったら推しの声優さんから「がんばったね」とか言ってくれるアプリがあったらいいよね!ってつぶやいたら、共感してくれる人めっちゃいたよ。
私も、推しの俳優さんが褒めてくれるやつが欲しい!
いろいろなパターンがあっても良いかも!体育会系のアスリートVer.とか。
「気合いだ!」とかね!私は罵倒されるタイプもほしいなー。
それは、マニアック過ぎる…。
私の推し、めんどくさい感じがたまらない俳優さんなんで。洗い方について文句を言われたい。「きみ、本当にそれでいいと思ってるの?」とか。
そんなこと言われたら、私は「はぁぁぁーーー!!!(怒)」てなるな。
私も罵倒されるのはイヤかな。でも、耳元で推しに「お皿1枚、2枚、あと3枚だよ」とか言われたらうれしいよね。
耳元はやばい。がんばれる。ヒーーー!!
食器パズルにテトリス!?食器洗い中のささやかな楽しみ
ほかに「食器洗いが楽しい!」とか、「食器洗いって、そんなに悪くないかも」と思えた経験って過去にありますか?
洗い終わりに水切りカゴにすごく綺麗に盛れた時は「よっしゃ!」と思う。
わかる。食洗機にめっちゃキレイに敷き詰めることができた時も、テンションがアガる。そーっと閉めた瞬間、「ウィンウィン…」って食洗機が回り始めた時のうれしさ!食器を雑に入れていると作動しないけど、今回は問題なくスタートできた!っていうささやかな達成感がある。
個人的には、水切りカゴがパンパンになって「もう無理でしょ」という状態からが、本当の勝負だと思っています!
なにそのにんじん詰め放題みたいな感覚…。
普段からパズル感覚で食器並べをやってるから、ちょっと高い食器を買う気にならないのかも…。それに、この前ホットプレートにポットをぶつけてパリパリパリーン!て。無理したらあかんな、って学びました…。
でも、今後も続きそうですね、その食器パズル。ちなみに、食器洗いを終えたあとって、シンクの中まで掃除しますか?
毎日はしないかな。食洗機に入らなかった食器たちは、洗剤につけ置きして次の日に洗うことも多いし。斉藤さんはどうしてるの?
私、当日中に全部洗っています。
えぇー、すごい!
シンクまで全部キレイにした日は、自分のことを天才だって褒めています。ていねいな暮らしの本とか出してもいいんちゃうかって。
私は食器を全部片付けられた状態を「テトリスクリア状態」と呼んでるよ。滅多にない。シンクの中が全部ゼロになった時は「よし!」って。自分に勲章をあげたいくらい。
テトリス!なるほど…。(そうなのか。毎日キレイにしなくてもいいのか…)
もしかしたら、好きなんじゃない?キレイにするの。
うわ…、そうなのかもしれない。
食器洗いだけじゃなく、家事全般はほどほどにしないとやってられないよ(笑)。
家族のひと言が最高の励ましに!感動した食器洗いエピソード
ほかに食器洗いのエピソードで、家族にかけてもらってうれしかった言葉や感動した話はありますか?
子どもが「手伝おうか!」と横に来てくれた時は、うれしかったな。でも、その時は、私が疲れ果てていて「今日は、お母さんがやるから、今度余裕がある時にまたお願いね」ってなっちゃって…。2人の子どもがいるんですけど、今度は別の子が「僕が洗う!」とかなって喧嘩が発生する可能性もあったので…。
子どもからの「手伝うよ」のひと言って、すごくうれしいですよね。
はい。もう少し成長したら、たまには食器洗いを子どもに任せて、後ろから褒め称えてみたい。私が食器を洗う子どもの応援係みたいになって、「がんばれー!えらいぞー!」って。
いいですね。我が家ではつい先週のことなのですが、私が胃腸炎でうめきながら食器を洗っていたら、次男が「ママ、大丈夫?僕が洗うよ」と手伝いに来てくれたんです。その時は、涙が出そうになるくらい感動しました。2人きりでたくさんおしゃべりしたり、学校で習ってるお歌とかを一緒に歌いながら洗ったりして、CMみたいな洗い物タイムでした!
いい話〜。食器洗いって、がんばりが家族に気づいてもらえないことが多いから、子どもや夫と一緒に洗ったりするのも確かに良さそう。
食器洗いをしたあとに、感謝の言葉をかけてもらえるのもうれしいですよね。
そのひと言をもらうために、私は自分から夫に自慢してます(笑)。帰ってきた瞬間に「ねぇ!洗い物したで!」と言ってます。
自己申告…!
言葉で伝えずに、全てを察しあえる関係になることはできないじゃないですか。だから、言ってほしいこととか自分がやったことは言葉にするようにしています。
「洗い物したで」って言ったら、旦那さんはなんて言ってくれるんですか?
「やるやん…」って。でも、もっと褒めてほしいから「もっと言って!」って催促をよくしてるよ。
私も同じで、結構ドヤります。ポーズとって「なぁ。食器洗いしたけど…えらない??」って。「えらい」と言われても「まだ足りひーん!もっとくれ!」ってアピールします。
そっかぁ〜。私は全然言ってないな。確かに「いつもありがとう」と言ってもらえたらうれしいかも。
自分が洗ったこと、もっと言っていいと思うよ!
