お洗濯マイスターが徹底取材!冬の効果的な重ね着方法は?

寒い冬でも暖かい「衣類の着こなしのコツ」を知りたい!

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LION お洗濯マイスター

大貫 和泉(おおぬき いずみ)

寒い冬でも暖かい「衣類の着こなしのコツ」を知りたい!

こんにちは。お洗濯マイスターの大貫です。 寒さが厳しい冬の日は、できるだけ暖かい服装で出かけたいですね。普段、お洗濯を通してさまざまな衣類に触れている私ですが、服をたくさん着込んでも寒く感じたり、重ね着をしすぎると着ぶくれして動きにくくなったりと、冬の衣類の着こなしってなかなか大変ですよね。 そこで快適環境生理学研究の第一人者であり、「快適な衣服環境作り」に詳しい、神戸女子大学家政学部教授の平田耕造先生を訪ね、「寒い冬に衣類を暖かく着こなすコツ」を伺ってきました。

衣類の着こなし次第で、保温効果&体感温度はアップします!

大貫:平田先生、はじめまして。今日はよろしくお願いします。

平田先生:こちらこそ。今日も寒さが厳しいですね。

大貫:そうですね。この頃は「温活」という言葉もよく耳にします。

平田先生:それだけ皆さん、防寒や冷え対策に関心が高いということですよね。

大貫:私はお洗濯情報の開発を通じてさまざまな衣類に触れていますので、服の着こなしで「温活」ができたら、と思っているんです。

平田先生:おっしゃる通り、ちょっとした着こなしの工夫だけで、暖かさが全然違うんですよ。では、寒い冬に衣類を暖かく着こなすポイントをまとめてご紹介していきますね。

平田 耕造先生

神戸女子大学家政学部教授・医学博士。「快適環境生理学」専門。「気象条件の急変や室温差に対して、衣服はポータブルな快適環境を作るもの。」とのお考えから、衣服内や皮膚の温湿度、皮膚血流や発汗などを指標として、衣服の体温調節機序に関する研究に取り組む。

平田先生が教える「衣類を暖かく着こなす4つのポイント」

①「吸湿発熱素材の肌着」を着用する

吸湿発熱素材の肌着とは、体から出てくる汗や汗と自覚しないまま皮膚から蒸散する水分(不感蒸散)を吸って発熱する機能を備えた肌着ですので、着用するだけで暖かく感じます。

吸湿発熱素材は年々改良され、肌ざわりも着心地もよくなっていますので、寒い冬に活用してみてはいかがでしょうか。

②上手な重ね着で保温効果をアップする

暖かさを保つためには、体から放出される熱を衣類の中にできるだけ留めておくことが大切です。
空気には熱が伝わりにくい性質があるため、空気を多く含む衣類ほど保温効果が高くなります。
さらに重ね着をして空気の層を作ると、より暖かさが増します。また、外出する時には、暖かい空気を逃さないようにする工夫が必要です。

以上のような考え方から、保温効果の高い重ね着としては、体に近い内側から順に

●ヒートテックなどの吸湿発熱効果のある肌着
 ↓
●その上にセーターやフリース、裏起毛のトレーナーなど、糸と糸の間に空気をたくさん含む衣類
 ↓
●一番外側には風を通しにくいアウター

と着ていくのがおすすめです。

ちなみに、暖かいセーターを着ていても、風が吹くと寒く感じますよね?それはセーターの網目から風が入って、温かい空気が逃げてしまうからです。特に寒い季節は、風を通しにくいアウターを着用するだけで、かなり保温効果が高くなります。

さらに衣類と衣類の隙間を開けすぎないこともポイントです。オーバーサイズの服は、保温効果の点では劣るので、冷えが気になる方はジャストサイズの洋服を選びましょう。

③襟元など開いている部分は閉じる

冬に襟元の空いたシャツを着ていると、スースー風が抜けていくような寒さを感じますよね?
それは体幹部で暖めた空気が襟元から外に逃げてしまうからです。
ですから対策としては、例えば

