強い力士は歯とお口の健康チェックを欠かさない?相撲部屋で直撃インタビュー

強い力士は歯とお口の健康チェックを欠かさない?相撲部屋で直撃インタビュー

スポーツの世界で成功するには歯の健康が大事だといわれています。今回は土俵で歯を食いしばる力士たちに着目。歯の健康を保つためにどんなことをしているのでしょうか?東京都中央区、荒汐部屋の力士たちに話を聞くと、「半年に1度は歯石をとりに歯科医院へ行っている」などの答えが返ってきました。

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「荒汐部屋」の力士たちに歯の健康について話を聞く

テレビで大相撲の白熱した取り組みを観戦していると、気付けば興奮して、歯を食いしばって応援していた、なんて経験をしたことはありませんか?

 

でもそれ以上に、土俵上の力士たちは歯を食いしばり、相撲を取っています。そしてその歯や顎には相当の力がかかっているはず…。

 

そんな力士たちは、普段どんな歯のケアをしているのでしょうか?今回、Lidea編集部は実際に力士に話を聞くために、相撲部屋を取材することにしました。

東京都中央区日本橋浜町。すぐそばに隅田川が流れ、演劇やコンサートでにぎわう明治座がある地区です。その界わいの静かな路地の一角に、元小結・大豊の荒汐親方が師匠を務める「荒汐(あらしお)部屋」があります。

稽古中の「荒汐部屋」の力士

荒汐部屋は伸び盛りの若い力士が多く、十両の蒼国来(そうこくらい)関を筆頭に、午前6時ごろから11名の力士たちが相撲道に精進しています。

稽古中の「荒汐部屋」の力士

立ち合いの瞬間、激しいぶつかり合い

稽古中の「荒汐部屋」の力士

ぐっと歯を食いしばる

稽古中の「荒汐部屋」の力士

見ているこちらも思わず歯に力が入ってしまう

稽古中の「荒汐部屋」の力士

激しい取り組み

稽古中の「荒汐部屋」の力士

一段高い小上がりから土俵を見守り、力士たちに指導をしているのは荒汐親方。時計の針が1030分を回ると、朝稽古が終わります。

 

まずは、長年相撲の世界にいる親方に、力士たちの歯にどんな負担がかかっているのかお話を伺うことに。

荒汐親方

荒汐崇司(元小結の大豊)。四股・てっぽうといった基本所作には特にこだわりを持ち、きめの細かい指導をモットーとしている。

「相撲は奥歯を食いしばらなきゃならんから、歯は大事なんだぞ」

――稽古を見学させていただき、ありがとうございました。かなり歯に力がかかっていそうですね…。

瞬間的に強い力を出さなきゃならないからね、グゥッと歯を食いしばることが多いよ。

――相撲ではどんな場面で歯に負担がかかるんですか?

立ち合いでしょうね。からだとからだが当たった衝撃で歯が欠けたりするんだから。平均体重160㎏の幕内力士が立ち合いでぶつかるときの速度は、時速70km、衝撃力は約2tといわれているよ。

――すごい力…!

荒汐部屋の稽古中の力士

確かに、立ち合いの瞬間の勢いはすさまじい

――親方は現役のころ、歯や口内環境のケアはされていましたか?

昭和40年代後半から60年代後半にかけて現役だったんだけどね。大したことはしてないよ。ただそのころから相撲取りは歯が大事だということはみんな知ってたね。

――「歯が大事」といわれていたのはなぜですか?

兄弟子や親方衆から、「相撲は奥歯を食いしばらなきゃならんから、歯は大事なんだぞ」とか「歯はできるだけ抜くなよ。とくに奥歯は抜くな。悪くなったらきちんと歯医者に行って治療しろよ」なんてよく言われたね。

荒汐親方

――みなさん経験から知ってたんですね。部屋には若い力士たちが多いですが、歯の健康について指導はするんですか?

