「雑事デー」で日々をスムーズに。習慣を身に付けるためのコツ(佐々木典士)

「雑事デー」で日々をスムーズに。習慣を身に付けるためのコツ(佐々木典士)

「雑事デー」とは、領収書の整理や日用品のストック補充など、ちょっとしたことをまとめて行う日のこと。くらしの中で「習慣化したい」と思ったことを続けるためには、「雑事デー」を設けてみましょう。今回はミニマリスト佐々木典士(ささき・ふみお)さんに、「トリガー」「ルーチン」「報酬」の3ステップで簡単に続けられる「雑事デー」の方法を紹介していただきました。

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「雑事デー」をつくることにした理由

汚部屋からミニマリストの部屋に

フリーランスで文章を書く仕事をしている佐々木典士と申します。ぼくは出版社に勤務しているときに、モノの少ない暮らし、ミニマリズムに目覚めました。その生活を通じて気付いたことがあります。以前ぼくはモノの多い部屋に過ごしていました。その時のぼくは掃除も洗濯も皿洗いも嫌いで、部屋は見事に汚れていました。自分は家事が苦手で、きちんとできないタイプの「性格」なんだと思い込んでいたのです。

ところが、モノを減らしてみるとそれは一変します。毎日出かける前に掃除をするようになり、食べたらすぐに食器を洗い、洗濯もため込む前に行うようになりました。

なぜなら、モノが少なければ掃除をするのはとても簡単ですし、食器や服もすぐに洗わなければ物理的に足りなくなってしまうからです。

人は簡単にできることは好きになります。そしてさまざまな家事は行えば、気持ちよさという報酬を得ることができます。掃除自体は嫌いでも、掃除をし、すっきりとすること自体の結果が嫌いな人はいないはずです。

ぼくが自分の「性格」だと思い込んでいたものは、「環境」や「仕組み」を改善することによっていくらでも変えられることができました。そのことに気付いたのが「習慣」に興味を持った最初のきっかけです。そして、ぼくはさまざまな習慣を改善していきました。部屋を整えることで気持ちも整うようになり、ヨガや瞑想もすぐに習慣になりました。モノが少ない部屋では、ヨガマットを出したりしまったりすることもとても簡単だったからです。以前の汚れた部屋では自分を整える時間を作ろうとも思わなかったでしょう。

そして大好きだったお酒をきっぱりとやめ、毎日早起きするようになり、ランニングや筋トレも欠かさなくなりました。

そうして、その習慣改善の一貫として取り入れたのが「雑事デー」という仕組みです。

習慣化するために大事な3要素

雑事デーに窓掃除をする佐々木さん

日々、掃除や洗濯など毎日の家事はこなしていますが、それでも普段はなかなかたどり着けない「雑事」があります。掃除でいえば、窓ガラスを拭いたり、洗車したりといった「大掃除」ならぬ「中掃除」。いらないモノをメルカリなどのサービスで手放したり、洗剤や歯ブラシといった日常品の交換とストックの補充をしたりする。領収書の整理や、書類をスキャンしてデジタル化する。などなど、毎日の中には組み込めないけれども、必要になる雑事を毎月1日と決めてまとめて行っています。

ぼくは習慣とは「ほとんど考えずにする行動」のことだと思っています。例えば今日はどの歯から磨こうだとか、今日は靴紐をどんな風に結ぼうかなどと普通は考えません。こうした習慣は、人がとる行動の割合の45%も占めるそうです。

しかし、前述した雑事はなかなか習慣にしづらいもの。それはなぜでしょうか? 習慣を形成しているのは次の3つの要素です。①習慣を始めるきっかけとなる「トリガー」②いつも通りの行動を行う「ルーチン」③習慣を達成することで気持ちよさを感じる「報酬」。雑事が習慣になりづらいのは、この3つの要素が成り立ちづらいからです。

①トリガー

スケジュールを入れ込む佐々木さん

まずはトリガー。日々生活をする上で、溜まってしまった雑事を見るのは心苦しいもの。普段はなかなか時間がなく「いつかやろう」と思ってしまう。つまり、行動をスタートさせる「トリガー」が欠けやすいのが雑事です。そこでぼくがヒントにしたのは、禅の修行僧の日課です。彼らは日付で、日々の行動を決めているそうです。