あと、ご褒美にアイスクリームちょうだい!って(笑)。
これから、どんどん言ってみようと思います!なんだか2人とお話をして、ずいぶん気が楽になりました。これからはもっと楽しく食器洗いができそうです。今日はありがとうございました!
食器洗いって、そんなイヤな家事じゃないのかも…
今回の座談会で、みんなそれぞれに工夫して食器洗いをしていることが知れて、なんだか愛おしいな、と思えました。
食器洗いに対してネガティブなところばかり見ていたけれど、ドラマや映画を観られる時間にもなるし、子どもと洗うのも楽しいし、工夫次第でもしかしたらそんなにイヤな家事でもないのかも…。
2人みたいにもっとでっかくかまえて、毎日全部の食器を洗うんじゃなくて、疲れてたらつけ置きにして翌日やっても全然良さそうだし。
それから、私はもっと夫に褒めてもらおう。「洗ったよ。アイス食べたい!」って言ってみたら夫婦の会話も増えるかな。そして私も、食器洗いやお風呂掃除をやってくれたら、夫にもちゃんと毎日「ありがとう」って言っていこう。
こうやって、些細な幸せを見つけながら前向きに取り組めたら、食器洗いなどの家事の時間も、私たちの暮らしを彩ってくれる大切な時間になるかもしれないですね。
それにしても、お皿を洗うごとに推しが褒めてくれる音声サービスのアイデアはめちゃいいな!私の好きな、あの演技派俳優さんの声のアプリとか、VRが開発されないかな。
後日談…、食器洗いで妄想が止まらない
ガチャ、ごしごし、ジャーっ 「えらいね」
カチャ、ごしごし、ジャーっ 「いいよ、きれいだね」
1枚洗うごとに耳元で褒めてくれる彼。ぐへ。ぐへへへへへ!もっと洗うぞもっと褒められたいぞ!
そしてVRの彼が「ご飯もおいしかったよ。食器洗いも…いつもありがとう」とそっと後ろから私を抱きしめ……ひゃー!物理的にも精神的にも、あ、ら、え、な、いーー!!
いや、まって!やっぱり横で一緒に洗おう!
「僕も手伝うよ」とエプロンを着る彼。うわっ!広い肩、厚くたくましい胸、チラリとのぞく美しい鎖骨。そこにかかるエプロン。男らしいその姿に、家事の象徴でもあるエプロンがかかることで醸し出される萌えスタイル。くぅー!抱きつきたい!
だめだ!抑えろ斉藤ナミ!
おっと、長めの袖が水で濡れてしまいそうな彼。「あ、ちょっと袖の裾、まくってもらえる?」と洗いながら手元をこちらに差し出してくる。
ま、まくっていいの!?まくりたいと思ってた!彼の下腕の筋肉、および肘の血管は、私の大好物!
ぎゃーーーっ!カッコ良すぎる!洗うたび躍動する筋肉。うちの台所で、エプロン姿で腕をまくり下腕をあらわにして食器を洗う彼!昇天!鼻血がボチャボチャ滴って永久に食器はキレイにならない!!
…だめだ。やっぱり罵倒パターンがいい。
洗う私を斜め後ろからじろっと見下ろし、ぼそっとつぶやく彼。「はぁ。これだから素人は…」
「え?」キョトンとする私にネチネチとした指導が始まる。
「なんなんだこれは…?まったく。きみはなにも考えてないのかな?順番とかあるよね?そんな適当に手当たり次第洗って、ここに全部おさまるとでも思ってるのかな?ちょっと考えればわかるよね?あきれるよ本当に…はい、やり直しー。はい、全部やり直しー。最初から!」
あーーもう!たまらないッ!!それそれ!その理屈で責めてくるそのめんどくさい感じ!
あなたのいう通りに洗いますーー!1から全部やり直しますーー!なんならあなたとこのまま一生お皿洗っていたいですーーーっ!はぁはぁ!
はたから見ればちょっと変な方法かもしれませんが、こんな感じで私は食器洗いを楽しめるようになりました。だけど、もっともっと食器洗いのモチベーションをアップさせるためのコツを知りたーい!!!!!
ということで…、皆さんが実践している食器洗いのモチベアップ法や素敵な食器洗いエピソードなどなど、下のコメント欄から教えていただけるとうれしいです。「三人寄れば文殊の知恵!」いえいえ、100人寄ればきっと文殊以上の知恵が生まれるハズだから。
イラスト:カワグチマサミ
・当記事に掲載の一部の情報は、執筆者の個人的見解で、全てがライオン株式会社の見解を示すものではありません。
この記事を書いた人
斉藤ナミ
妄想系エッセイスト・イラストレーター。2児の母。プロのコミュ障と称し、日常の中で見つけた小さな気づきや妄想を、エッセイに綴っています。
- トップページ
- 嫌いな食器洗いが好きになる!?理想の食器洗いについて座談会で考えてみた
下記のコメントを削除します。
よろしいですか?
コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容コメント内容