各自に任せてるね。心配しなくても今の若い子たちは自分で気にしてやるからね。今の子はね、「お前ちょっと口臭いよ」なんて言われたら、すごく気にしちゃうよ。舌ブラシで舌を磨いてる子もいるよ。

――舌苔(ぜったい)が口臭の原因の一つですからね。

そうそう。私はそんなにうるさく言わないけど、とにかく力士は身体が資本だからね。土俵で力を出し切るためにも、口内環境、そして歯をきちんと管理してほしいね。あ、そういえばね、この部屋でとっても歯に気を遣う子がいるんだよ。

ここで荒汐親方に稽古後の力士を紹介してもらい、お話を聞くことに。

「歯」の番付ナンバーワン力士のケア事情

こんにちは。荒篤山(こうとくざん)太郎です。

荒篤山さん

押し相撲を得意とする荒篤山(25歳)。2009年九月場所で初土俵。幕下で常に上位の位置を狙う荒汐部屋の有望力士の一人。近年、角界では「急成長のダークホース」と呼ばれ、「とにかく明るい荒篤山太郎。すくすく育つ荒篤山」と部屋のホームページに紹介されている。

――こんにちは。お疲れのところお時間いただきありがとうございます。普段どんな歯のケアをしていますか?

歯みがきは朝起きて1回、朝稽古の後に1回、昼食後に1回、昼寝から起きたら1回、夕食後に1回だから、計5回ですね。夜の歯みがき後は寝るまで何も食べないようにしてます。水は飲みますけど、ジュースとか甘いものは摂らないですね。あとは日中、外出して人に会う時などは特別に1回歯みがきを追加します。

――徹底されてますね。

この部屋では間違いなく自分が一番、歯をケアしてる自信があります。歯のきれいさの番付表(力士の順位表)では、僕がナンバーワンですね。

荒篤山さん

キレイな歯番付ナンバーワン!

――歯みがき以外には、どんなケアをされていますか?

半年に1回はかかりつけの歯医者さんに行って定期検診を受けてます。相撲協会では年に2回、健康診断はあるんですけど、歯の検診は各自に任されているんですよ。歯医者さんでは歯石を除去してもらってます。歯石は虫歯の原因にもなりますから。

――歯医者さんからケアの指導を受けているんですか?

いろいろ相談させてもらってます。最近、歯医者さんでもらったデンタルフロスにハマっちゃって。気が付くたびにゴシゴシやっていたんですけど、この前歯医者さんに行ったときに「ちょっとやり過ぎで歯茎が傷付いてますよ」と言われてしまって(笑)。だから最近はやりすぎないように気を付けています。

――熱心ですね!

昨年からホワイトニングも始めました。ただこれもやり過ぎるといけないんですよね。半年に1回程度がいいらしくて。歯が白いといいじゃないですか。相撲取りも人に見られる仕事なんで。

――確かに相撲は全国中継でたくさんの方々に見られますよね。顔がアップで映ることもあります。

白い歯で歯並びもキレイだと、ファンの方々に気持ちよく自分の顔が見せられますし、力士として強くも見えます。自分に自信が持てます。いいことばかりです。

荒篤山さん

いーと歯を見せてくれる荒篤山さん。確かにキレイで白い歯!

――虫歯になったことはありますか?

今まで1本も虫歯ができたことがありません。私、子どものころからお母さんに「歯は大事にしなさい」って口酸っぱく言われてたんですよ。前歯は子どものときにマウスピースを付けて矯正もしてました。実は最近もマウスピースを作ろうと考えていて、歯医者さんに相談してるんです。

――スポーツ用のマウスガードですね。やはり相撲でも必要ですか?

歯が受ける衝撃はすごいですからね。その衝撃によって自分の歯で舌や唇や口の中を怪我することもあります。マウスピースをすれば怪我のリスクが減ります。実際、稽古や本場所の取り組みで使っている力士も結構いるんです。

――立ち合いのときに一番、歯に力が入ると親方も言ってました。

とくに自分の場合は「押し相撲」をするんで、立ち合いのときに一番力を出します。厳密にいうと、立つその「瞬間」には逆に力を抜いています。立つ瞬間は力がいい感じで抜けてないと、スピードのある俊敏ないい立ち合いができないんです。いい感じに力を抜いてトーンッ!と立ってから、相手に当たる瞬間にすべての力をぶつけるんです。だから当たる瞬間はものすごく歯を食いしばってると思います。

荒篤山さん

激しくぶつかり合う立ち合いの瞬間

――荒篤山さんにとって、歯や口内環境のケアは大事な生活習慣なんですね。

やっぱり気持ちのリフレッシュにもなりますし、精神衛生的にもいいので続けていきたいです。子どものころから大切にしてきた歯です。25歳になった今もキレイな歯を維持しているので、このままケアを続けていきたいですね。

荒篤山さん

荒篤山さん、ありがとうございました!