たとえば、

49のつく日は、剃髪(ていはつ)と特にていねいな掃除

1368がつく日は、托鉢(たくはつ)、などなど

なるほど、こうすれば「そろそろ髪を剃ろうかな、明後日ぐらいまでならイケるかな」などと悩む必要がありません。そこでぼくはわかりやすく、毎月1日を雑事デーとしました(平日お仕事されている方なら、第一日曜日などでもOK)。

 

手帳のアプリを使って、毎月1日は自動的に「雑事デー」の予定を入れています。ここで大切なのは、「自分とのアポイントメントを最優先にする」ということ。自分との予定は何かお誘いがあっても、一番大切な友人との予定のように扱いましょう。旅行や冠婚葬祭のようにどうしても外せない予定が入れば、その場で別の日に雑事デーの予定を入れます。

②ルーチン

やるべきことをリスト化する

次に「ルーチン」作りです。決まった日付を雑事デーにしたといっても、何をするべきか毎回考えていては、なかなか行動に移せません。そこでするべきことをリスト化していきました。ぼくがリスト化しているのは以下のような内容です。

家の中でやるもの(片付け、掃除系)

・いらないものを見極め、手放す

・中掃除 (窓ガラス、洗車など普段できないところ)

・生活の仕組み、動線の改善

・生活備品の確認(シャンプー、歯磨き粉、ウェットティッシュ、綿棒、フロスなど)

・歯ブラシ、カミソリなど日用品の交換

外出してやるもの(買い物、支払い系)

・足りなかった生活備品の購入

・請求書など郵便物を送る

・税金などの支払い

デスクまわりでやるもの(仕事・デジタル系)

・領収書の整理

・本、名刺、書類など紙類のスキャン

・パソコンのブックマーク整理

・本棚の整理(重要テーマを目立つ場所に置き、今読むべきものをはっきりさせる)

ポイントはやるべきことを場所ごとにまとめているところです。

こうすれば、一度の外出でまとめて雑事をこなすことができますし、無駄に行ったり来たりするようなことも減らすことができます。

③報酬

自分に報酬を与える

そして、雑事に欠けがちなのが報酬です。一つひとつの雑事は特におもしろいものではありませんし、達成したとしても当たり前のものとみなされます。しかしまとめて行うことで環境全体がすっきりとし、達成感が生まれます。

ぼくが毎月1日を雑事デーにしているのは、その日は映画が安いという理由もあります。雑事デーをうまく終えられたら、そのごほうびとして自分の好きな映画を観に行きます。その日は好きなお菓子や甘い物を自分に許したり、自分で自分にごほうびを設定したりするのもいいアイデアです。

習慣の切れ目をなくして毎日を豊かにしよう

日々の切れ目を無くすことが大事

雑事デーの大きなメリットは、やるべき日程を設定しておくことで、普段、自分の手がまわらないものを見ても、罪悪感を覚える必要がないということです。ぼくも普段は領収書をもらっても、わちゃっと仮のケースに放り込んでいるだけです。そういう状態のものを見ても、自分は放置しているわけではないと思えます。手をつける日付が決まっていれば罪悪感はありません。

人のやる気は本当に簡単なことで削がれてしまうもの。思い切って掃除しようと思っても、洗剤が切れていてわざわざ買いに行かなければならないとしたら、途端にやる気なんてなくなってしまいます。習慣は考えずにする行動のことですから、切れ目があると、人は何をすべきか考えてしまってダラダラしてしまうこともよくあります。

そうしてぼくが気づいたのは「雑事」自体の重要性です。雑事は、日々の習慣の切れ目をなくし、毎日の習慣をスムーズに進めるために欠かせないもの。地味なようですがそれがなければほかの習慣自体が成り立たなくなってしまう。

ぼくにとってはそんな、大切な習慣のひとつです。

佐々木典士さん

書いた人:佐々木典士

ミニマリスト、作家、編集者。出版社勤務を経てフリーに。2014年クリエイティブディレクターの沼畑直樹とともに『Minimalism』を開設。ミニマリズムをテーマにした初の著書『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(ワニブックス刊)は23カ国語に翻訳40万部以上のベストセラー。習慣がテーマの最新作『ぼくたちは習慣で、できている。』(ワニブックス)は5カ国語へ翻訳。

・当記事に掲載の情報は、執筆者の個人的見解で、ライオン株式会社の見解を示すものではありません。

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