・シャツのボタンを上まで閉める
・タートルネックのセーターを着用する
・Vネックなど襟元が開いている衣類を着た時には、マフラーやストールなどで首元を覆う

などを行うことで、暖かさを保つことができます。

特に、首まわりには冷たさを感じる「冷点」が多く存在します。太ももの約3倍も寒さに対する感度が高く「冷え」を感じやすい場所なので、なるべく首まわりを暖かくするように心がけましょう。

④手袋や靴下を着けて、指先・足先を温める

手や足が冷えると、指先の感覚が鈍くなったり、動きが悪くなったりします。さらに手足に冷えを感じると末端等にある体温をコントロールする血管(動静脈吻合;AVA)が閉じて、血液が流れにくくなり、全身が温まりにくくなるのです。

ですから、手袋や靴下を上手に着用して、手足を冷やさないように心がけましょう。

衣類を暖かく着こなすコツまとめ

大貫:平田先生のご専門である衣服内環境の視点から、普段の何げない着こなしの中でできる冬の寒さを乗り切る「防寒」や「温活」のヒントをご紹介くださり、ありがとうございました。マイスターとして生活者の皆さんに、平田先生から教えていただいた衣類を暖かく着こなすコツをお洗濯情報とともにお伝えしていきたいと思います。

平田先生:冷えは万病の元ですから、普段の着こなしから暖かさをしっかり保って、この冬は風邪をひかないように皆さんが気をつけてくださるといいですね。

大貫:本当に大変有益なお話をありがとうございました!

実験1 襟元を暖めると暖かさは持続する?

平田先生のお話では、特に、首回りには冷たさを感じる「冷点」が多く存在するため、首回りを暖かくすることがポイントとのことでした。そこで、マフラーを着けたときと、着けないときの皮膚温の変化を実験してみました。

実験は、肌着とVネックのセーターを着用し、15℃40%の恒温室で30分間イスに座って過ごした際に、マフラーを着けなかった場合(左)と着けた場合(右)の変化を測定しました。その結果、マフラーを着けると、外した後も首まわりから胸元にかけて全体的に皮膚温が高く保たれていました。また、手袋を着用していなかったにもかかわらず、手の平の温度もマフラーを使った時の方が全体的に高くなっていました。

マフラー着用による皮膚温への影響

マフラーを着けたほうが、首回りや手が赤く皮膚温が高いことがわかる

実験2 柔軟剤を使った時の保温効果は?

お洗濯の仕上げに使用して、衣類を柔らかく仕上げたり、いい香りをつけたりするのが柔軟剤の働きですが、それ以外に、繊維の間に空気を抱き込んでふんわり仕上げる効果があります。

平田先生のお話では、「空気を多く含む衣類は保温効果がある」とのこと。そこで、柔軟剤を使った時の保温効果について実験してみました。

フリース地やネル地(冬物パジャマ地)に柔軟剤を使った場合と使わない場合の「保温」を評価したところ、どちらの布も柔軟剤を使用したほうが保温効果は高いという結果でした。

  • 実験方法:フリース地(ポリエステル100%)、ネル地(綿100%)について各2枚を用意し、洗浄後、1枚は柔軟剤使用、もう1枚は未使用で繰り返し30回洗濯を行う。布を裁断後、それぞれに対し、KES-F7サーモラボⅡ試験機を用いて、保温性を測定。各条件4枚の結果を平均。(温度20℃、湿度65%)

フリース地やネル地のように空気を含みやすい布の場合、柔軟剤を使うことで使わない場合に比べ生地がふんわりとして厚みを増し、その結果、たくさんの空気を取り込みやすくなるため、衣類の保温効果がアップすると考えられます。冬物のパジャマやシャツに使われるネル素材やフリースなどの起毛素材などにはぜひ柔軟剤をお使いください。

  • *保温効果は、布の種類によって異なります。

以上、冬でも暖かく着こなすコツをご紹介しましたが、いかがでしたか?
寒さが厳しい冬の日に少しでも笑顔で過ごせるように、ぜひ今回ご紹介したコツを試してみてくださいね!

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