「そんなに意識してない」と言いながらも毎食後に歯みがき

朝の稽古後、午前11時ごろから力士たちはちゃんこを食べ、休憩をとります。稽古場から2階の食堂におじゃましてみることに。

 

すると、ちゃんこを食べ始めている力士を発見。彼の名は若隆景(わかたかかげ)関。部屋を代表する若手の十両力士です。食事の手を止め、お話をしてくださいました。

若隆景関

得意手は左四つ・寄りの若隆景(わかたかかげ)。25歳。2017年三月場所で初土俵。三段目と幕下でそれぞれ優勝し、2018年五月場所で十両昇進を果たす。

――オーラルケアについて、気を付けていることはありますか?

実は、とくに意識してないんです。毎食後に歯をみがくくらいでしょうか。虫歯は無いと思います。今まで歯が痛くなったことはありませんね。

――相撲で歯や口の中の怪我をしたことがありますか?

あります。取り組み中に歯が少し横にずれてしまったんですよ。でも自然に治りました。

「あまり歯のことは気を付けていない」と言っていましたが、毎食後にしっかり歯をみがき、口の中の怪我が気になるのでマウスピースをつけてみたいとは思っている、とのこと。若隆景関、ありがとうございました。

丈夫な歯をつくるには食生活も大切

続いて、荒汐部屋の十両、蒼国来(そうこくらい)関にお話を伺いました。

蒼国来関

中国・内モンゴル自治区出身の蒼国来(35歳)。2017年には技能賞を受賞。また横綱日馬富士関から金星もあげている。今年、日本国籍を取得した。

歯のケアのためには、食生活も大事だと思うよ。私は内モンゴル出身で16年前に日本に来て相撲取りになったんだけど、故郷で歯医者に行ったことはないね。来日してから初めて行っただけ。

――虫歯になって歯医者さんに行ったんですか?

いや、親しらずを抜いた時と、この前検診に行ったので2回。でも異常なしでした。子どものころから35歳の今まで虫歯は1本も無いよ。

――普段はどんなケアをしていますか?

特別なことはしていないね。食後の歯みがきだけですよ。ただ、普段から甘いものは全然食べない。小さいころから食べなかったね。嫌いなわけじゃないけど、故郷が田舎だったから手に入らなかったというのもある。その代わり、ヨーグルトや牛乳をよく食べましたよ。あと、郷土料理で牛のテールを骨入りで煮たスープがあって、骨ごと食べていたよ。

甘いお菓子や飲み物をあまり摂らない、摂っても食後の歯みがきをきちんとする…。そんな当たり前のように言われていることをきちんと習慣にして生活することが、お口の健康を保つ上で大切だけど、なかなか続けられないことなのかもしれません。蒼国来関、ありがとうございました。

よく食べ、歯を磨く

気付けばすぐそばで、シャワーを浴びて髷を結い直した荒篤山さんが食事を始めていました。

荒篤山さん

見ているだけで幸せになる笑顔!

荒篤山さん

おなかがすいてくる

食後は歯みがきでお口のケア。荒篤山さんは念入りに5分程かけてみがくとのことです。

荒篤山さん

これ、普段と同じ様子ですから!と荒篤山さん

荒汐部屋のみなさん、ご協力ありがとうございました。

取材を終えて

荒汐部屋の土俵

「世界最強の格闘技」とも言われる大相撲。テレビ中継では観戦していたものの、15尺(直径4メートル55センチ)の土俵の中での稽古を目の前で見ると、それは「ものすごい迫力」としか言いようのないものでした。

 

いったん土俵を下りると力士たちの素顔はとても優しくチャーミング。そして人一倍、からだの健康に気を遣い、歯みがきを始めとしたオーラルケアにも、それぞれの考え方と方法で取り組んでいることがよくわかりました。

 

力士をはじめとしたアスリートたちだけでなく、私たちも日常生活や仕事において高いパフォーマンスを発揮し、人生を健康に過ごすためには歯や口内環境のケアは欠かせない習慣だと、改めて強く思いました。

荒汐部屋の猫、ムギ

荒汐部屋の猫、ムギ。大きく欠伸をした口の中に見えた歯は、とても白くキレイだった

岡田茂

書いた人:岡田茂

映像ディレクター/ライター。大相撲の東京場所には必ず足を運び、寄せ太鼓が鳴る早朝から国技館に入ると、序ノ口の取り組みから熱心に観戦しているほどの相撲好き。いつか最前列の砂かぶり席に座るのが夢。

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